そろそろ読み専と作家で評価機能を区別すべきではないか
というのも、どうも最近、作家同士の付き合いに疲れている人が多すぎるような気がするのです。
なろうではブックマーク件数と評価によって作品のポイントが上がり、それ次第で日間、週間等のランキングに載ることができます。ランキングに載れば読者を獲得する機会が増えます――って、まあこれぐらいのことは誰でも知っているはずですよね。以降、この辺のスキーマレベルの知識は省きます。ポイント以外にもレビューがありますし、感想の件数も作品の人気の一つのバロメーターになりますね。
で、これは何もなろうに限った話ではないのですが、作者にも読者同様に他者の作品を評価する機能を使えるので、『私はあなたの作品にイイことしてあげるからあなたからもお願いしますね』という緩い繋がりが発生します。相互評価クラスタほど露骨なものでなくとも、もっと小規模なコミュニティでも、多かれ少なかれ暗黙の了解として存在していると思われます。
例えば、活動報告などでよく見かける、『〇〇さんからレビューを頂きました。〇〇さんの作品といえば――』と、まとめサイトみたいな定型文から始まる『お礼の紹介』とかですね。
そして、相互評価クラスタのように最初からそれが目的で集まった集団ではなく、暗黙の了解であるからこそ、『作家同士の付き合い』が起こりますね。これに疲れている作者の皆さんが異様に多いように感じるのは私だけでしょうか?
私は他の作者さんの作品を読んだ場合でもあくまで読者目線でずけずけと辛口な評価と感想を述べますし(笑)あまり積極的に交流するタイプでもないので、私のお気に入りユーザはあまり多くありません。が、その私から見える範囲でも、作者同士の交流に疲れてお気に入りユーザやブクマを非公開にしたりする人が多すぎる。これは、作者と読者が同じ評価権限を与えられているからではないかと思います。
なので、作者アカウントと読み専アカウントとで評価機能を区別してみてはどうか、と私は前から思っていましたし、先日のなろうからのアンケートにもそう書きました。
実際のところ、作者、読み専それぞれの視点から、この『作者同士の繋がり』はどう見えているんでしょうか。
いち作者としては、レビューやポイントを頂ければ当然有難いんですけれど、相手は見返りを求めているだけなのかなと勘繰ってしまうと素直に喜べなくなります。仮にそれに相応の返礼――レビューとかポイントとか――をしたとして、『私も私も』と大勢似たようなのが群がって来てしまうと、もう自分の創作に集中するどころじゃないですよね。もともと遅筆な私には絶対無理です。
読者の観点に立てば、そうしたコミュニティの力で得られたポイントやレビューの数は、埋もれた作品を探す上でノイズにしかなりません。作品のクオリティと無関係な理由で集められた評価のために良作が埋もれてしまうなんて悲しいですね。
私自身、ド底辺ながら一応なろうに作品を投稿している身なので、この提案が現実になれば他の作品に評価をつけにくくなるわけですが、作品を応援する手段はポイントやレビューだけではありません。何なら直接メッセージを送ってもいいわけです。あなたの作品は素晴らしいと。
相互評価クラスタも、問題の根っこはこれと同じだと思われます。むしろ程度の差でしかないのかもしれません。快適に『なろう』を利用するために、私の提案も一つの手ではないかと考えるのですが、いかがでしょうか。