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8・求む魔法使い。

牢屋に放り込まれるのかと思ったら違った。

応接室みたいなところでお茶まで出た。

逮捕じゃあなかったようだ。


警護隊の隊長さんとなんだか偉そうなお役人。

「君は魔法が得意なんだそうだね。

賊どもを魔法で捕まえたと聞いたよ。

その魔法でちょっと我々を助けてくれないかね?

報酬ははずませてもらうから」


なんとお仕事の依頼だった。

警備の兵士さんなんか来るからびびっちゃった。


今は商人さんの護衛のお仕事中です。

一週間はここに滞在するそうなのでそれまでは待機ですが

他の仕事をするなら彼の許可がほしいです。


「その商人の許可があればいいのかね?

そっちはこちらで許可を取ろう。

一週間の待機ならこちらの仕事をしても彼の帰りの警護に戻れると思う」


ところでどんなお仕事なんでしょう。

この街は私の居た前の街より大きいですから魔法使いは大勢いるでしょうに。


「もちろんココの魔法使い・魔術師も動員してる。

でも大勢のほうが安全だろうと思ってね。

街へ来た魔法の使える人材には一応全員声を掛けてるんだよ。


相手は魔獣だ。ただの魔物より強い。

狩り方として遠くから魔法を掛けまくって弱らせたうえで

騎士や兵士の攻撃でトドメをさすのが普通だ。


だが、以前の戦争で魔法の使える者たちが大分減った。

だから貴重と言っていいんだよ。


君は魔法の矢を使ったと聞いた。  

きっとかなりの攻撃力になると思う」


あー……断り切れないみたいだな。

その魔獣ってどんなやつなんですか?


「よくわからないんだ。

いろんな姿の証言があってはっきりしない。

幻惑の魔法を使うのかもしれない。

キマイラみたいなやつかもしれない。

ともかく放っても置けなくて困るくらいの被害がでてるから協力してほしい」


ココにきたのは護衛の仕事ということもあるんですが

実は自分が誰か分からないので調べるためでもあるんです。


事情を説明して滞在中の一週間で自分のことを調べるつもりだったと話した。


「それなら魔獣退治よりはずっと安全な仕事だな。

ギルドに依頼を出しておけば情報があつまるだろう」


前の街でもギルドにお願いしたんです。

ココでもお願いしてみたいです。


結局引き受けることにした。

勿論、ギルドを通した仕事として。

オレ一人の仕事じゃあないので気楽といえば気楽なお仕事だよな。


宿に戻ったらダンさんが心配してくれていた。

逮捕じゃあなくお仕事の話だとは聞かされたようだ。

でもどんなヤツかも分からない魔獣退治だ。

オレの魔法が効くといいんだけどなぁ。

ふんふん、魔物の強力なヤツが魔獣ということなんだね。


金色イノシシや岩熊なんかはまだ魔物の範疇なんだね。


あー、どんなヤツかなぁ。


自分が誰か分かる前に天国行なんてのは困るよね。

ハハハ……ガンバレ! クローバー! 

ラッキーが君を待っている! 

とイイなぁ。

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