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「ここがギルドか・・・でっけぇ・・・」
ギルドは想像を超えて大きかった。大豪邸みたいだ。
正面玄関は5メートルくらいある大きな扉と2メートルくらいの普通の扉があった。建物の大きさはは3階だが、1階1階が床から天井までの高さ約5メートルはある。なので実質5階建てくらいの高さがあった。横の長さはもっと大きく約100メートルはあろうかという大きさ。徒競走ができそうなくらいには長い。奥行きも100メートル近くあり全体として正方形に近い形となっていた。
「さあ、入ろうか。中はもっとすごいんだよ。プレイヤーはほぼ全員ここにいるんだ。しかもNPCもここに結構いるからわっちゃわっちゃってなってるんだ。迷子にだけはならないでね。」
レモンはそんなことを話しながらギルドの中へ入っていく。俺もレモンに続く。
ガヤガヤ・・・ザワザワ・・・
ギルドに入った瞬間まるでテーマパークにいるみたいな喧騒が俺の身を包む。
「あそこにクエストボードがあるから、そこから選んでクエストを受けるんだよ。」
確かにレモンが指をさしている場所には大勢の人だかりができていた。おそらくあそこにいるほぼ全員がプレイヤーなのだろう、格好が明らかに変な奴も大勢いる。海パン一丁のやつとかもいる。寒くないのだろうか。いや、それよりも防御が心配だ。
「今クエストやってみる?」
レモンが聞いてくる。
「いや、いい。人がいっぱいいるし。それよりもバットとか防具を作ってからクエストに行きたい。」
「そりゃそうだね。じゃあバットの素材探しに<探求の泉>に行こうか。敵は強いけど、まぁボクがいるし問題ないかな。」
レモンがさらっと自然な自慢をしてくる。まぁね?自慢したくなる気持ちもわからなくもないけどね?まぁ本人からすれば自慢で言ってる訳では無いんだろうけどね?
「じゃあ行こうか。」
と言いつつレモンが向かっているのはギルドの奥。なぜそっちに行くのか?方向音痴か?
「おいレモン、どこ行くんだよ。出口はこっちだぞ。」
「いやこっちでいいんだよ。ギルドの奥にテレポーターがあるからね。それ使わないと<探求の泉>まではかなり遠いよ。リアルに2時間はかかる。」
そんな便利なものがあるんかい。先に言っといてほしいわ。
というわけで俺もギルドの奥に行く。勝手に奥に入ってギルドの職員に怒られないかと少し不安だったが特に何もなくてほっとする。
ギルドの奥にある道を進んでいくと小部屋がいっぱいある通路に通じていた。近くにあった部屋の前にレモンが立っていた。
「ここを使おう。ちょうど誰もいなくてよかったね。ラッキーだよ。」
そう言いながらレモンと俺は部屋に入る。
部屋の中はシンプルだった。ただ中央に丸形の電話ボックスみたいな見た目で2メートルくらいの大きさの装置が置いてあるだけだった。
「これがテレポーターなのか?なんかもっとメカみたいなものかと思ってた。」
「んー、なんかね、テレポーターは機械じゃなくて魔法の力で動いてるらしいよ。」
魔法だったの!?そりゃあシンプルにできるわけだよ。てかこの世界に来て魔法に触れるのは初めてな気がする。
俺たちは装置の中に入る。結構狭い。レモンが近い。ゲームなのにいいにおいがする。
「あぅぁ・・・これ基本一人用にできてるんだよね・・・」
レモンが苦しそうに呻く。
なんでそれを知ってて二人で入ろうと言ったんだ・・・
『これより転送を開始します。目的地は<探求の泉>です。』
機械的な声が聞こえてくる。・・・これ本当に魔法なんだよな?
シュパアァァァァァァァァ
『転送完了』
ここまで読んでくれる人などほとんどいないでしょうが、いたら困るので感謝を述べておきます。
ほんっっっっっっっっっっっっっとうにありがとうございます!!!