スタンピード中編~其の一
スタンピード中編です。
少しずつ、主人公の「脳筋」が解放されます。
長くなったので、中編は二分します。
すみません。
うん。朝だ。思ってたよりは良く寝れたな。
さて、下に降りて皆の分の席を確保しますか。
……と思っていたら、今日は皆は既に降りていて、俺待ちでしたよ。
俺達は朝食を終えて身だしなみと準備を整えて宿屋を後にし、鍛治屋に向かった。
「あれ?ちぇ。戸が開いている。店主居るかぁ?」
「坊主、閉まっていたら、どうするつもりだった?」
「そりゃ、鍵を壊しながら戸を開けるつもりだったよ。」
「坊主、冗談キツいぞ。それよりも、武具は出来上がっているぞ。」
「それは良かった。」
「そっちの背が高い方はこれ。鋼鉄を要所に取り入れながらも防御力と動き易さを両立させた『鎧』だ。」
「店主、感謝する。」
「儂は調整しただけだ。それで武器はこれだ。
鋼鉄を使い槍特有の突きだけでは無く斬り払う事も可能な『薙刀』だ。」
「セツナ殿、ありがとうございます。」
「良いって。それよりも、ミヤのは?」
「勿論、有るぞ。コレが背が低い方の武具だ。
丈夫な魔物の皮を何度もなめして折り重ね衝撃を吸収する様にし、動き易さを優先させた『皮服』だ。」
「セツナはん、コレをアチシに?」
「そうだよ。」
「武器は、持ち易くなっておる。何より斬れ味が凄い『短刀』だ。」
「セツナはん、感謝する。」
「坊主、料金は全部で、金貨1枚だ。それとやはり、全部の武具にあの鱗を使ってあったな。」
「はい、金貨1枚。俺が作ったから当たり前だよ。」
「毎度。坊主も防衛戦に出るのだろう?
終わったら、全員分見てやるから持ってこい。」
俺達は鍛治屋を後にして冒険者ギルドに向かった。
おや?もう大分集まって居るな。時間は大丈夫だな?……間に合ってたよ。良かった。
時間が来て、ギルドマスターが出て来た。
「今回の防衛戦に参加する冒険者の皆さん。先ずは集まってくれた事に感謝します。
残念ながら、スタンピードは確実で今日の昼前後には、この都市に到着するでしょう。
魔物の総数は約一万前後ですが、殆んどがゴブリンとその上位種が占めて居ます。ですから数は多いですが、皆さんの実力なら十分に対処出来ると確信しています。ギルドでは、十分な報酬を領主と共同で用意して有りますのでしっかり稼いで下さい。」
今度は受付嬢が前に出た。
「冒険者の皆さん。今回の防衛戦の報酬ですが、ギルドカードに討伐内容が記載されますので公平に報酬を渡す事が出来ますから、奮ってゴブリン共を皆殺しにして下さい。
報酬は、ゴブリン1匹銅貨1枚。上位種1匹銀貨5枚。ジェネラル1匹金貨10枚。ロードなら1匹金貨50枚です。」
「「「おおお!!!」」」
冒険者達が雄叫びをあげたよ。それと受付嬢さんが頑張って怖い言い方をしていたな。お疲れ様。
そういえば、ギルドカードに討伐内容が記載されるんだよなぁ。
すっかり、忘れてたよ。でも、この都市の冒険者ギルドは、何も言って来なかったよな。きちんと情報管理している証拠か。
ん?何故、ゴブリンだらけで、ボスは「オーク」ロードなんだ?「ゴブリン」ロードではないの?
まぁ、問題無い。全て皆殺しにすれば良いだけだしな。
説明も終わり、集まった冒険者達はそれぞれに散っていった。
頃合いを見るかの様に、受付嬢さんが近づいて来た。
「セツナ様。及びパーティーの皆様。ギルドマスターがお呼びです。お手数ですがお越しください。」
ギルドマスターが何の用だろう?
「分かった。皆も良いか?」
「問題ありません。」
「ランも良いよー。」
「問題無い。」
「アチシもいいよ。」
「受付嬢さん。案内お願いします。」
「では、案内致します。」
俺達は、2階の応接室に案内された。
「改めて挨拶させてもらう。私がこの都市のギルドマスターだ。
セツナには今回の防衛戦に措いてお願いが有る。出来れば、承諾や拒否に関わらず秘密にして欲しい。」
「分かりました。皆も良いか?」
「「「「はい。」」」」
「ありがとう。そのお願いなのだが、他の冒険者達より早く出発してもらい、スタンピードが始まれば裏側から強襲を仕掛けて欲しい。」
「それは何故ですか?」
「先程は、問題無いみたいに言ったが実はかなり危ういのだ。
だから、セツナとそのパーティーは後方に控えて居るだろう『ロードやジェネラル』等の支配者級を討伐して欲しい。」
「分かりました。」
「良かった。流石は、『アルスランのCランク』だ。」
「あら? やっぱりバレてました?」
「当然だ。ここは、冒険者ギルドだぞ。」
「そうでしたね。」
「だからこそ。都市を放棄して逃亡を選ばず防衛戦を選んだのだからな。後、リンとランとやら。ミリスお嬢様からの伝言だ。『必ず無事に帰って、またお茶会にしましょう。』だとさ。」
「リンとラン。帰る理由が出来たな。」
「「はい。」」
「正直助かったよ。外壁は無事でも、門までが無事だとは限らんからな。」
「疑問が解けました。早速、行動を開始しますね。」
「ああ。宜しく頼む。スタンピードは、始まればもう止まる事は無い。それに合わせて討伐をしてくれ。余力が有れば雑魚も処分して行ってくれ。」
「了解です。」
俺達は、多少遠回りしながら見事にスタンピードの最奥のオークロードの居場所を突き止め、その時を待っていた。
予め、移動中に陣営を伝えていた。
俺が単独でオークロードや、居ればジェネラルを討伐し。その間、リン達4人は1つのパーティーとして動くようにと。
息を潜め、その時を待っていると……
「ブギーーーーーーーーー!!!」
意味は解らんが号令が出たようだ。号令に合わせ、ゴブリン共が移動を開始した。暫く待つと、オークロードが1匹とオークジェネラルが4匹と取り巻きなゴブリン上位種が50匹が残っていた。
俺は皆に最後の確認をした。皆もやる気のようだ。
では、行くか!
「行くぞ!!」
「「「「はい!!!!」」」」
俺達は1列になり、ゴブリンの中を突っ切った。
俺はオークジェネラルの前に対峙し、俺の背後を守るようにリン達が俺の背後の残り30匹程のゴブリン共に対峙した。
「さあ、出荷の時間だ。オーク共!」
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