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獣人の習性は礼儀正しい件と重い涙は受け取り拒否に限る件

女の匂いは、洗っても落ちないのか?

やってみたかった変形足長おじさん

  うん。朝目覚めると昨日寝たベッドで、今朝目覚めた。服装にそれらしい異変無し、コッソリ匂いチェックは違和感無し。前世で読んだラノベの中には、自覚即行動。ってのが、有ったけど自意識過剰で済んだようだ。


 しかし、だいぶ経ってから知ったが、この頃には獣人の本能が暴れてかなり我慢していたらしい。何でも俺からは、パイリ母さんやシャオの匂いがこびりついていて略奪愛をする訳にもいかず、帰郷すれば相手が居ると思い遠慮をしていたようだ。



 さて朝食を済ませ、冒険者ギルドからの言付けを確認したら、連チャンで有り。足が重くなる程度には憂鬱になりながら、冒険者ギルドに向かう。

「おはようございます。受付嬢さん、今日も有るみたいで。」

「はい。今日も既に2階の応接室に来られております。今回は一般人の方です。」

「分かりました。受付嬢さん、行きましょうか。」

「失礼します。この方が買い戻しに応じて頂きました、冒険者の方です。」

「はじめまして。紹介に預かった冒険者です。貴女は何を買い戻しを希望されますか?」

「はい。指輪です。と、申しても特に特別な何かが付いていて付属価値が有るわけではないのです。精々、2色の宝石がくっついているだけの在り来たりな指輪です。お願い致します。お金は僅かしか用意出来ませんでしたが、何年掛かっても必ず払いますから。主人の唯一の形見なのです。」

  うわぁ~。重たいヤツやんか。

「貴女が言う指輪はコレですか?」

「そうです。この指輪です。そんなに高く無い宝石を使っているのに良く無事に。あの手持ちは僅かしか有りませんが、必ず払いますから買い戻しさせて下さい。」

「受付嬢さん、この場で女性から何かを買って金銭を支払っても良いですか?」

「双方が納得すれば可能ですね。」

「貴女は今、おひとりですか?」

「いいえ。主人の忘れ形見の娘がおります。今、1才です。」

「そうですか。先ずは買い戻しに応じます。この指輪を改めて確認して、ご主人の物ならば、受け取って下さい。どうぞ。」

「はい。確かにこの指輪は主人の物です。それでお支払いはいくらに?」

「その前に貴女のお子さんの話を聞かせて貰えませんか?」

「……はい。」


「貧困に苦しみながらも、心暖まるお話でした。次にこの町を離れ別の場所で暮らす事は可能ですか?」

「はい。主人が居ない今、もう私には家族は主人の形見の娘だけですので……。それがなにか?」

「いえ。西に進むとアルスランという町が有るのですが、そこに、『服屋のアレク』という者がいましてね。子供付きでも構わないから信頼出来る女性を探してまして。衣食住を保証するそうですがいかがですか?」

「はい。嬉しいお話だと思いますが、指輪の代金を払うと私には現金が無くて……。」

「では、移住の意思は有るのですね?」

「はい。」

「さて、先程のお子さんのお話はとても心暖まる内容でしたので、代金を支払いますね。生憎すみません。細かい硬貨ばかりになりますが50枚入っています。」

「はあ……。」

  良しっ、受け取った。中身確認無しで、なお良し。

「それと、指輪の代金ですが、俺には価値が無い物なので、銅貨1枚で良いですよ。」

「え?銅貨1枚で良いのですか?」

「ええ、銅貨1枚です。」

「では、銅貨1枚です。買い戻しに応じて頂きありがとうございます。このご恩は一生忘れません。」

「いえいえ。この程度構わないですよ。それよりも、受付嬢さん、紹介状書くので手紙一式買いたいのですが。」

「はい。直ぐお持ちします。」

 受付嬢さんが、来るまで未亡人に渡したお金に意識が行かない様に話掛け続けた。


 受付嬢さんから、手紙一式買い取り紹介状を書く。

「では、この紹介状をアルスランの服屋のアレクに渡して下さい。もし、アレクが貴女をイジメたりしたら、アルスランの冒険者ギルドの受付嬢のサランさんにチクって下さい。力になってくれると思いますよ。後、その渡したお金は、移住の際の足しにして下さい。」

 そういうと、未亡人は渡したお金を確認した。そして、青くなっていく。

「コレ、銅貨かと思ったら金貨なんですけどーーー!!!」

 やったー!!!ドッキリ成功だぁー!

「ソレは受け取った以上は貴女の物です。それを使って、身支度を整え、移住と移住の護衛を雇う費用に充てて下さい。」

「うーー。分かりました。何から何までありがとうございます。娘と共に新しい地で頑張りたいと思います。ありがとうございます。」

「新しい地で頑張って下さい。受付嬢さん、信頼出来る冒険者の手配をお願いします。残念ながら俺は指名依頼の途中なので。」

「セツナ様、畏まりました。」

「冒険者様は、セツナという名前なのですね。セツナ様、ありがとうございます。では、失礼します。」


 いや~。相手が嬉しい悲鳴を上げる偽善行為は気持ちいいなぁ。特に、金貨を見た時のあの顔!!

 また、硬貨各種50枚セットと、100枚セットを用意して措こう。うん。アレはクセになるな。


「また、長くなってごめんな。」

「いえ。前回より遥かに良かったです。」

「ランも、楽しめたよ。」

「所で、何故必要無いのに、指輪の代金を銅貨1枚とはいえ、請求したの?」

「代金を請求する事で、彼女の罪の意識を持たせない為だよ。無償では無く、有料で受け取った。という形にする事でね。」

「そうだったのですか。」

「この後、昼食食べて軽く常設依頼をこなそう。」

「「はい!!」」


  そこら辺の屋台で軽く済ませ、町周辺に居る、魔物を狩っていった。

 そんな中、森の中から、探知魔法に引っかかった男性6人が出た来た。

「お前ら何者だ?」

「貴様に答える義務は無い。死ね!」






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