転生準備その1~女神との出会い
初作品、初投稿です。
あれ、此処は何処だろうか、周りを見ると全面真っ白だよ。
え!? まさか、ラノベで有名な、あの「テンプレ」か?
待て待て。 慌てるのはまだ、まだ早い。
先ずは、自己認識からだ。
俺の名前は、「緋宮刹那」で、普通のサラリーマンの年は35歳で未だ独身な上に、昨日7年間付き合った年下彼女に振られた。
趣味は、在り来たりなアニメ・漫画・ラノベ。
まあ、母親の影響で、少女系もOkな浅広なオタクで、家族構成は、母親・俺・妹の3人家族で、父親は俺が小5の時に交通事故で死んだ。
そこからは、周りに助けられながら成長し高卒で入社して、特に目立つ事なく、コツコツと業績を重ねて年下彼女も出来、結婚も遅くなったけど、進めようと話したらフラれた。
結局、その日は話途中で帰る事になって……!?
あ!!!
そうだ。帰宅中にトラックに轢かれたんだ。
しかも、シートベルトもしてなかったし、缶ビールを握ってやがった。
母さん、妹よ、先立つ親不孝を許してくれ。
せめて、ドライバーと会社から高額慰謝料を踏んだ食って欲しい。
……そうか。やっぱり俺、死んだんだ。
「そうです。貴方は交通事故で亡くなられたのです。」
え!?いきなり、周りの風景が「真っ白」から「真っ黒」に!?
いや、満天の星空に!
それにさっきの女性の声は?
「初めまして。貴方の転生担当になった者です。貴方は、緋宮刹那さんですね?」
……え!? 何? まさか、女神様? なんで星空に?
はい。俺、いや私が緋宮刹那です。
貴女は女神様でしょうか?
そして、転生という事は何か使命みたいな事が有るのでしょうか?
まさか、「勇者」だとか「ダンジョンマスター」とかでは無いよな?
でも、登場時に星空にしたし、女神は女神でも闇系?
もしかして、悪神や邪神とかじゃあ無いよな?
「いいえ。貴方が思った様な深淵な存在ではありません。
そして、使命みたいな役目を負う事もありません。
強いて言うなら、異世界への転生そのものが役目とも言えますね。
不思議に思いませんか?
毎日、沢山の人々が亡くなっているのに、何故、歴史的偉業も、何も成し遂げた訳でもない貴方がこうやって転生担当が現れたのか。」
そうだよなぁ、俺自身は普通の一般人だしな。
「そうですね。貴方自身は普通の一般人ですが、私達神々にとっては特別な存在なのです。
これから話す事は秘密厳守でお願いしたいのですが、よろしいかしら?」
分かりました。転生しても秘密は守ります。
「ありがとうございます。ではお話ししますね。
貴方も含め魂には、神々しか解らない印をランダムに付けているのです。
さらにその中で特別な印を付けているのが、貴方という訳です。
と、言っても、この特別を含め魂に印を付けている者は何かを成し遂げる運命を持っている訳でも無く、あくまでも、私達神々が識別する為だけのモノです。
そして、特別という名のレアな印を付けている者が死亡した時、私のような転生担当者が異世界への転生を勧めるのです。」
なるほどね。不思議に思ったんだよ。
ラノベ等の創作物とはいえ、普通の一般人が、何故女神様等の高位の存在に会えるのか。
転生後は兎も角、転生前は普通の一般人が何故?
と、思ったけど、謎が解けたよ。
ん!? 今更だけど、思った事が聞こえている?
「ええ。私を含め神々の前では、何の力も無い地球人では、思考がだだ漏れですね。後、安心して下さい。それだけで、ペナルティは付きませんから。」
そうですか。分かりました。
私もオタクですので、異世界転生に興味有ります。
詳しい内容の説明をお願いします。
「ではお話ししますね。
貴方が転生する世界は、所謂剣と魔法の中世ヨーロッパ風ファンタジーですね。」
待ってください。
何故剣と魔法の中世ヨーロッパ風ファンタジーな世界なのでしょうか?
私としてもオタクなのでそんな世界は嬉しいのですが!
「実は、貴方が転生する世界の創造神が地球の、というより日本の文化に嵌まってしまって、地球産スィーツを賄賂に、時の神にお願いして違和感無いように過去に飛び、オタク文化を根付かせたのよ。
お陰で、地球の神話に出てくる神々や精霊や魔物が存在する、所謂剣と魔法の中世ヨーロッパ風ファンタジーな世界に。」
そういう事だったのですね。
私としても、剣と魔法の世界が嬉しいです。
所で、この場においての私や女神様の時間はどれくらい有るのでしょうか?
もし、かなりの余裕が有るのであるならば、少し、お伺いしたい事が有るのですが?
「ええ、大丈夫よ。」
ありがとうございます。それではお伺いします。
応援メッセージや星への加点、お願いします。
誤字脱字の報告、ありがとうございます。
まとめてになりますが、お礼申し上げます。