神様みたいなもの。って?
『野崎明日香。起きなさい』
誰?お母さん?・・・フルネームで呼ぶわけないよね。じゃあ、誰?
『元の世界で言うところの神様みたいなものかな』
「神様?!」
私は驚いて、当然目が覚め、飛び起きた。
『いや、神様みたいなものね』
そここだわる?
私は声がしてくる方向を見たが、誰もいない。周りは靄がかかったようになっている。その靄を手を振って、払おうとしたが、全く払えない。
『あ、無駄だから』
と、神様みたいなもの。が言ったので、素直に止めた。
『早速だけど、前世のことも、現世のことも、思い出したかな?』
「はい・・・」
私は頷いて、「私、ううん、野崎明日香は、死んだんですね」
『うん、君、馬鹿だよね』
・・・反論出来なかった。
何故なら・・・。
『付き合ってた男に騙された腹いせに死んでやるーって、全く関係のないビルの屋上に行って、柵、乗り越えたものの、やっぱり怖くなって、戻ろうとしたけど、風に煽られて、そのまま落ちて、死んだんだもんね』
「いちいち説明しなくても、分かってますから・・・」
私は肩をすぼめた。
神様みたいなもの。は、笑うと、
『まあ、いいか。大事なのはこれからだもんね。これからの役目、分かってる?』
「はい!」
私は前世の野崎明日香だったら、考えられない程、大きな声で返事をした。
何故なら、何故なら・・・!
「『魔法学園でつかまえて』の世界に転生したんですからね!」