リーサ将軍 NO.10
ライアン・リーサ将軍
リーサ伯爵でありアマル嬢の父君だ。
僕は今、リーサ将軍の執務室に来ている。
「リーサ将軍、お忙しいところ、時間をとってくださって、ありがとうございます」
「殿下との時間でしたら歓迎します」
「ありがとうございます。どうしてもお話ししたいことがあります」
「改まってどの様な話でしょう?」
「アマル嬢のことです」
「アマル? アマルが何かしたのでしょうか?」
「私は幼少の頃に、将軍の領地へ滞在しました。その事を思い出しました。アマル嬢に傷を負わせたことも思い出しました。
大変申し訳なかった。その傷が今も大きく残ってることも知りました。それでも、出来ればアマル嬢と婚姻を結びたいと思ってます。もちろん、今はアマル嬢には、その様な気持ちが無いことも分かってます。それでも、将軍にはこの気持ちを伝えたいと思いました。もちろん、陛下にも伝えてあります。陛下からも強要はしないように言われてます」
「フランソワ殿下、お気持ちはありがたいのですが、私は娘の意思を尊重したいと思っております。それに殿下は娘の傷をご覧になったことは無いでしょう? 同情だけでは、きっと後悔する日が来ます」
「私がアマル嬢に好意を寄せたのは、記憶が戻る前からです。アマル嬢を知ってから、私自身、努力することも、人を慮る事も知りました。それに、同情では決してありません。どうか見守ってください」
「殿下のお気持ち、ありがとうございます。親として大変ありがたい事です。娘の気持ちを尊重してください。よろしくお願いします」
僕は尚一層、精進しようと学業にも執務にも努めた。
それでも、卒業まじかになると、公務で登校が難しくなった。
何としても、卒業パーティーでアマルをエスコートしたいと思っていた。




