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白馬ベロ、公道を駆ける。/(ギフト)タイトルは面白そう

作者: 麻婆豆子
掲載日:2025/12/31

タイトル「白馬ベロ、公道を駆ける。」


風を切り、力強く地を打つ疾走のリズムが、公道に響く…!

 白い馬が駆ける。

風を切り、力強く地を打つ疾走のリズムが、公道に響いている。


「そこの白馬!止まりなさい!」

「嫌です!僕には走る権利がある!」

「話は後で聞いてやるから、一旦止まりなさい!」


 納得できない白馬は、不満の鼻息を漏らした。


「馬は道路交通法では軽車両と同じ扱いなのに、何で公道を走ったらいけないんですか!」

「法が許したとしても、常識ってものがあるだろう!」

「ハァ!?僕が常識知らずの暴れ馬だと言いたいんですか?」

「ああその通りだよ!周りを見てみろ!みんなドン引いているぞ!」

「何でだ!僕はみんなと形が違うだけなのに…!」

「とにかく、止まらないなら公務執行妨害で逮捕だ!」

「クソがクソがクソが!逮捕は卑怯だぞ!」


 逮捕という言葉に怯んだ白馬が道路の隅に止まると、警官も止まり、パトカーから出てくる。


「はい、名前は?」

「菅田将暉」

「願望は聞いてない。で、名前は?」

「ベロ。いつも舌をベロベロしているから」

「ベロさん。どっから来たの?」

「御料牧場」

「えーと…..。何で公道を走っていたんだ?」

「僕はもう、誰かが決めた道を走るのは、ウンザリなんだ!」

「宮内庁の人たちが心配してるぞ」

「心配しているのは僕のことじゃない。僕を逃したことだ。誰も僕の気持ちを知ろうともしないんだから!」

「おい!待て!」


 ベロは警官を振り切り、再び駆け出した。


「僕には夢があるんだ!」






「ヒヒーン!着いた…!」


 そこは、SNSで話題の料理屋だった。


 ベロは、厩務員のおじさんから、宮中の料理番のドラマの話を聞いて以来、料理の世界に憧れていたのだ。




「らっしゃい!」

「僕、料理の世界で輝きたいです!」


 ベロがそう言うと、次の瞬間、脇腹に突き刺さる感触を感じた。

ベロの視界は、徐々に闇へと沈んでいった。



──何故だ…。何故、僕は捌かれようとしているんだ?

確かに料理の世界で輝きたいと言ったよ?

言ったけれども…。

これが食物連鎖というものなのか。


僕たちは、食べ物に感謝をしなくてはならない。

僕もあなたも、命をいただいて生きているからだ。


だから手を合わせて、こう言うんだ『いただきます』


生きとし生けるもの全てに感謝して。




 後日。


「馬刺し久しぶりだわ~!」

「いただきま〜す!」



  終わり

それは、地球からのギフト。

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