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「お爺ちゃーん!武器の強化したいんだけどーー!」
店に入るなりレモンがそう叫ぶ。
「何じゃ珍しい。お主が武器の強化するのか?」
しわがれた声の爺さんが店の奥から出てきた。
「違うよー、ボクじゃなくてこっちの子だよ。青っちの武器を強化して欲しいんだよー。」
「何じゃ、新メンバーか?ようやく[青]が来たのか。良かったのぅ。」
俺をよそに爺さんとレモンの会話がはずんでいく。これ俺はどうしていれば良いのだろう・・・。
「おい、お主、武器を見せてみぃ!」
突然こっちに会話が飛んでくる。
「うぇっ!?あ、はい!」
びっくりして変な返事になってしまった・・・。
俺は爺さんにバットを渡す。と、爺さんの顔が少し険しくなる。
「ふぅむ・・・超合金のバットか・・・こりゃあちとばかし強化の材料が難しくなるぞ。」
「あー・・・やっぱり?」
「そうさねぇ・・・超合金製の武器とか防具はどうしても強化が難しくなるからのぅ。」
さすが超合金。よくわからんけどすごい。
「うーん・・・」
レモンが困っている。なんかバットを買ってもらって、強化までしてもらうのはさすがにレモンに悪い気がしてきた。
「あ、じゃあ新しいやつにするとかはどうですか?俺が自分で買いますし。」
俺は2人にそう提案してみる。
「えー・・・せっかくだしお祝いってことでボクが買うよ~。」
なぜかそこだけは譲らないレモン。変なところで頑固になるな。
「あ、じゃあ買うんじゃなくて作ろうよ。それならいいでしょ。」
「作るって製作か。確かに自分で作るのは楽しそうだし、そうするよ。」
「じゃあどういうのを作りたい?硬いやつ?攻撃力が高いやつ?見た目がかっこいいやつもいいね!」
なぜかテンションの上がってるレモン。なんでそっちがテンション上がってんだよ・・・
「じゃあ攻撃力が高いやつで。って、手伝ってくれるの?」
「別にいいよー。楽しそうだし。あ、じゃあついでに防具も作ることにしようか。よし、じゃあ行こう。じゃあねーお爺ちゃん。」
なんかレモンがすごい勢いで話をすすめてくれる。
「ああ、またなー。次は買ってくれよー。毎度毎度来るだけってのは勘弁してくれよー。ほっほっほっほ。」
お爺ちゃんが笑いながら送り出してくれる。そして皮肉も言ってくる。
「じゃあ武器はいいとして、次はポーションを買いに行こうか。あ、消毒液とか包帯とかのほうがよかった?」
「いや、そんな医療的な処置は俺にはできん。」
「じゃあポーションだね。いやーポーションは楽でいいよねぇ。」
そんなことを話しつつ歩いていると薬屋の前についた。
「さぁ着いた。今のところポーションで必要なのは回復と解毒、骨折系に効くやつかな。」
骨折に効くポーションとかあんのかよ。
俺たちは店に入り、いろいろな色のポーションが並ぶ中、淡い緑色のポーションと薄い青色のポーション、そして薄赤色のポーションを買った。
「悪いなレモン。お金は絶対返すから。」
俺は無一文なので結局レモンに買ってもらうことになる。なんとも情けない。
「いやいや気にしなくてもいいよ。お祝いってことで。」
どうやったらこんないい人間になれるのだろうか。ぜひ秘訣を知りたいものだ。
「さあ次はギルドだね。」
そうレモンが言って、歩き出す。
こんな駄作を読んでくださって本当にありがとうございます。
ほんとに感謝しかありません。本当にありがとうございます!