表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/82

星07 破壊王?



 翼の生えた巨大な石像、ガーゴイルは石像なのになぜか飛翔しながらこちらに襲いかかってきた。

 当然、試験クリアの為にステラは剣で戦わなければならない。


ステラ「はぁっ!」

二オ「わぁお、ステラちゃん恰好良い!」


 石像に剣なんかで通用するのかと言いたいが、試験用に用意されたのならどこかしらに攻撃が通用する場所があるはずだ、とそれらしきものを探していく。


ニオ「きゃー、ステラちゃーん。すってきー」

ステラ「もう、ニオ。気が散るからちょっと静かにしてて」

ニオ「あ、ごめんね。つい。ステラちゃんがあまりに凄すぎて」


 別にそんなに歓声を上げるほどできた剣の腕ではないと思うのだが。


 同じように剣を持って、離れた所で敵に相対しているツェルト達を見る。


 彼らとステラはそんなに変わらないはずだ。

 と、思ってたらそちらから視線が返ってくる。


ツェルト「いや、普通の人間は飛んでいる石造に飛び乗って、何度も剣を振るったりは出きないぜ?」

ライド「なー、謙虚の姿勢も過ぎれば、嫌み。剣士ちゃん超人なの?」


 二人はそんな意見だ。

 そういうものなのだろうか。


 誰でもちょっと修行を積めば出来るようになると思うのだが。

 ステラにはよく分からなかった。


 とにかく集中を戻して、攻撃を当てていく。

 だが、やはりと言うか手ごたえが固すぎる。


ニオ「やっぱりどうにかやって弱点を探さなきゃダメみたいだね」

ステラ「そうね、でもちょっと捜す前に試しにやってみたい事があるんだけど、いいかしら」

ニオ「ん? 何か新しい技でも開発しちゃった?」


 いくらステラでも、剣の学校に入学して間もないと言うのに、そう頻繁に剣技を作れるわけない。


 出来るのはせいぜいに、三年に一度だ。


 と、後にそう言えば三人に一斉に引かれる事になるのだが、生憎とそれはまた別の話だった。


ステラ「衝撃波っていうものを飛ばしてみたいの」

ニオ「へ?」

ステラ「危ないからちょっと、ニオ達は離れててね」

ニオ「え、いや、あのステラちゃん。剣で衝撃波なんてそんなのお話の中だけの……」


 ニオが何か言いかけるが、ちょうどガーゴイルあいい位置に来たので、ステラは反射的に剣を振っていた。


 大丈夫だ。ちゃんと範囲内に仲間がいない事は確認済み。


ステラ「えいっ!」


 掛け声とともに、敵めがけて剣を一閃。


 ちゃんと想像通りの効果が出る事を祈りながらだったが、結果は杞憂だった。


 巨大な猛獣が腕を振るったかのような斬撃が放たれて、直線上にある床が抉れ、その先にちょうど下に降りて来ていたガーゴイルを真っ二つに砕いたのだった。


「「「……」」」


 やっつけてしまたようだ。


ステラ「ごめんなさい。弱点見つけるどころじゃなかったわね」


 せっかく皆が頑張ってしまったのに、その努力を無駄にしてしまったと謝れば、口を開けたまま固まっていた仲間の一人ニオが、震えながら叫び声を上げた。


ニオ「は……」

ステラ「は?」

ニオ「破壊王だー!!」


 何を言い出すかと思えば、失礼な。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ