領主館で強襲
有り来たりな理由で、テンプレ発生
と、居たらいけない誰かが!?
まさかテンプレが起きて、領主館に誘われてお茶会に出席して、一緒の夕食にお決まりの第2夫人と長男が参上。
そして、第2夫人の子供が長男だけど、後継者は長子がこの大国の規則だから、確執……有るだろうなぁ。しかも、俺達が領主館に泊まると聞いて何故かこちらを睨んでいたしなぁ。それで領主館にお泊まりとは、どんなフラグが立つ事やら。
(あの像は私的にも不満だったので共感に寄る特別サービスです。領主館や王城で起きるテンプレが残っています。頑張って下さいね~。)
……!?え?ちょっと待て!こういう場合のテンプレと言えば幾つも無いぞ。しかも、どれも面倒くさい内容ばかりだぞ!
……仕方がない。リンとランには万が一という事でミリスお嬢様を内緒で護衛して貰おう。さて、リンとランに説明しに彼女達の部屋に行くか。
隣のリンとランの居る部屋に向かい、ノックをする。
「リン。ラン。今いいか?」
ん?良く聞こえ無いが中から、慌てているような声と物音がする。数分後、ドアは開かれた。
「どうかされたのですか?」
「どうしたの?」
何か嬉しそうな空気の2人だな。
「いや、実はな。夕食の時の第2夫人と長男を覚えているか?」
何故か残念そうな空気が2人から醸し出している。
「はい。おぼえています。」
「そういえば居たね。」
「具体的な何も無いのだけど、妙に引っ掛かるんだよ。感覚の隅に小指が当たるような不快感がな。根拠は領主の家族構成と、夕食時に第2夫人と長男がこちらを睨んできた事かな。
それで適当な理由をつけて、ミリスお嬢様の部屋で過ごし、ミランダさん達には内緒で影で警戒しながらそのままお嬢様の部屋で御就寝という流れにしたい。やってくれるか?」
「分かりました。」
「ランはやってみる。」
「2人共ありがとう。じゃあ、ミランダさんの所に行って許可を貰いに行こう。」
俺達は近くに居たメイドさんに話し掛け、ミランダさんの所に案内して貰った。ドアの前でノックをして、入室の許可を貰う。
「夜分遅く失礼します。」
「特に問題無いわ。それでどうしたのかしら?」
「実は……」
俺達3人がかりで説得して、本人の許可が降りたらという話になった。そして、ミランダさん同行でミリスお嬢様の部屋に行き、話という名の説得に成功した。ただ、ミランダさんも参入になった。まあ、起きている間は女子会だし、楽しい時間を過ごして貰いましょう。俺は2人に影での護衛を頼み、部屋を後にする。
これで、有るかどうかも分からない万が一に対処出来るでしょ。
考えてみれば、ミランダさんも一緒なら守り易いしな。
2人には、護衛を頼んでいるのに俺だけ寝る訳にもいかず、起きていると出来れば聞きたくないが、木材が激しく折れる音やガラスが割れる音が、ミリスお嬢様の部屋が有る方向から聞こえてきた。
どうやら、万が一が起きたようだ。
俺はミリスお嬢様の部屋に着くと、壊れたドアと荒れた部屋の隅でミランダさんとミリスお嬢様を護っているリンとランの姿と、反射しない黒塗りの短剣を持つ黒衣装の暗殺者だった。
俺は暗殺者が、ミランダさん達に意識が向いた瞬間、麻痺と睡眠の魔法を重ね掛けで放つ。俺から意識を離したお陰か魔法は掛かり暗殺者の無効化に成功した。すぐさま、周辺の探索を行い伏兵が居ないか確認して居ないと判断し、残った暗殺者の武装を解除して、口内の毒入り差し歯を探し、有ったのでこれも撤去。
一流なら有ると思ったら本当に有ったよ。怖っ!
騒動を聞いて領主も来た。独り寝を邪魔して申し訳ないと思いながら、状況を説明した。一通り話すと、暗殺者を起こし裏を探る。
「依頼人は誰だ?」
ん?口を閉じたまま顎が動いた。
「毒入り差し歯は抜いてあるぞ。だから、諦めて話したらどうだ?」
「ふん。依頼人を吐かない事が俺達に残された最後の矜持だ。殺せ。」
領主が前に出る。
「とりあえず、この暗殺者を地下牢に投獄せよ。」
近くに控えていた、衞士達が暗殺者を連れていった。
「セツナ君。万が一なんて起きて欲しく無いけど、万が一に備えてくれてありがとう。ここはやっておくから、セツナ君達は、各部屋に帰って休んで欲しい。また、明日話がしたい。」
「分かりました。リンにラン、俺の頼みを聞いて護ってくれてありがとう。俺達は部屋に戻ろう。」
「分かりました。」
「ランも賛成。」
俺達3人は各部屋に戻らず、俺の部屋に居た。俺は2人の怪我を魔法で治しその時の話を聞いた。纏めるとこうだった。
女子会に花は咲いたがミランダさんの指示で女子会は終了し、就寝したが、俺からの言葉で寝たふりをしながら周辺を警戒していると、2時間後位に部屋の天井から暗殺者が降りてきて、ミリスお嬢様に向いた瞬間、防衛に動いたみたいだ。2人は周辺に有る物で対処していると俺達が到着という訳だ。流石に女子会に武器は持って行けないからなぁ。
さて、これで『一件落着』と行かないだろうな。家族構成アレだし、貴族で侯爵だし、嫌だけどまだ有るだろうと思う。根拠はフラグという名の認識だけだ!
……当たって欲しく無かった。ミランダさんの部屋の方から言い争う声と物が壊れる音が響きわたる。俺達は武装していたので、直ちに移動した。
そこには、短剣を振り回す第2夫人と長男が居た。
2人は、ミランダさん達を殺そうとしたが、ミランダさん達は何とか抵抗して防いでいるみたいだ。
俺達は直ぐに2人を無効化し、拘束した。
「きー!離しなさい。わたしを誰だと思っているの?」
「そうだぞ!僕達を離せ!!」
「わたしを離せと言っているのですのよ!!」
「今、離せば許してやっても良いぞ!!」
「もうよいですわ。貴方達は、お父様に言って処刑してもらいますわ!」
「そうだ!愚民なんか処刑すればいい!!」
何か喚いているのを聞いていると再び領主が到着した。
俺達はまた説明をして状況の理解を促した。領主は周りには聞こえない位の声で呟いた。
「おれとしては、平等に愛情を注いでいたつもりなのに……」
俺は一件落着とはいかないが騒動はこれで終わりだろうと思っていると、第2夫人の長男がいきなり震えだし、縄で拘束していたが無理矢理引きちぎり、立ち上がり第2夫人が使っていた黒塗りの短剣を衞士から奪い取り自らの胸に刺した!!!
辺りは静まり、第2夫人は失神した。
長いと感じる静寂の中、胸に短剣を刺したままの長男の口から、長男では無い声でしゃべり始めた。
「皆さん、初めまして。この少年の身体を頂戴しました、魔族です。」
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