偉い人達の密談。
密談はまだ続くよ。
「どういう意味だ?」
「そのままの意味です。」
「話してみろ。」
「はい。先ずは赤ん坊だった頃からなのですが、セツナが泣くのは、ほぼ食事とトイレの時だけなのです。」
「それが普通なのではないのか?」
「いいえ。その2つ以外では泣かない事が異常なのです。周りに聞くと、その2つ以外でも、何か有れば、赤ん坊は泣くそうですが、セツナにはそういう事は無く、本当にその2つ以外ではほぼ泣く事はありませんでした。他にも……」
「続けなさい。」
「他にも、龍の里で家を頂き、暮らし始めるのですが、自力で動ける様になると、とたんに大人しくしていたセツナが動き周り、何度も居なくなり、肝を冷やす羽目になりました。まあ、大抵は、最後は書庫に居るのですが。
そういえば、セツナの最初のおねだりが読み書きの取得でしたわね。」
「なんともはや、赤ん坊の頃から異常でしたのね。」
「はい。その後はその辺りの子供同様に普通に遊んだりしていましたが、セツナの異常はまだ続いていました。」
「どんな?」
「ある程度、身体が成長すると、『強さ』に異常に執着を見せ始めました。それは直ぐに強くなる為の鍛練をするという行動へと変わりましたが。」
「その後辺りで我も関わるな。」
「龍王クランベル様。」
「我がシャオを連れて初めて龍の里に訪れた時にセツナと出会った。ついでに、シャオと仲良くなった方が良いから、2人に任せた。まあ、その直後にシャオは命の危険に晒され、セツナはシャオを守る守る為に命懸けの戦いをする事になったがな。」
「そんな事が……」
「我もセツナが気に入って、鍛練に付き合っていたら、あの様なセツナが出来上がったという訳だ。」
「……そうですか。」
「後、あの8人の中に、東の大国オウカの王家に連なる『リーナ=イバス=キリュウ』が居る。」
「つまり、『マナミ=ソウツキ』に連なる者ですか。」
「そうだ。」
「どうやら、我が息子は数奇な運命を背負っている様ね。」
「それで、龍宝公主は誰と『番』に成ったのだ?」
「どうやら、東の大国オウカの王家に連なる者の様です。」
「そうか。」
「確定ではありませんが。」
「まあ、その辺は良い。セツナの『異常』はまだ有るぞ。」
「龍王様。どんな?」
「10になるかならん辺りで、もう魔法のオリジナルを作って使っていた。
更に、シャオを含む仲間達の助けが有るとはいえ、復活した『魔王の欠片』をセツナのオリジナル魔法で倒したらしい。」
「はあ!?」
「事実だ。」
「何という……」
「他にも、あの『アスモデウス』とお友達らしいぞ。」
「何故? 高位悪魔がその様な関係を認めたのか不思議です。」
「何でも、セツナはポーカーで勝負して勝ったようだ。」
「高位悪魔に対してポーカーで勝負だなんて、正直信じられません。」
「後はそうだな。セツナは龍力を制御出来ている。」
「あら、もう、セツナは『大人』なのですか?」
「そうだな。大人なのは、8人もだ。」
「では、力の暴走は無い見たいですね。」
「そうだ。」
「他の3人は何か有りますか?」
「3人というか、北の狼王サラディナと南の聖鳥リアトリスだな。」
「そうだな。俺はまだ自己紹介すらまだだからな。」
「では、北から聞こうか。」
「そうだな。セツナは確かに強い。勿論、『あの年にしては』という注釈が付くがな。」
「あたしも確かに強いと感じたな。」
「まだ、それ程の数をこなしていないが、肉弾戦が凄かった。」
「確かにな! 今まで見た事も聞いた事も無い戦い方や技術が有った。ダメージは無かったが、2、3発入れられたからな。」
「本当か!?」
「本当だ。まるで武術の決まった型の様に綺麗に入った。」
「どんな?」
「顔を拳で半分隠しながら、そのまま突っ込んでくるかと思いきや、殺気の幻の拳を撃ち込み、思わず両腕で防御をしてしまい、その隙に潜り込まれ、右脇腹に一撃、その後、顎を下から撃ち上げられ、腹に規格外の一撃を撃ち込まれた。止めとばかりに、顔面にも続けて規格外の一撃が来た。」
「凄まじい連撃だな。」
「規格外の一撃というのは?」
「あれ程の一撃は、魔法を使っていたのなら、想定内だが、あの時、セツナからは魔力を感じられ無かった。」
「という事は?」
「身体強化ぐらいはしたかもしれないが、それではあの威力は出ない。恐らくは、『アレ』は技術なのだろう。」
「……全く、今は龍族でも、元は人族だろう。」
「確かにな。」
「リアトリスはどうだった?」
「あたしの時は、サラディナ以上の内容だよ。」
「ほう。どんな?」
「セツナが本気を出せば、あたしも本気を出さないと勝てない。」
「本気ってまさか!?」
「ああ。本来のあたしでだ。」
「信じられん。」
「本当だ。どうやら、セツナは龍力だけではなく、生来の力を封じている様だ。恐らくは常時では必要が無い力だからな。」
「そんなにか?」
「ああ。しかも、今の所は、だ。」
「いやはや、我が息子は、想像絶する規格外の様だな。」
「私が育てたセツナとは思えない成長度ですね。」
「後、あたしはセツナにコインを渡したぞ。」
「リアトリス、本当か?」
「ああ。本当だ。あれ程の強さと嫁を大事にする性根だから渡した。」
「なら、『西』は兎も角として、『東』と『南』は渡しても良いかもな。」
「そうだな。セツナは儂の後継者だからな。渡すのは異存は無い。」
「私も、渡しても良いな。」
「俺は、もう少し親しく成ったらだな。」
「息子は恵まれておるな。もしかしたら、『創造神様の祝福』を受けているやもな。」
「まさかな!?」
こうして、我が息子セツナの話で盛り上がっている中、ドアをノックする音が部屋に響いた。
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