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中編

すいません!とある事情で中編を追加しました!


「私、ティアナ様におっぱいを揉まれたんです!!」


ユーリちゃんは繰り返した。ふっ、私の目的はこれだったのよ!!

これが毎日ユーリちゃんの寮に通った結果よ!

はっはっはっ!私の婚約者よ、お前のユーリちゃんのおっぱいの純白は私が貰いましたわよ!おっぱいおっぱい。


「私が入学したての頃はティアナ様はまだ正常でした…その時から、今、こうなってしまわれた時までの回想をお見せ致します。」

「ユーリ嬢?こうなってしまわれたっていう“こう”の部分を教えていただけませんかしら?おっぱい?それともおっぱいの事かしら!」

「ティアナ。お前は黙っていろ。今どんな事が起こっているのかしっかり理解したい。しかし、お前が本当にユーリが言えないようなことをしていたとはな!」

「いや、言ってましたわよ。ついさっき。」

「貴様、減らず口を!!」

「二人とも静かにしていてください!術を展開するのに集中出来ません!」


ティアナちゃんに怒られてしゅんとする私の婚約者。

だが、私は落ち込まない!怒った時、たゆんと揺れたおっぱいに希望を感じましたの!

ユーリちゃんは、ゆっくりと過去視の術を展開していった。

展開し終わると、そこには大型テレビほどの大きな白い光が浮かび上がった。

そこに映し出されたのは紛れもなく私とユーリちゃん。

そこはユーリちゃんの寮のようだ。


***


『あんた、いい乳してまんなあ。すごいパイオツでんな。』

モミモミ モミモミ

『やめてくださいティアナ様!!』

モミモミ モミモミ

『やめられまへんな。こりゃ。かっぱえ○せんのように』

モミモミ モミモミ

『うわーん。なんですかぁあ。それぇ。』


***

「…」

会場が一気に静かになった。

最初にまともだった頃も写すって言ったじゃん、ねえ!!


「はわわ。すいません!間違えました。今からやり直します!」

「もういい。ティアナが胸狂いで公爵令嬢らしからぬ振る舞いをしている事は分かった。頭がいたい。」


えっ、結局写さないの!?私このままよ?ずっと周りからジト目で見られたままなの!?酷いよ!がっくしと私は地面に手をついた。そんな 私をユーリはほっぺたを引っ張って起こした。なにこれ。天然ドSの気質でもあるの?


「ティアナ様、もうやめてください!やめて下さらないのであれば…」

「私はやめない!私にだって…理由はあるわ…」

「じゃあ、理由とやらを言ってみろ‼︎」


理由を告げようとした時、誰かにそれを妨げられた。簡単に言えば、後ろから口塞がれましたよ、もごもご。


「 長い間俺が無沙汰している内に楽しいことになってるねえ」


あ、こりゃやばい。声で分かるよ。この人は、第一王子。私の婚約者、リリューシア・マラカルトの兄の…

「これは、シグムンド・マラカルト様!」

「兄上!?何故ここにいるのです?」


そう、シグムンド様。彼は、一年前、突然姿を消した。その彼が今ここにいる。

それだけでびっくりなのに、そのビックリさんが私の口を塞いでいる。これだけでびっくりに超が10個つけられるよ!しかもシグムンドさんは この国指折りの美形。超が二乗できちゃうというびっくり美形マジックを使ってくる…あ、びっくりがまたプラス1された。


「うーん、何でかって言われると、二つ、やりたいことがあるんだよ。」

シグムンドがにっこりと笑いかけると周りで「きゃー!!」っていう言葉と共にバタバタと人が倒れる音がする。美形マジック恐ろしや。


「兄上、 その二つとは何ですか?」

「一つは、この婚約破棄を円満に終わらせること…。その為に、まずティアナが言おうとした理由とやらを話してやる。」


シグムンドは、ユーリちゃんと同じ過去視の術を展開した。

展開が終わると、白い光に私が映し出された。


***

『 はあ…私の胸相変わらず小さい…』

『死にたいよう…うう…』

『ぺったんこ…ユーリちゃんのはたゆんたゆん…』

『うわーんもうヤケだあ!これから毎日ユーリちゃんのおっ、お胸を揉んでやるう!!』

『イエス!私の願望!打倒ユーリおっぱいですわ!おーっほっほ!』

***


あれ?いつの間に!!盗撮したな!ユーリちゃんに続いて私のお顔は真っ赤っか。

一発ぶん殴る!その気持ちでいる!

あたりは同情の目。あっ、そこの巨乳!今「おっぱいあってよかった…」って言ったな!この断崖絶壁はある種のステータスだ!同情するならパイをくれ!


ユーリちゃん?貴女も同情してるのね!?四つん這いになって!え?「ユーリちゃん」呼びに悶えてる?なんてことだ!

そこの私の婚約者!無言で肩に手を置くのはやめろ!その目をやめろ!!

第一王子!鼻血出すんじゃねえ!!私の威厳を傷つけておきながら!


この状態で十分間耐える簡単なお仕事をした時、やっと第一王子が喋り出した。

「ユーリ嬢。どうか彼女の失態を許してくれないか?ただ魔が差しただけなんだ」

「でっ、でも…」

「これで許してやってくれ。」

そう言ってシグムンドがユーリちゃんに渡したのはさっきの白い光を入れてある小さな小瓶。この国では記憶を売買したり、交換したりするときには、白い光を小瓶に入れる。どう見たって私の「お胸小さい宣言」の光だ。

「勿論です!うふふふふ」

小瓶を手に握らせられたユーリちゃんは何故かすっごい喜んでいる。でも、

「ユーリちゃん呼び…ユーリちゃん呼び…」

なんかぶつぶつ言っているの怖い。


「では、これでティアナ嬢の虐めの件はなしだな。このまま、婚約を破棄するが、ティアナ嬢はそれでいいか?」

「いいですわ。私、お二人を祝福致します!」

「やったな!ユーリ!」

「はい! 私、一石二鳥の言葉の意味を本当の意味で知ったかもしれません!」


「じゃあ、二つ目だ。ティアナ嬢。私と婚約してほしい!」


あたりは、再びざわつき始めた。


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