6話
あれから数日が経った。
家を消滅させられた時はどうしようかと思ったけど、僕のスキルがあれば面倒だけど直ぐに直せるからよかった。
それよりもエヴァが凄く色んな事に積極的に取り組んでくれるから、一緒に楽しく暮らしていけている。
「おーいカズヤー!魚焼いたから一緒に食べよう!」
僕は原始的な方法でしか火をつけることができなかったけど、エヴァは魔法で一瞬で火をつけれるからこうして料理を作ってくれるんだ!
料理って言っても物を焼くだけしかないのだけどね・・・
「おーーいカズヤーー?」
「うん、今行くよ!」
僕は農作業を止めて、エヴァの元へと向かった。
「はいこれ」
串に刺さった焼き魚を手渡される。
油がのっていて美味しそうだ!
「ありがと・・・うん美味しいよ!」
「美味しいな、けどただ魚焼いただけでなんでこんなにおいしいんだろうか?前の世界では焼くだけじゃここまで美味しくならなかったのに・・・」
「ん~魚自体の油の乗り具合とか、ここら辺の海の質とかが関係してるんじゃない?僕もよくはわからないけどね」
んんん?うなりながら食べるエヴァ、だけど結局食べてるうちにそんなことは気にならなくなっていった。
食後、僕たちは近くの洞窟へと向かう事になった。
そろそろ鉄とかの鉱石が欲しくなってきた。やっぱり物作りするには鉱石とかが必要な事が多いんだよね。
糸とかも洞窟に行けばクモの糸があるから、それを再利用すれば綺麗な糸に作り替えて上質な物に変えれるんだ。
まだ1人では入り口しか見てないからあれだけど、エヴァがいてたら大丈夫だよね!
「エヴァは武器とか持ってる?」
「ん?私は基本魔法メインだから武器は使わないぞ。強いて言うなら魔力で強化した身体能力で殴るとかかな。それも大体敵は私に近づく前に魔法で倒すから使わないな」
お~流石元魔王、戦闘力は最強だね!だけど・・・
「それだけ強いなら問題ないね!」
「あぁ!しっかり守ってやるからな!」
「けど、あまり強すぎる魔法は洞窟内では使っちゃだめだからね」
「な!?なんでだ!!」
エヴァは驚愕に顔を染めていた。
「当然でしょ、威力の高い魔法放って洞窟が崩れたら絶体絶命だよ」
「んぐッ・・・確かに・・・・わかった、しょぼい魔法しか使わない」
不満そうだけど何とか納得してくれたね。
これで準備完了!石のピッケルを持っていざ洞窟へ出発だ!