北の大国の王都でイチャイチャデート
日常回
「流石に王都は違うな。」
「そうだね。」
「そうじゃな。」
俺達は王都を散策中なのだが、俺の前を歩くマヤとコリネ。俺の両腕をそれぞれががっちりホールドするシャオとリーナ。
真後ろをリンとランが、その後ろをセレンとミヤで、その後ろをレイカとイリスという縦2列で、俺のところがだけが、3人が並んでいる。
一定の時間がくると、シャオとリーナは最後尾に移動して、リンとランが俺の両腕をそれぞれががっちりと包み込む。
既に3順目である。
マヤとコリネも諦めて無視している。
マヤのお陰で散策自体は楽しい時間を過ごしている。
周りの視線が痛い。
後、同じ様にデート中の男性諸君すまない。
ハーレムデートをしているのが原因で、男性の視線を奪ってしまい、同伴の女性が怒ったり、鉄拳制裁を加えている。
(ドンマイ!)
俺としては途中からではあるが、腕を組まれる前に、頭を撫でてから組んでいる。
3順目からでは有るが、セーフで正解らしい。
3順目からは皆がご機嫌だ。
それと、マヤを置いてきぼりにする訳にはいかないので、差し障り無いと思える質問を幾つかした。
その中の「何故、闘技場が地下にあるのか?」という質問に、マヤは「冬になると身体を動かせる場所が無くなる為、地下に闘技場を作った。」らしい。
途中に綺麗な髪飾りが有ったので、10個購入した。一応は、マヤとコリネの分は心苦しいが、1ランク下のものだ。
妻とそれ以外の区別をつけないとね。
「ソレ」が判る大人なマヤとコリネは笑顔で受け取ってくれた。
因みに、皆は、周りの視線等を無視して俺にキスをして「髪飾りを付けて。」と赤面笑顔でねだってきた。
勿論、順番に全員にしましたとも。
何故か、周りの男性諸君の視線が痛いモノから憐れむ視線に変わり、最後の方では肩を軽く叩かれながら「頑張れよ。」と涙を流しながら、応援されました。
……解せぬ。
こうして、1日目が終わり、2日目はヒルドさんに請われて、地下闘技場でクロツバキの精鋭騎士や宮廷魔導師を相手に1日中模擬戦をした。
何故か女性ばかり。
理由を聞くと、男性陣は外回りや力仕事をしているとか。
男性諸君、強く生きろよ。
因みに、女性陣はやはり「美しくなるアイテム」を探していたようだが、無いらしい。
では、何故そんな噂が立つのか聞いてみたら、北の大国の大地は実りが良く、それを日常的に食しているからだというのが通説らしい。
皆には黙っていたが、実は美肌効果を生むアイテムなら俺が用意する事が出来る。
実はダンジョンから出せる宝箱のアイテムとしてリストの中に有るんだよ。
しかし、皆に知られると大変な事になるので黙っている。
3日目は、皆でリバーシ大会になった。
しかし、俺とヒルドさんは見学になり、張り詰めた空気は普段の仲の良さが嘘の様に切り詰めている。
準決勝は奇しくも「リンVSラン」、「ミヤVSリーナ」になった。
勘のランか理論のリンか、互いに理論派のミヤとリーナの先読みはどちらが勝つのか「刮目せよ!」みたいで楽しい。
結果はランVSリンはランが勝ち、ミヤVSリーナはリーナが勝った。
決勝戦はランVSリーナで、僅差でリーナが勝利を収めた。
それにしても、皆は何故にあんなに真剣にしていたのだろうかと疑問に思ったが直ぐに答えが分かった。
「やったー!明日のセツナ君、1日占有権を手に入れたわー!!」
「え!? どういう事?」
「あれ? 聞いて無いの?」
「聞いて無いよ。」
「いやね、只競うだけでは面白く無いから、賭けにしようとなって。優勝の商品が、セツナ君の1日占有権よ。」
「俺を勝手に商品にするなよ。」
「たまには良いじゃない。」
「良く言うやな。自分から賭けの話を持ち込んで、自分の有利な方法で勝利するんやから。」
「まあまあ。その代わり、皆にも必ず1日占有権をあげるから。」
「なら良し!」×7
4日目は、リーナとの1日デートだ。
腕を組んで恋人繋ぎで手を繋いであちこちを周り、喫茶店に入れば、互いに「あ~ん。」をしたりした。
因みにリーナの赤面顔は一生涯忘れる事の無い程に可愛かった。
後、他の皆は後をつける様な野暮はしていない。
「今度はあっちに行ってみましょう。」
「あんまり、はしゃぐと転けるぞ。」
「大丈夫よ。」
「駄目だよ、ほら。」
俺は左手をリーナに向けると赤面しながら、
リーナが右手を俺の左手と恋人繋ぎで手を繋いだ。
さあ、次に進もうかと思った瞬間、
「おいおい。お熱いね。俺にも分けてくれよ。……いや、男は要らねえな。消えな!」
馬鹿は、リーナの顔を見た瞬間に態度を変え、高圧的な物言いに変えた。
正直、俺は相手にするのも面倒だと思っていると、
(セツナ君、行くよ。)
(了解。)
俺とリーナは、同時に馬鹿に近付いて馬鹿の脇腹に拳を深くめり込ました。
馬鹿が頭を下げた所を息ぴったりで、俺とリーナで馬鹿の顎を蹴り上げた。
「ぐえ!」
「があ!」
馬鹿は沈黙した。
「さあ! リーナ、行こうか?」
「うん。セツナ君。」
俺とリーナは、再びデートを楽しんだ。
最後は恋人専用宿で、5戦程して、「洗浄」を三回掛けて帰った。
しかし、ランとヒルドさんの鼻は誤魔化せなかった。
「セツナにリーナの『雌』の匂いがするー。」
「リーナにもセツナの『雄』の匂いがするぞ。」
「「あははははは……。」」
リーナは皆によってドナドナされて消えて行った。
「セツナよ、私はどうだ?」
「ランに母親殺しをさせたくありませんよ。」
「固いのぉ。」
「ランは怒ると怖いですよ。」
「……止めておくわ。」
「ヒルドさん。」
「何だ?」
「近くにダンジョンが無い?」
「有るぞ。3ヶ所。」
「因みに1番『旨味』の無いダンジョンは?」
「そんな事を何故聞く?」
「成功してからの楽しみですよ。」
「そうか。なら教えるが……」
俺はヒルドさんから、3ヶ所のダンジョンについて聞いた。
特に1番『旨味』の無いダンジョンを。
『旨味』が無い。つまりは、1番価値が無いダンジョンを意味する。
なら、そんなダンジョンを頂いても良いよね。
俺は皆を集めて告げた。
「明日からは、ダンジョン廻りをしよう。」
コリネが空気なのは、邪魔をしない宣言を守っていた訳では無く、俺達に当てられて何も言え無かったらしい。
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




