星19 旧知
状況が動いたのは、会場に入ってから一時間程経過した頃だった。
ツヴァイ「ステラード」
ステラ「はい、誰かこっちを見てますね」
どこからか、視線を感じるようになったのだ。
ねばつくような視線の主は、おそらくカルネの方ではなく、ステラの方の相手だ。
カルネ「どうしましたか、お二人共」
ステラ「カルネ、よく聞いて実は……」
手助けするつもりだったのに、巻き込んでしまって申し訳ないと思いつつも訳を話していく。
カルネ「なるほど、そういう事ですか、力になれる事があれば何でもしますよ。何なりと言ってください」
ステラ「ありがとう。その時があったら、お願いするわね」
ツヴァイ「本当にお前の仲間なんだな」
ステラ「あたり前じゃないですか、今まで何だと思ってたんです」
そんなにステラが友だちと一緒にいるのが信じられないだろうか、それは確かに昔はちょっと人見知りが激しかったかもしれないが……。
ツヴァイ「あれはちょっとなんて言わねぇよ。ナイフでざっくりやられるような人間不信がちょっとでたまるか。こっちは命がけだったんだぞ」
ステラ「カルネに聞こえちゃうじゃないですか。何もこんな所で言わなくても」
ツヴァイ「ちょっとのとこ、否定はしねぇんだな」
ステラ「――っ」
この人ほんっとうに減らず口が減らないんだから!!
ツヴァイ「来るぞ。集中しろ」
誰のせいよ。
思いながらも、何があっても大丈夫なように意識を集中させる。
護身用の武器はもっていないが、普通の人間くらいなら体術で何とかなるはずだ。
ヨルダン「やあ、ステラード。久しぶりだね。最近話してくれないから、寂しかったよ」
ステラ「そう、久しぶりね。ヨルダン。護衛のグレイスは今日はいないのかしら」
ヨルダン「彼には離れてもらったよ。君と二人で話をしたくてね」
ステラ「良いの? 最近は物騒になってるて聞いたんだけど、そんな丸腰だと命を狙われても知らないわよ」
ヨルダン「まさか、彼は僕から離れていても優秀だよ」
ステラ「信頼しているのね」
ヨルダン「そういうわけだから……」
つまり、先生たちにも席を外せと視線を投げた。
ステラは、ツヴァンが何かを言う前に口を開いだ。
ステラ「私は大丈夫です、先生はカルネと一緒にいてあげてくださいね」
ツヴァイ「……近くにいる。何か困ったらちゃんと言えよ」
ステラ「もちろんですよ」




