星23 二年の課題
授業後。
学校内の掲示板の前には、多くの生徒で賑わっている。
課題の発表があるからだ。
掲示板に張り付けられている紙を読む。
ステラ達二年生の進級テストはこうだ。
遺物の回収。
難易度は当然遺跡の攻略より上になる。
どういう仕組みになっているのか知らないが、一年次の進級テスト課題の肝であった、遺跡踏破の障害……ガーディアンは倒されても自動でいつの間にか復活しているらしいから、何度でも再挑戦が出来るのだ。
だが、二年時の遺物の回収はそうはいかない。
無限に湧いてくるということはないので、誰かが回収してしまえばそれまで、どんなに小さい物でも遺物だと認められればオーケーなのだが、元からの絶対数が少ないので難易度が上がってくるのだ。
一緒に掲示板を見に来ていたニオが話しかけてくる。
ニオ「ステラちゃん、今年も一緒に組もうね」
ステラ「それは良いけど、でも挑戦する遺跡の選定が大変になりそうね」
ニオ「だよねー。下手なとこ選んで無駄足になるのは嫌だしね」
苦労に見合う成果が必ず手に入るわけではない、というものはきついものだ。
あるか分からないゴールに向かって進んで行くのは、想像以上に根気がいる作業となるだろう。
実力も必要だが、同時にある程度の運も必要となってくるかもしれない。
その点考えるとステラは……。
ステラ「私、足手まといになるかも」
ニオ「ええっ、どういう考えでそんな事になっちゃうの?」
運のないステラが、仲間達に迷惑をかけないか心配だった。
ニオ「ステラちゃんって、たまによく分からない思考の飛び方するよねー。ちょっとしたびっくり箱みたい」
私は玩具なんかじゃないわよ。
ツェルト「そこがステラの魅力なんだって。ニオには分かんないだろうけどな」
後ろからツェルトの声がする。
だが、振り返ると、荷物が目の前にあるだけだった。
荷物が歩いてる。
ツェルト「いやいや、これの後ろに俺ちゃんといるから」
違った。
大量の荷物をツェルトが抱えていたようだ。
ツェルト「先生に頼まれてちょっとな」
ステラ「え、ツェルトに? 先生が?」
ツェルト「ああ、ちょっと準備室に運んどいてくれって」
ステラ「……」
そんなツェルトの台詞に胸の内に、モヤモヤがわだかまっていくのを感じる。
以前は、あれこれステラに頼んできたと言うのに、最近のツヴァイはまったくこちらに何も言わない。
自分で何とかしてしまうし、何かあっても他の者に頼んでしまうのだ。
良い事。
だと思うのだが、面白くなかった。
ステラ「……何でかしら」
ツェルト「どうしたんだ、ステラ。なかなか解けない知恵の輪でも見つめてるような顔して」
ステラ「私そんな顔なんてしてないわ。別に何も怒ってないんだから」
ツェルト「怒ってるんだな」
ニオ「怒ってるんだねー」
墓穴を掘ってしまったようだ。
だけど、新たな疑問が湧いてくる。
怒ってるとしても一体何に対して怒っているんだろうか。




