初めての対決 NO.4
僕が王立学園に入学して、間もなく入学試験の結果が発表になった。
僕は学年で10番だった。
入学前に家庭教師についていたので、打倒な順番だ。
驚いたのはアマル・リーサだった。
殆どの科目が満点で1位だった。
女子のくせに、僕が真剣になれば1位なんて直ぐとれるはずなのにと、怒りがこみ上げた。
1年は一般課程も騎士課程も一緒に勉強する。
彼女は騎士課程なのでトラウザーズを着用してた。
それもあって❛白百合の騎士❜と呼ばれて多くの女生徒の憧れだった。
剣術の授業でアマルと対戦することになった。
僕は取り巻きの令嬢の応援を受けて、令嬢相手に負けるはずがないと高を括っていた。
その時まで、剣術の腕前は優秀だと信じていたのだから、、、
結果は惨敗だった。
信じられなかった。
僕よりも小さいアマルから繰り出される速攻に、全く歯が立たなかった。
「女性を守るのが紳士だから、真剣にはなれないよ」
僕は負け惜しみを言った。
「私は騎士を目指しております。手加減は不要でございます」
アマルはそう言って僕をじっと見つめた。
その目は鋭く冷たく感じた。
アマルは多くの女子の憧れの的だけあって、美しい真っすぐな白金の腰までの長い髪をひとつにまとめ、ラベンダー色の瞳が輝いていた。
それが、アマルと僕の最初の出会いだった。
それから、僕は取り巻きの令嬢と放課後、アマルの剣の稽古を見に行っては、アマルに悪態をついていた。
それでも、アマルを無視したり、見に行くのをやめる事は無かった。
アマルは僕を見ても淡々と稽古に集中してた。
はっきり言って僕の事は眼中に無かった。
余計に悔しかった。
その時は、この気持ちを何と呼べば良いのか分からなかった。