表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/26

まおう、しばられる

間違えてエルフの方に投稿してました

 

 ご機嫌よう皆さま、魔王メアリー・ニントルフですわ。

 現在わたくしがいるのは異世界アカネムハウム。

 それがわたくしの魔王としての活躍の場らしいです。

 とりあえず周りには特に危険な反応、勇者とか聖なる力を持った輩とか大魔王とかの大きな魔力反応などはないようなので一先ずは安心しております。


 そんな新米魔王としてデビューする予定だったわたくしですが現在。


 ロープで簀巻きにされております。


 どういう意味かわからない?

 言葉通り、ロープで、簀巻きにされてるわけですわ。さらにいうなら馬車に積まれていますわ。荷物のように。


 なぜかというとわたくし、現在、人攫いにあっておりますの。


「まさか森の中でこんな上物が転がってるとはラッキーだったぜ」


 御者台に座っている方がそんなことを言ってます。

 そうなんですよ。

 大魔王様の魔法により異世界へ転移した影響のせいか完全に意識を失ってたわたくし。

 しかもよりにもよって森の中、さらには人攫いを仕事にしている方々の馬車に見つかったらしいですわ。

 目を覚ましたら体をロープで縛り上げられて荷馬車の上に転がされているというわけです。

 荷馬車にはわたくし以外にも何人か女性や子供が乗せられていて、手足を縛られてるところを見ると同じように人攫いにあったようですわね。


「見ろよ、純白のドレスだぜ?」

「ああ、貴族の娘かもしれないな。こいつは値が期待できるってもんだ」

「売る時はあのドレスは別値段で売ろうぜ」


 すでに売られる前提で話が進んでいますけど、パっと見た感じ騎士とかではなさそうですわね。

 だからわたくしでも倒せそうな感じがしますが……

 この方々がもしも一般よりも強い輩に入るのであればマオ学で最弱の名を欲しいままにしたわたくしでもこの世界のトップに立てるかもしれませんわ。

 一般人には勝てても少し強い騎士には勝てないのがわたくしですし!


 わたくしを縛ってる事で完全に油断している人攫いの皆さんなわけですけど、一応魔王ですからね。人の作った唯の魔封じの効果もないロープなんてあっさり千切れますわ。こう、爪を変化させて切れ味をよくすればちょいちょいです。まあ、まだ斬りませんけど。


 ただ問題はここで逃げてもどこに行けば町があるかが全くわからないという事かしら。

 あと生活していく上で必要な物資も全くないわけですし。

 なによりここが何処かも全くわかりませんし……


 ですがわたくしに倒せない連中ではなさそうですからこの方々のアジトとかまで連れて行ってもらってから物資を奪う方向でいきましょう。

 ブラック先生も言ってましたもの。一般人には負けないって!


 ふっふっふ、いつもマオ学ではボコボコのボコにされているわたくしですけれどこの世界でなら叩きのめせる側になれるかもしれないですわ。

 やだ、いつも虐められる側だったから初めての蹂躙に胸が高鳴っちゃいますわ。

 でも暫くは縛られて恐怖の余りに怯える令嬢を演じるとしましょう。


「へへ、売る前に少しくらいなら楽しんでもいいよな?」


 あ、あら? なんだか性的な眼で見られていたりするのかしら?演技の前にこれって貞操のピンチってやつではないかしら?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ