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星74 この時代の魂

 


 白き巫女と朝の騎士、白の聖獣に連れられてステラ達はフランシャリアの王宮へと向かう。


 道中でかなり目立って、色々な人の視線を頂戴してしまったが、歴史的に大丈夫だっただろうか。

 ちょっと心配だ。


 それで、ただ歩いているだけでも注目される様な……そんな有名人である彼らがなぜ出歩いていたかと言うと、こんな話だった。

 ステラ達を探していたというのもあるが、近くの町で暴れていた魔獣を討伐する仕事があってその帰りに気分転換していたという事。


ローグ「朝の騎士なんて面倒くさいんだよ。盗賊殴って追いはぎやってた方が僕の割にあってる気がする」

リィア「そんな事言わないでください。騎士として民を守る事は立派な責務の一つなんですよ。貴方が活動する度に、どれだけの人が勇気づけられている事か。私にはできない事です」

ローグ「リィアには癒しの力があるだろ」


 同じ希望として語られる存在でもあってか、二人は随分と仲がいいようだった。


 だが、そんな事をステラが言えば……。


リィア「仲良くないですよ。私はこの人の事が苦手ですから」

ローグ「僕もだな。なんていうかリィアといると息が詰まるんだよ。真面目だし。まあ……」


 互いに少し距離感がある様なそんな返事。


リィア「悪い人ではないんですけどね」

ローグ「悪い奴じゃないけどな」


 だが、意見を言うタイミングはぴったり。

 本当に仲が悪いんだろうか。


 そんな風に他愛のない会話をしながら王宮を歩く。

 人と長く話すのは一週間ぶりだったせいか、ずいぶん弾んでしまった。

 スピカの気持ちが少し分かる気がする。


 彼女が味わった孤独と比べられるような事ではないけれど。


ステラ「正義の為に振るう剣にも絶対は無いのね、誰かを傷つけてしまう事がある」


 思った事を口に出せばリィアに聞かれていた様だった。


リィア「はい。でもそれは人間なら当たり前の事です。間違えない人なんていない。本当に大切なのは、人は間違えるという事実を受けれ入れてその上でそうするか、です。完璧を目指すなんて無駄な事だと覆いませんか? どうやったってそれは人間である以上、できやしないんですから」

ステラ「それは、そうよね」


 人間なのだから、か。

 必要以上に間違えた場合を恐れるんじゃなくて、そういうものだと思って考えた方が良いかもしれない。


 そんな事に頭を働かせていると、向かいから走って来た小さな少女がこちらにぶつかってきた。


?「きゃ」

ステラ「大丈夫?」


 受け止めた少女を見つめると、どことなくレシアに似ている気がする。


?「ごめんなさい、お姉さん」

ステラ「いいのよ。気にしないで」


 すまなさそうに謝る少女へ、笑いかけるとほっとした様子になった。


 遠くから少女の名前ら式声を呼ぶ声が聞こえてくる。


?「じゃあ、失礼しました」


 少女は、丁寧にお辞儀をして目の前から去っていく。


ステラ「今の子、ちょっとあの子に似てたわよね」

ツヴァイ「あいつにか、俺にはお前に似てたように見えるんだが、ああ……そういう事か。あれもか」

ステラ「え? 何か分かったんですか?」

ツヴァイ「レシアの転生体だな。生まれ変わった姿だ。魂の形がそっくりだった」

ステラ「魂……。先生そんなの分かるんですか」


 もう何度目になるか分からないが、先生って、本当に人間なのかしら。



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