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王都に来ました。


結局、ルカもアガサもサバスもついてきた。


領地を離れる時、みんなにはちゃんと今までの事を謝った。けれど、この能力のことは言っていない。お父様が無闇に人に言わない方がいいって言っていたのでそれに従った。

ルカが私のことをみんなに、お父様がいなくて寂しかったのがストレスとなっていたと説明したので私は、とてつもなくファザコンになっている。


なんてことしてくれているのよルカめっ。

ま、まぁ、その理由が王都にいくのに1番しっくりくる理由にはなるけど…。



王都にある我が伯爵家の屋敷も相当デカい。植物を操る我がロズファリア家は、国の特産物ともなっている珍しい青薔薇を育てることもできるので、大変潤っている。…もちろんお金が。


政治的な力はないが他の貴族からも一目置かれている。だからだよね?カニアン殿下。あなたが我が家を派閥に入れたかったのは。

今回は、あなたの思い通りにはさせないわよ。


まずはアレンね。


アレンは確か土を操る能力に長けているから、それならと、お父様が私達の家庭教師にとつけてくれた。

そして、アレンは毎日私の部屋にも足を運んでくれた。「大丈夫ですか?今日こそ、ルカロア様と一緒に魔術を磨きませんか?」ってね。


今思えば、あんたが来てから人の汚い声が聞こえ出した気がする。あんたは自分の手を者を密かに屋敷に入れていったもんね?我が家で働く者達の声は頭の中で響いてたけどどれも綺麗だった。

ま、私を少し気味悪がる声もあったけれどそれはしょうがないわ。



さて…。

3日後にお父様は王宮のパーティーに呼ばれている。時期から見て、多分そのパーティーね。


コンコン。


私はお父様の執務室に足を踏み入れる。


「お父様…3日後のパーティーに私も連れて行ってくださいませんか?」


お父様は、書類から目を離し少し悩んだ顔をした。


「ふむ。…連れてあってあげたい気持ちはあるが社交会デビューもしていない娘はまだパーティーに参加は難しいかな?」


なっ?

何ですとっ…。出会いが阻止できないとならばどうすれば⁇


「あ、でもね?ティアの誕生日パーティーは遅くなってしまったがこちらで開く予定だよ」


お父様は安心しなさいと微笑む。


…ちがっーーーーう!

パーティーに憧れているからとかではなくてですねお父様っ、私はアレンをっ…。


そうか。

そうだわっ!知らないところで手を回されるよりも、アレンを身近に置いて監視すれば良いのでは?


ふふっ…なら決まりね。


「では、お父様。今回は我慢しますわっ!そのかわり私もっともっと植物を操る能力を磨きたいのでどなたか講師をつけてくださいっ」


「そうかい?まだ早いと思っていたが、そう言うのなら少し探してみるよ」


よっしゃゃゃゃっ!

やりましたわ。


私はルンルンで執務室を後にした。


あぁ、楽しみだわ。

アレン。

カニアン王子。

あなた達は今度は私の手のひらで踊るのよ。

私の大切なものに手を出したことを私は決して忘れてなんかいないのだもの。


「姉様?何か良いことでもありましたか?」


両手で本を持つルカロアが後ろから声をかける。


ティアナは、くるっと振り向きとても楽しそうに笑った。


「いいえ、これからおこるのよっ」

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