第一話 転生
完全に不定期投稿の予定です。
気長に待ってやってください。
リアルの時間が安定して取れるようになってきたため、土曜日の14時に週一本投稿しようと思います。余裕とモチベがあったら週二週三もあるでしょう。
…雪野将太は、普通の人間だった。
仕事はインフラ整備会社の要職についていて、ミリタリーが好きで、とあるSLGが大好きだった。
その名は、<fantasy world war 4>―通称、FWW4だった。
人気の秘訣は、非常に広大なマップと、多すぎて何ができるのかわからないくらいの自由度と、
なにより、SLGでありながら自分のキャラクター、すなわち王を育成することができる点にあった。
このゲーム性から、FWW4はMMOの人間を取り込み、超人気作となった。
雪野将太は、このゲームのプロゲーマーとして界隈では有名だった。
そんな彼は、今、普通ではない出来事に巻き込まれている。
何を隠そう、それはもちろん―
異世界転生である。
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おかしい。
明らかにおかしい。
俺は、確かに死んだはずだ。
仕事で火山の周りに行ったときに、火山の噴火に巻き込まれて死んだはず。
「よく考えたら、噴火寸前の火山に課長を一人で行かせるとかとんでもない企業だな...」
まあそれはいい。いや、良くはないが。
それよりもっと重要なことがある。
目の前に広がるただただ真っ白な世界。なにもない、虚空の世界。
しかし、俺がそれに意識を向けた瞬間に、世界は変わった。
そこは、どう見ても海だった。
「で、景色じゃなくて目の前にいる人...ではないけど、に注目したりはしないのかな~?」
いつの間にか、そこには丸く青い何かが浮いていた。
こいつ、俗にいうアレか?I am GOD! とか言ってくるパターンのやつか?
「ま、まあ、そういうやつだけど、なんか、こう、もうちょっと驚いてくれよ...
ご丁寧に背景を変えて姿まで珍しいのにしたのに...」
で、意識を読んでくるまでがデフォルト、と。
「普通に考えて、このタイミングで神が目の前にいるってことは―」
「輪廻転生ですかね?」
「そう、異世界転生ってやつ!」
・・・
・・・・・・
「「え・・・?」」
何言ってるんだこの神、いや青球は。
「ちょっと、勝手に名称のランクを引き下げるのやめてよ」
ああ、そうだった。あんまり慣れないが頑張るしかない。
「ということで、あなたには異世界に行ってもらいます。FWW4軍事部門1位の[雪野 将太]君?」
キャンセルは?
「できません」
クーリング・オフは?
「残念ながら・・・ではなくて、なんであきらめようとするのさ!」
だってめんどいじゃん。死んだし自由にさせてくれy
「じゃあ、もしFFW4の世界に転生出来たら?」
・・・ホント?俺次その世界に行けるの?
「ホントホント」
じゃあ行く今すぐ行くとりあえず心の準備させて。
「おお、すごい食いつきっぷり・・・
まあ、その前にステータス作りしてもらわないと・・・」
「じゃあテンプレート37番のやつで」
「ごめん、テンプレートデータは持ってきてないから使用できないの。
かわりに、迷惑料として普通なら2枠の恩恵を3枠にしてあげるから許して☆」
こいつ調子乗ってない?でも、神だしそんなものか。
「っていうことで、ステータスを自由に決めてね」
そう言われて、できあがったのがこちら。
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名前:ユキノフ
RANK:0
LV:1
HP:10/10
MP:30
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ATK:50+20
DEF:10+5
RES:10
DEX:10
TEC:50+10
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《スキル》
残りSP:3
《槍術:LV1》《錬金術:LV3[元素理解:LVMAX,物質元素構造理解:LVMAX]》《炎魔法:LV1》《光魔法:LV1》《身体強化:LV3》
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《恩恵》
《化学を裏付けた錬金術》
《槍神の加護》
《死を恐れぬ統治者》
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《装備》
化学繊維の服:D
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《化学を裏付けた錬金術》
世界の物質構成を理解することができる恩恵。
スキル:《元素理解,物質元素構造理解》を習得できる。
基礎TECの10%分をTECに加算する。
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《槍神の加護》
槍神の加護を得る。
槍系統のスキルを習得する際に消費するSPが50%減少する。
基礎ATKの40%分をATKに加算する。
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《死を恐れぬ統治者》
自分の命を犠牲にしてでも政治理念をかなえる能力を得る。
カリスマ性と戦争に対する適性が大幅に向上する。
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「なんでこんな偏ったステータス構成にするかなぁ・・・」
それは簡単な話で、偏ったほうが強い。それだけ。
「まあいいや。さて、じゃあ行ってらっしゃーい!」
こうして、ユキノフの旅が始まる・・・