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ちょっとアホな回です。

 目を覚ますと、まだ細道にいた。

もう夜らしく、細道は深い闇で覆われている。


「体痛…。」


辺りを見回すと、誰もいない。小春さんは僕を放っていったらしい。

薄情なやつめ。


 いつまでもここにいても仕方ない。

立ち上がり、服を軽く叩いてホコリを落とすと、歩き出した。


ガチャリと音を立てて、家の玄関のドアを開く。


なんだか家の中が騒がしい。

とりあえずリビングへ向かうと、母がうろうろと落ち着きなく歩き回っていた。


「ただいま。」


母は僕の姿を見ると、目に涙を浮かべて抱き着いてきた。


「良かったぁ!!。もう死んでるかもしれないと思った…!。」


「はぁ?勝手に殺さないでよ…。」


恐らく、帰りが遅くなったから心配していたのだろうが、もう僕は高校生なのだから、これは心配しすぎだろう。


「何言ってんの!!ここら辺一帯変なドームみたいな物に覆われて入れなかったし、他の子はもう皆見つかってるのに、あんただけ見つからないし!!。」


「変なドーム?。」


母の言葉に首をかしげていると、後ろのテレビのリポーターの言葉が耳に入った。


『今日、三重県四井市で、突如黒いドーム状の何かに、住宅街とそこに位置する高校が覆われ、人が入れなくなる事件がおこりました。

 黒いドーム状の何かは、夕方頃には消えましたが、中にいたとされる人々が一部見つかっていません。

 警察は…。』


「…え?。」


思わずテレビの画面を見ると、確かに黒いドームのようなものに覆われた四井市の姿が見えた。

母が僕の肩にそっと触れる。


「私たちは、範囲外だったから良かったたんだけど、あなたは…。

 それでね、見つかってない子には、あなたの高校の生徒が多いのよ。それで不安で。

 …お腹減ったでしょ、後で警察の方が事情を聞きに来てくださるから、それまではゆっくりご飯でも食べなさい。」


その前に、と母は呟くと、二階へと上がっていった。

恐らく、父と姉にも僕の無事を伝えるためだろう。

しかし、僕はそんな母の姿を、どこか遠い気持ちで見ていた。


朝の高校の様子がよみがえる。

そして、さっき小春さんが倒した原香澄という、黒い繭のような姿。

あの黒い物質と、市を覆ったドームは、もしかして同じなのではないか。

高校での行方不明者が多いのも、さっき見た少女の夢を思い出すと、納得のような気もする。


ぼうっとしながら、姉と父からの抱擁を受け…受け…。


「痛い痛い痛い!!ちょっ、本気で痛いからっ!ギブギブ!!!!!。」


特に父、お前また筋肉増やしたな!?。

筋トレはほどほどにしないと、また部下に「筋肉でものを考えてる」とか言われるぞ!


「あ、ごめ「息子おおおおおおお!!。」


離れようとした姉も包み込むように父が僕らをさらに強く抱きしめた。


「「ギブギブギブ!!!!殺す気か!!!!。」」


姉と仲良く顔を青くさせていると、父の後ろに阿修羅が見えた。


「コルゥア!!こんの筋肉だるま!!何息子と娘締め殺そうとしてるの!!!!!。」


父の頭に母の本気の蹴りが当たり、地に伏した。

憐れ父。頭は弱いからな…。

昔空手を習っていたという母の蹴りはあまりにも威力が高すぎる。

父 筋トレマニアの筋肉マッチョ 見せかけの筋肉

母 空手(フルコンタクト派) 強い 

姉 元剣道部 現在、空手サークル(フルコンタクト派寄りの伝統派) そこそこ強い

主人公 帰宅部 もやし

という、濃い家族構成をしております。趣味です。話にはたぶん一切関係しません。

ちょっと今まで暗くしすぎたので、ここいらでアホなノリをどんどん混ぜていきます。

これからもよろしくお願いします。

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