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間話1 気配

間話ですがある程度重要なことが書いてある話ですのでできればお読みください。

俺はこの世界に転生して3年くらい、ようやく《災害》シリーズがプラスになるくらいのステータスになった。

《災害》シリーズを回収するために前から着々と用意を進めていたんだが、ようやくそれが形になって災害の森へ侵入することができた。

一応危険地帯なのである程度の侵入規制はあったが、そこは力と冒険者ランクでごり押しして無理やり入った。

まあこんな離れた場所でアポ取るのは無理だし、行きたい時に行けばいいやと思ってたからカルデラ王国管轄のギルド長に突撃したけど許してくれるだろう。

そして森に侵入してすぐ、変な子供と出会った。

見た目は子供なのだが、体から感じるMPの総量が明らかにおかしい。おそらくこのくらいの大きさの子供のMPは魔法に才能があっても60あるかないかくらいだが、こいつは少なくとも1000は超えているだろう。

明らかに擬態型の魔物にしか見えないのだが、この災害の森には基本的に擬態型の魔物は出没しない。

つまり普通の子供(MP総量がおかしい)が正解のはずだが…

「おい、俺だよ、俺」

「新たな詐欺がついにこの世界にもやってきたか」

「絶対にそうではない。まあ、詐欺紛いのこといつもしてたけど」

どう見てもこいつは借りた金を返済される前に俺が死んでしまったあいつな気がしなくもないがあんまり認めたくはない。

…と思っていたのだが、やっぱりご本人だったようだ。

流石に転生者でお友達なのは読めなかった。

でも、明らかにこいつはおかしい気がする。

「なぁユキノフ、お前はこの世界でも例の"平和"とやらを広めるつもりなのか?」

「当然だろ。いつでも俺はできる限りの平和主義者なんだから」

fww4はVRゲームだったためこいつ本人の眼を覗き見たこともないし現実で会ったこともない。

そして今こいつの眼を見たからこそわかる。


こいつは間違いなく()()()()()()()()()()()()である。


その眼に宿っていたのは狂気と殺意と使命感と期待に闘争心、そしてほんの少しの純粋さだった。

普通の人間っていうものはこんな大層なモノを語る時は自分を騙るために中途半端な自信を持つか、強者であれば絶対の自信を持ってやり遂げるという強い信念が主となるものである。

しかしこいつの感情の主は狂気である。それも平和への狂信とも言えるレベルの執念なのだ。

こいつは強国揃いのfww4の世界で実際に5()0()()()の平和を実現したことがある。

その時は戦争一つ起こらず、内乱や反逆も起こらず、更には魔物による災害すらも無くなっていた。


()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


条約による縛りを加えることだってあった。

交渉により魔物や亜人の争いを終戦に導いたこともあった。


そして、一番多用していたのは——

「…お前大丈夫か?反応がないけど」

「あっ、すまんすまん。ちょっと考え事をな」

「いきなりボーッとされるとこっちもびっくりするんだよ」

——奴はもしかすると戦争よりも残酷な結果を残すかもしれない。

本当に正しい行動はきっと、こいつを今すぐに斬り捨てることだろう。未来への脅威はなくなり、民衆が思い描く日常は護られる。

だが、そんなものは面白くもない。

最初からそんなのでこいつを殺すつもりだったのなら、エンカウントしたタイミングで擬態型の魔物という扱いで殺していた。

仮にもこいつの友達になってしまった人間なら、その《覇道(狂気で舗装された道)》の同伴者となる他に道はない。

「じゃあな、ユキノフ。今度また会う日まで」

「お前突然帰るのかよ。まあいい。まあ魔法もスキルもない俺がやっても意味がないが、精々お前の行く道を祝福してやるよ」

この狂人に遭遇し、狂人による祝福(狂気)を与えられながら同伴者は往くことになる——


最後まで小説を読んでいただきありがとうございました。

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まあ50年の平和を守るのにどんな手段を使うのかはともかく精神崩壊してるのにまともな人間性は残ってないよね

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