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人類殲滅ときどきスローライフ  作者: こぶこぶ
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第十話 闇の大精霊ブイオ様

 ヤミーの調査報告によると、王城の地下にかなり大きな施設があり、そこには中・小精霊が10人程捕まっていて、〈マナ〉を吸い取られており、〈マナ石〉の製造・研究がされているとのこと。


 また、王城の2階以上のフロアには別の結界が貼ってあり、ヤミーでも少し危険を感じたため潜入はしなかったそう。多分、上のフロアに大精霊がいるとのこと。


 「んじゃ、まずは地下の精霊達の解放が先かな⁈」


 『うむ。そうだな!大精霊様なら多少の事なら持ち堪えてくれるであろう。』


 「ちなみに、その〈マナ石〉は純粋に精霊からの〈マナ〉だけなのかな?」


 『詳しくは分からないが、多分そうだと予想出来る。』


 「そっか。とりあえず手に入れて〈鑑定〉してみるか。」


 『何か重要なのか?』


 「もし、純粋に精霊達の〈マナ〉だけなら、精霊樹に与えられないかな?と思ってさ。それが出来れば多少なりとも、精霊樹の延命と言うか復活の足しになるかなと思ってさ。」


 『なるほどな。確かに一理あるな。』


 「そうと決まれば、今夜にでも動こうか⁈」


 『そうだな。早いに越した事は無い。地下施設までは問題無く潜入出来る。盗賊の時と同じ様な手筈で問題ないか?』


 「そうだね!ヤミーに縛ってもらって、俺が〈睡眠〉かけるよ。んで研究員はダンジョン送りだね」


 そうして、昼過ぎまで様々な情報収集をし、ダンコに念の為の報告を入れておく。早めの夕食を取り、仮眠する。


 そして、夜が深くなるころに俺らは動き出した。ヤミーは闇に潜り、俺は〈気配操作〉で完全に気配を消して、地下施設へ潜入。


 すぐさま、ヤミーの〈闇影捕縛〉と俺の〈睡眠〉コンボで40人程居た研究員達を制圧。念の為〈吸収〉を行ってからダンジョン6階へ転送。


 そして、精霊達に繋がれた鎖を〈鑑定〉してみれば案の定、

 

名前 呪縛の魔道具

種類 魔道具

《スキル》

精霊呪縛

(契約主しか解呪出来ない)


名前 マナ転送の魔道具

種類 魔道具

《スキル》

マナ転送

(赤色からマナを吸い取り青色へと送る)


 さっさと〈吸収〉して、解除し精霊達は憔悴しているが無事に確保。精霊神様を呼び出し転送する。その際に精霊神様に聞いてみた。


 「精霊神様、確認したい事があるのですが、宜しいでしょうか?」


 『良かろう。何じゃ?』


 「ここに精霊達から吸い出され加工されたと思われる〈マナ石〉があるのですが、これって精霊樹に取り込ませる事は出来ますか?」


 『うむ。可能じゃよ!何なら人が持つ〈マナ〉も精霊樹に触れる事で精霊樹へ送る事も可能じゃ』


 「分かりました。ありがとうございます。もし良かったら、精霊樹がある場所へ私を送って頂けないでしょうか?」


 『うむ。大精霊を解放する毎に、お主の願いを一つ叶えよう。それでどうじゃ?』


 「あっ、はい。んじゃ、それでお願いします。」


 「うむ。それでは健闘を祈る」


 こうして、〈マナ石〉の使い道も確定したし、後は大精霊を解放するだけなんだが、結界が邪魔よな。


 「ヤミー、どうする?このまま突っ込むか?」


 『時間をかけたところで騒ぎも大きくなるだろうし、行ってしまうか!もしダメなら、一度ダンジョンへ緊急避難だな。』


 「そうだね!いざとなればダンジョンに逃げ隠れれば問題ないね。そうと決まれば、速攻かけるよ。」


 『了解!』


 ヤミーは俺の影の中に俺は〈身体強化〉と、〈気配操作〉のコンボでこの広い王城をとにかく上へ進んだ。2階の結界を超えた時に、精霊の気配がとにかく上から感じていたからだ。


 そうして、謁見の間らしき広場へ到達した。ちなみにここまでに来る間にいた衛兵達は漏れなくダンジョン6階へ送ってあげたのだ。


 玉座の後ろには精霊の気配がビンビンな鎖に巻かれた盾が飾られており〈鑑定〉すると。


名前 闇の大精霊の盾

種類 オリハルコンの盾

《特性》

全ての属性の攻撃を無効化


名前 呪縛の魔道具

種類 魔道具

《スキル》

精霊呪縛

(契約主しか解呪出来ない)


名前 マナ転送の魔道具

種類 魔道具

《スキル》

マナ転送

(赤色からマナを吸い取り青色へと送る)


 「なるほどね。ヤミー、長居したく無いから、ダンジョンに持ち帰り作業するよ!」


 『了解。宜しく頼む!ブイオ様、今しばらくお待ちを』


 どうやら、闇の大精霊はブイオと言うらしい。そうして俺らはダンジョンへ盾とそれに繋がる結界の装置を持ち戻り、無事にブイオの解放に成功した。


 『お久しぶりです。ブイオ様。』


 『おぉ。ヤミーか久しぶりだの。此度は誠に助かった。我の〈マナ〉も1/10も無かった故、半ば諦めておった。』


 『こちらのヘータなる者が女神様と精霊神様の命を受けて、参りました……』


 ヤミーの目には薄っすら涙が溜まっていた。


 『ヘータと申すか、此度は誠に助かった。感謝する。』


 大精霊と聞き、色気ムンムンの女性のイメージがあったがそんな事はなく、痩せ細った血色の悪い男性がそこには居た。


 「お褒めの言葉ありがとうございます。私が受けた命は人類の殲滅と精霊達の救出、精霊樹の救済です。このままですとこの星もあと50年足らずで滅亡してしまうとのこと。それを受けて使わされた所存でございます。」


 『なるほど、そこまで衰退しておったか。我が勇者と共に旅に出た頃はあと1000年ほどは猶予があると言われてたがな。』


 「詳しくは分かりませんが、その勇者召喚と魔王討伐が滅亡への加速となったそうです。また、その後もブイオ様の様に中・小精霊が捕まりマナを吸い取られて利用されているそうで、精霊樹も枯れかけている様です。」


 『ふむ。勇者の奴自身はとても良い奴だったのだがな。そもそもが間違っていたのだな。我も彼奴を死なせたく無かった故、力添えしたのだがその後の人類の行動たるや否や。』


 「ブイオ様におかれましては、一度、精霊神様の所に送ります。その後、精霊樹の元へ送られると思いますが。」


 『分かった。宜しく頼む』

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