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卵かけご飯の卵

作者: 小財 明

「統治する側が無能だから戦乱が起きるのさ」、と優真は、熊本大学の文学部史学科の優真は法学部の理末に言った。これを現在の日本に適合させてみると、前天皇陛下が生前退位され、権力機構が瓦解したと言うことになる。魔族の構造転換、人々への意識への作用によってである。ところで、優真と理末が、理末の部屋で食べているセブンイレブンの金のカレーは388円とはとても思えないほどのハイ・クォリティーで、しかし、理末も優真も近代合理主義者のデカルトを読んでいて、二人とも「フランス文学研究会」に入っていたのが幸いして、そのカレーの風味をおかしいものと感じた。何か、妙に完成された味と言うか、味と言うのは、もっと曖昧な所があるように二人には感じられたのである。当然ながら、二人とも残した。残飯行きである。


二人は口直しに、またお腹が減っていたこともあり、何か食べようと言うことになり、ジャーにご飯が残っていたので、「卵かけご飯」を食べることにした。親が部屋に残してくれた※1「命と土を考える会」の卵である。


これは安全だった。理末はデカルトを小学生の頃、漫画で伝記で読み、父親が商社勤務でフランスのパリに勤務していた時、家族でパリのアパルトマンに住み、フランス語も学んだ。魔法的自我の持ち主で、芸術に詳しい。卵かけご飯のご飯がすすんだ。二人は熊本大学の学生であり、思想的にはかなり学内で浮くほど急進的で四年前の2016年の熊本大地震を魔族による魔法震と捉えているのだが、食べるものに関してはかなり保守的、と言うか慎重である。


食と言うものは、体内に取り込むもので、活動の元になるものだから、とても大事である。「食べるは食べる」、と食欲の無いときは唱えてみよう。多分、効きます。



※1;実在しています。詳しい情報を知りたい方は「小説家になろう」の小財明まで、メッセージをお送りください。

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