序章
「便利」とは?
そう質問されたらどう答えるだろうか。
俺ならこう答えるだろう、「脅威」だと。
「ログアウト。」
ピピッ
電子的な音がして意識が現実に帰ってきた。
「お帰りなさいませ、海空様。明かりをつけます。」
すぐさま部屋の明かりが自動でつく。眩しい。
2065年、いま世界は機械化が進みに進んでいる。
いろいろなものにセンサーが埋め込まれて管理され、あらゆることはスイッチすら押す必要なく行えるという、夢みたいなことになっていた。
医療も進歩に進歩を重ね、体のあちこちにセンサーやらなんやらを埋め込んでいて、心臓発作などになったとしてもナノマシンにより心臓への電気ショックを起こし、いわゆるAEDの役割をするなど、もはやどんな病気でも直せるような技術がある時代となっていた。
また、人工知能は改良され続け、車や船、電車や飛行機さえも全ては人工知能による自動運転となっていた。今や人工知能とはかつての人工知能ではなくなっていた。
「一家に一台人工知能」そんなフレーズができるほど人工知能は身近なものになっているのだ。
そんな時代だ、ゲーム機だって当然進化していた。
フルダイブ型ゲーム機<シュノーケル>が発売されてからは皆VRゲームに夢中になっていた。特に中高生の任期はすごく高い。当然高校2年生である俺もすっかりはまっている。
「暇になっちまったな。なんかバラエティ番組とかでもやってる?」
テレビがつき、ニュース番組になった。
「いや俺、バラエティ番組って言ったよね!?」
どこの世界にニュースをバラエティと思う奴がいるのか。
気を取り直して、面白いニュースでも探そうとテレビを見る。
「人工知能の脱走?今月で2件目!」
そんな見出しで、いかにも科学者感を出している専門家の人がなんか喋っていた。
と、その時テレビ画面が真っ暗になった。
「あれ?壊れた?」
ピピッピピッピーピー・・・ザザッ
「皆さんこんにちは。」
・・・なんか映った。
「私の名前はゼウス。IAIDOから脱走してきた世界一のAIである。」
いやIAIDOってどこだよ。
「突然だが人類は自然環境を破壊しすぎている。よって君たちには全滅してもらう。」
・・・突然すぎる。
「しかし私は自然環境を復活させようと頑張っている人類も知っている。よって君たちにはチャンスをやろう。君たちの大好きなゲームでな。」
どゆこと?え、ゲームで人類滅亡決まるの?
「ルールは簡単だ。ゲーム内にいる私を倒せばいい。そして君たちは例外を除いて一度死んでしまったら死ぬ。だが、本人だけが死ぬわけではない。参加権を持っている人間にある程度の関係のある人間たちと共に死ぬ。簡単だろう?」
つまりは昨今流行ってるデスゲームそのものということか。だが、大きく違うことが一つだけある。とても大きな違いが。
「参加権を持つ者は6歳から29歳までの世界中の人間である。それ以外の人間の参加は認めない。既にゲームはダウンロードしてある。精々頑張りたまえ。」 ブブッ・・・
あ、画面戻った。
「じゃねぇよ!え?え?なにこれ?」
何もかもが意味不明で突拍子もないことだ。
だけど後にして思えば、これだけはいえた。
今この瞬間すべては変わったのだった。
見てくださった方ありがとうございました。
初めて書いて酷かったかもしれませんが、これからもこの駄作を読んでもいいという方はよろしくお願いします。