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おっさんとVVT-iとドヤ顔と

「Variable Velocity Target impact可変速度衝撃砲だ。コイツでブッ飛ばす!!!減速!腰落とせ!!2Jナメんじゃネェェェェェ!!!」


ガフッガフッガフッ

音だけが聞こえてきた。

視界には何も見えない。

目前まで迫る敵機。

3機"同時に"弾け飛ぶ敵機。


「なんだ、どうなってる…」

「コイツは対象の相対距離と相対速度から"最も効果の出る"速度で衝撃波を打ち出す。射程内ならどこに居ようが全部同じタイミングで空を舞うンだよ」

「なんつー…」


 ドヤ顔のおっさんである

表情豊かなおっさんだ。割とイラっとする。

ともあれオッサンの決め台詞を聞こえた耳の反対へ受け流しながら再加速する。

 未だ1機健在のはずだ。

まずはここから離れないと。


 とは言え機体そのものはオッサンが自慢するだけはある。トップギアに辿り着く頃にはバックミラーに映るものは何もなくなっていた。


「ヤツらの狙いは恐らくこのスーパーグライダーだ。工場に狙われるようなモン他にねェ。コイツごと逃げれば諦めるはずだ」

「なんか、確かにすげぇもんなコイツ」

「俺はオメェが…フン。まぁいい。そのまま西へぶっ飛ばせ!!」


 俺はなおもアクセルを踏み込む。

そうしてしばらくの末におっさんが口を開く。


「少し休むぞ。小便だ」


 俺はゆっくりと速度を落とし、クラッチを切る。

ESが完全に停止するとどっと疲れが押し寄せてくる。

どうやらアドレナリンだけで保っていたらしい。

※VVT-i Variable Valve Timing-intelligent system

可変バルブタイミング・リフト機構

エンジンの吸排気バルブを制御するすげーやつ。間違っても敵をぶっ飛ばしたりしない。


可変とかVariableとかってロマンのある単語だよね。今後も可変機構をぐいぐいと採用していきたい所存

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