~大イノシシの林 訓練~
そんなこんなでてくてく歩くこと10分ほど。
一行は大イノシシの林へ到着した。
「おお・・・なんともいえないとこだな・・・」
現実にも普通にありそうな林だ。普通だなとか思っていると、
ガサガサガサガサ・・・
「ヴヴゥゥゥゥゥゥ」
なんかイノシシを赤くしたみたいなやつが出てきた。めっちゃ唸ってるし。見た目強そうなんですけど。
「さて、青ちゃんいってみようか。ここのモンスターはめっちゃ弱いから心配しなくていいよ。」
青ちゃんて誰だよ。いや、まぁ俺だろうね。うん。わかってたよ。
「頑張るでござるよ!青殿!」
「くたばんなよ。」
うわーこえー・・・めっちゃリアルだわー・・・
「グオォォォォ」
キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
すごい勢いで突進してきた!手にはバットを持っている!さぁどうする!?
「ふんっ!!」
当然フルスイング。
ガゴン!!!
イノシシは吹っ飛んで空中でフワァッッと粉になって消えた。
「あー、このゲームでは死ぬと灰みたいになって消えるの。死体の処理には困らないよ。」
「おい、次が来るぞ。」
ガサガサガサガサガサガサ・・・・・・・・・・
「ヴヴゥゥゥゥゥゥゥゥ」「グルゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」「ウゥゥゥ」
うわ、いっぱいきたわ。やるしかねぇ!
「おりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ドカ!バキ!ボキィ!グギャ!ゴッッ!
・・・なんかリンチしてるみたいな音だな。いやまぁ実際は俺VSイノシシの群れだからリンチにあいそうなのは俺なんだけどね?
そんなこんなで3時間くらいずっとイノシシ狩りをしてた。気づけばレベルもだいぶ上がっていた。
「おお、レベルが17になってる。結構上がったな。」
「んじゃあ次のステップに行こうか。この林の主、《大イノシシ》を倒して。」
レモンがさらっと言ってきた。
「え!?主殺すの!?」
殺せるの!?俺が!?死なないか!?
「大丈夫だよ、どうせすぐリスポーンするし。」
うわぁ・・・メタいなぁ・・・てか心配してんのそこじゃないんだよなぁ・・・
「大イノシシの強さってどのくらいなの?」
「大イノシシのレベルは大体20くらいだね。」
俺より強い!!
「いや・・・ちょーとまだ厳しいかなーって・・・」
「んー・・・大丈夫でしょ。青っちレベル17でしょ?ボクのときなんかレベル8だったよ。」
「俺の時は5だったかな・・・?」
あんたら俺の半分もないじゃん!?よく挑もうと思ったな!?あと、呼び方変わってるし!
「わかったよ・・・やればいいんでしょ・・・大イノシシはどこにいるの?」
「林の中央。もうすぐ着くよ。てか着いた。」
おい。
目の前にはその名に恥じないほどのでっかいイノシシがいた。
「うわぁ・・・でっか・・・」
体長は約3メートルくらいだろうか、全身茶色の体毛で覆われており、鼻の横からは鋭い角のようなのもが二本突き出ている。明らかにそこら辺にいた雑魚イノシシとは強さが違うことが見た目だけでわかる。
「頑張ってねー。」
「負けんなよー。」
「頑張るでござる。」
レモン達はどっかに行ってしまった。この場にいるのは俺と大イノシシだけ。
と、大イノシシがこっちを向いた。明らかに敵意のある目だ。
「やるか。」
俺はそう決心し、大イノシシに向かっていった・・・
今回も駄作を読んでくださりありがとうございます。