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【第六七話】

また期間が空いてしまった……

ネット小説大賞9があると聞いて、モチベが上がってきたので、これから頻度は高くなると思いますが。

未完結でも応募できるのかってところは分からないんですけどね。

 マリアンナちゃんが部屋を飛び出して行ってすぐ、モダンさんがやってきた。


「お嬢様のわがままにお付き合いいただきありがとうございます。他の部屋がよろしければすぐにご案内できますが……」


「いえ、僕は問題ないんですけど、貴族であるマリアンナ様がどこの馬の骨とも知れない男と一緒になるっていうのはまずかったりしませんか?」


 僕がそう聞くと、モダンさんは苦笑した後、「大丈夫ですよ」と言った。


「このことを知っているのは私たちだけです。ルイス様がお嬢様に手でも出さない限りは外部にこのことが漏れることはありません」


「手なんて出さないですよ! 失礼かもしれないですけど、僕はマリアンナ様のことを妹のように思っているんですから」


 マリアンナちゃんが僕のことを兄のように思ってくれているのに、僕が邪な気持ちで接するのはどうかと思う。

 勿論兄のように思われていなかったとしても、僕にはシャルがいるし、手を出すなんてありえないんだけどね。


「わかっていますとも。ルイス様はそのようなことをする方ではないと」


 僕がしっかりと言い切ったことで安心したのか、モダンさんは微笑んでそう言った。


「もうすぐ夕食ですので、ご案内しますね」


 そうして僕はモダンさんに案内されて食堂に向かった。



 ***



 夕食も食べ終わり、お風呂にも入ってから、僕はマリアンナちゃんとベッドの上で向かい合って座っていた。


「そ、そろそろ寝ますか……?」


「そうだね。もう遅い時間だし寝ようか」


 僕がそう返すと、マリアンナちゃんはいそいそとベッドの中に潜り込み、僕が入るためのスペースを開けてくれた。


「ど、どうぞ!」


 少し緊張気味にそういうマリアンナちゃんを微笑ましく思いながら僕もベッドに失礼した。

 さすがにあまりくっつくのもどうかと思ったので、少しだけ距離を開けて横になると、マリアンナちゃんは僕の方をジッと見つめていた。


「どうしたの?」


「いえ……ルイス様と初めて会った時から、何故か気になってしまって」


「気になるっていうと……?」


「うまく言葉にできないんですけど、気が付いたら目で追ってしまっていたり、どこか親近感が淡くといいますか、他人とは思えないんですよね……」


 オーダーが言っていた所有者同士が近づくと感覚でわかるというのがこれのことなんだろうか?

 しかし僕はこれと言って何も感じないんだが……。


「あの剣とか見て、何か思うところがあったりは……?」


 僕が近くの壁に立てかけてあるオーダーを指しながらそう聞くと、マリアンナちゃんは少し考えた後……


「えっと、ルイス様に感じるものと近いものを感じますけど……」


 そう答えた。


 やっぱり所有者特有の何かを感じ取ってるんだ。

 だとしたらなぜ僕は感じ取れないのかっていう話になるんだけど、まぁそれはあとでオーダーに聞くなりすればいいか。


「明日僕と一緒に杖の封印されている地下に行きませんか? 怖がっているっていうのは男爵から聞いてはいるんですが、どうしても確かめたいことがあるんです」


 過去のトラウマを蒸し返すようで申し訳ないが、マリアンナちゃんが本当に所有者なのか知らなければならない。

 僕では杖に触れることすらできなかったが、マリアンナちゃんならばもしかしたら……。


「地下……」


「無理……ですかね?」


 マリアンナちゃんは少し目を閉じ、何かを考えた後、僕の目をまっすぐ見つめた。


「……仕方ないですね。どうしても知りたいことなんですよね?」


「はい、それを知るために今回ここにやってきました」


「わかりましたよ、行きましょう。……その代わり! 私のお願いも聞いてください!」


「僕が叶えられることならなんでも」


「それならその敬語、外してもらえますか? それと、お兄様と呼ばせてください。あと……私が眠るまで手をつないでいてもらえませんか……?」


 随分多いお願いごとについ笑いが漏れた。

 無茶を言っていた自覚はあるので、もっと大変なお願いが来るのかと思っていたがまさかこんなかわいいお願いが飛び出してくるとは。


「そのくらいならいくらでもいいですよ」


「る、ルイスお兄様、敬語が直っていませんよ」


「あぁ、わかった。じゃあこれからは敬語はなしでいかせてもらうね」


 それからお願いの通り、僕はマリアンナちゃんが寝付くまで手を握り続けたのだった。

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