アマル17歳 NO.2
私は15歳で王立学園へ入学し、今は最終学年になった。
最初の1年は一般課程も騎士課程も一緒に授業を受けるが、2年目からは、それぞれの専門課程に進む。
騎士課程と言っても、剣の鍛錬はもちろんだが、卒業後の進路に応じて、騎士、医務官、事務官など多様な分野がある。
最終学年になるとそれぞれの専門分野に特化する。
騎士課程の令嬢は殆どが医務官か事務官を専門とするが、私はただ一人騎士を目指してる。
「キャー アマル様よ! 素敵!」
「今日も一段と麗しいわ!」
「こっちをご覧になったわ。 倒れてしまいそう」
「アマル嬢は相変わらず凄い人気だな」
「あー 俺もあんなに騒がれてみたいよ」
「お前は無理だろう。容姿端麗、頭脳明晰、リーサ将軍のご令嬢、そして、なによりあの剣の強さじゃ誰も叶わん」
「卒業後は近衛師団に所属するんだから、騒がれるのも無理ないな」
「あ、フランソワ殿下が来たぞ」
「1年の時にアマル嬢からコテンパンにやられてるのに、よくもまあ、毎日飽きもせずに来られるよな」
「まあ、フランソワ殿下だからな」
「おい、聞こえたら大問題だぞ」
「でも、2年生になってからは令嬢達は一緒じゃないよな」
「あー、どうしたんだろうな? どうせ陛下から注意されたんじゃないか?」
「殿下もそろそろ婚約者を決めないとならないだろうから」
「でも、殿下はこの頃変わられたな」
「お前もそう思うか? 俺もそう思うよ」
「何か逞しく優しくなったよな」
「フランソワ殿下もしかしたらアマル嬢、、、 いやなんでもない」