チュートリアル
ちょっと進展
何とか生き残った俺は、少女に質問する。
「さっき君なんか人間離れしていた速さで走ってたよね?」
「ん、現実で考えればそうかもね。でもここではそんなに珍しいことではないよ。あ、ほい。これ飲んで。」
あ、珍しくないの?これが日常なの?こっわ。
「あー、君の名前とかは聞いてもいい感じだったりする感じ?」
うわーなんか聞き方がもうだめだわー。あと、渡された薬みたいなやつ意外に美味しいわー。
「ん?ボク?ボクは黄金 レモンっていう名前だよ~!」
あの質問に対しての対応が神!神か!?ボクっ娘!かわいい!なんかもう色々と属性が多い子だな!
「へ、へぇー。ちなみにレベルとかは聞いていい感じだったりする?」
さすがに図々しいし、ほぼ初対面の人にレベルなんて聞くのも普通に考えて非常識のマナー違反だ。・・・多分。
「別にいいよ。ボクはLv.58で、日本では21位だよ。」
「あどうもすいませんでしたどうかころさないでいただけるとうれしいです。」
「え、いや別にボクは殺す気なんてないよ?」
少女、いや、レモンが不思議そうに首をかしげている。
「冗談だよ。」
まあさっきは危うく死にかけたけどね。
「だよね。ボクはそんなに変ではないからね。」
「いやいやいやいや、十分おかしいでしょうよ。このゲーム開始されてからまだ3ヶ月くらいしか経ってないよね?なんでLv.58とかまでいってんの?なんで日本ランク21位までいっちゃってんの?」
今、日本の総人口は増えに増えて約3億5千万人だといわれている。このゲームをする前にネットで少し調べたところでは、現在このゲームをやっていると予測される日本人は約1億人らしい。と、いうことは今レモンは日本人の中の最上位ら辺にいるのだ。
「いや、なんでって言われても、ただ普通にレベルを上げようとしてただけなんだけどな・・・。」
んなバカな。それで日本21位になったら苦労はしない。何か秘密があるに違いない。気になる。
「じゃあどこでレベルを上げてたの?」
「んー、・・・どこだっけ?」
おっと、この反応は何か隠してるんじゃないのか?
などと尋問中の刑事の真似みたいなことをしていると、
と、突然レモンが、
「あ、じゃあついてきて。」
と言って歩き出した。
「?」
俺はまた引っ張られて死んでしまっても困るし、素直に言われた通りにレモンの後をついていった。
「君は一体俺をどこに連れて行こうとしているの?」
「ボク達のチームだよ。」
え?嘘でしょ?日本21位の人がいるチームに行くの俺?Lv.1なのに?
「あーごめん、俺Lv.1だしさ、もうちょっと身の丈に合ったチームを探すよ。」
と、遠回りに断るが、
「大丈夫大丈夫。」
いや全然大丈夫なんかじゃない。人の話を聞いてくれ。一瞬でも神か!?とか思った俺をぶん殴りたい。
「さて、着いたよ。ここがボク達のアジトだ。」
ここがアジトか・・・どう見ても洞穴です。
「おーい!みんなーーー![青]の子連れてきたよー!」
あおのこ?なにそれ?名前の話?
そんなことを考えていたらレモンがくるっと振り返ってこっちを見て言った。
「ようこそ!チーム[エネミーカラフル]へ!」
これを読んでくださる方には感謝の意しかありません。
ほんっとうにありがとうございます。