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作戦行動、死者との再会

前前話の分割

20221215 基地の名称変更

  同日0900

[こちら管制塔。フェニックス隊の離陸を許可する。]

[了解。フェニックス隊、離陸する。]

その管制官の声を聞いた後、俺はエンジンスロットルを全開にした。

トンネルの中でみるみる加速し、眩しい日の光が視界を支配した。

操縦桿を引き、ギアを格納する。それは後続のF4ファントムⅡも同じだった。

機体全体を薄灰色で覆い、下部はパールホワイトで塗装された機体は、咆哮を上げ上昇している。エンジンからは白色の炎が噴き出していた。

[フェニックス隊、高度制限を解除する。幸運を。]

〈こちらフェニックス1、フェニックス隊各機に次ぐ、これより、高度10000メートルまで上昇後、方位320に進路をとる。巡航速度1200㎞。〉

[フェニックス2了解。巡航速度1200㎞。]

 バンク角を取り、進路を変更しながら上昇。後続の機体―ファントムⅡ―も続いた。

 数分後、AWACS”ドラゴンアイ”より入電。

[こちらはAWACSドラゴンアイ、貴官らフェニックス隊は我が管制下に入った。貴官らは陸軍部隊の制空権確保を行え。繰り返す、制空権を確保せよ。]

〈こちらフェニックス隊了解。これより制空権を確保する。〉

そう言った後、コックピット前面に設置されたパネルを見る。味方部隊の位置を確認後、高度2000mまで降下。速度を900㎞まで落とし、上空の旋回を開始した。

ロールをし、機体の上下をひっくり返す。地上の様子を見ると、そこには、多くの車両が列を作り、前進している姿が見えた。近くには、ヘリコプターも飛行している。機種は恐らくリトルバードやブラックホーク、イロコイ、ヴァイパー、アパッチだろう。

(戦車が複数と、自走対空砲等の混成部隊か。戦車は日本の30式戦車だろう。歩兵は殆ど車両内に居る様だな。ヘリも居るから、こんな完全武装の集団を襲う暇が有る奴はいないだろう。だが、警戒はすべきだな。ここは異世界だ。)

 そう思い、機体を元に戻した。スクリーンを確認しても、相変わらず車列は長く伸びていた。目的地はここから30㎞先の放棄された砦らしい。元々が山賊の根城だったらしいが、はるかぜたちが制圧したそうだ。

彼らが転移してきたのは今から約17年ほど前の事らしいので、17年間孤立無援で戦い続けた事に成る。…普通におかしいが、異世界だからという理由だけですべて片付きそうな気がした。

 「サガミ、バンデッド接近中です。方位120、距離500m。高度100m付近に数4。」

モルガンの警告により、意識を戦場へ。

〈方位120にバンデッドを確認、迎撃する。〉

スロットルレバーを押しこみ、操縦桿を握り締めた。現在、俺たちは方位240へ飛行している。

バンク角を取り、方位120へ。

〈安全装置解除。レーダーロックオン。〉

使用武器、57mmレールガン。レティクルが緑から赤に。間違いなく命中するだろう。

 だが、少し躊躇してしまった。自分には、他を殺す覚悟が有るのだろうか。

しかし、バンデッドを放置すれば陸上部隊に甚大な被害が発生する恐れが有る。

少数を生かし、多数を殺すか。だが、もう迷わないと決めた。十字を切り、言った。

〈ガン、ファイア!〉

操縦桿に取り付けられたスイッチを押すと、稲妻のような音が鳴った。

 そして、一条の紫電は目標を射抜いた。

[ヴェールヌイ、フォックス2。]

白煙を出しながら飛翔するサイドワインダーが2発、自機を追い抜き目標に命中する。

残り1、ここで、俺は目標に違和感を覚えた。

(何故ここに地球産の無人機が?…我々以外の勢力が転移してきたのか。)

しかし、今はそれを撃墜する事が先決だ。

〈サガミ、フォックス2。〉

AIM9を2発発射し、高度を回復する。数秒後、レーダー上のバンデッドは消失した。

 この頃、地上部隊

「有馬隊長。先頭のM1A2より入電。負傷者1発見との事です。」

「なに、それは本当か。」

有馬大尉が驚いて、僅かに腰を浮かせた。だが、数秒もしないうちに冷静に成った。

「その負傷者はジープに回収させろ。救護班はそいつの治療に専念しろ。」

そう言った後、彼は車を降りた。

「隊長!どちらに!」恐らく副隊長が声を掛けた。

「負傷者の様子を見てくる!指揮権を君に預ける!頼んだ!」

そう言って、彼は銃を持って車を飛び降りた。

 [こちらAWACSドラゴンアイ。全地上部隊の目的地到着を確認。航空部隊は、大陸前進基地”ライター”に着陸し、補給と休息を取り、翌日0900に離陸し、それぞれの所属基地に帰還せよ。」

〈フェニックス1、了解。〉

[フェニックス2、了解。]

AWACSからの入電に、俺はうんざりした。作戦終了後、すぐ基地に戻れると思ったからだ。

 レーダースクリーンには、味方基地の情報が表示されていた。

眼下に見える滑走路は、恐らく500m程度の物だろう。それが2つ、Vの字を描く様に存在していた。根元の方には、大型のハンガーが見えている。

時刻は1200。まだ明るいので、問題無く基地に帰還できるように思ったが、恐らく何か不具合が起こったのだろうと推測した。

〈ヴェールヌイ、燃料は。〉

[こっちはかなり余裕が有る。そっちの方が不味いのでは。]

そう言われたが、こちらの燃料も同じく余裕が有った。

〈取り敢えず、ヴェールヌイが先に降りてくれ。何故かはわからないが、嫌な予感がする。〉

[こちら管制塔、フェニックス隊の着陸を許可する。方位190より進入せよ。]

数分後、彼のF4が地上に降り、駐機スペースに入ったのを見届けた後、俺も着陸態勢に入った。 

 地上50mまで降下後、ランディングギア、フラップを下げる。

速度計は僅か300㎞を指していた。ふらふらと機体は安定を欠いたが、無事に着陸。

ブレーキを思い切り効かせ、停止した。

[こちら管制塔、フェニックス1は駐機スペースまで移動してください。]

管制塔の指示に従い、エンジン推力を上げ、駐機スペースまで向かった。

 ぴたり、と寸分の狂いなく止め、エンジンの燃料供給を切る。

キャノピーを開けると、外から梯子を掛けられた。

 「八重島大尉、あなたは今すぐ医務室に向かってください。部下が待っています。」

そう言ってきたのは、何所か浮世離れした少女だった。歳の頃は15、6ぐらいだろうか。

アイスブルーの髪を胸まで伸ばし、前髪はすっぱりと切り揃えられ、もみあげを顎の辺りまで伸ばしている。瞳の色は、浅葱色の様な物だった。

しかし、彼女もれっきとした軍人なのだろう。肩に付けた階級章は、3曹の物だった。

「有難う。機体の整備は君がやってくれるのか。」

そう問いかけると、彼女は肯定の意を示した。

「はい、私がこの基地に所属している、柿沢政教かきざわまさみちです。有る事情からこの基地に所属しました。今日と明日、私が責任を持って、貴官の機体を整備させていただきます。」そう言った後、彼女は頭を下げ、くるりと反転し歩き始めた。

 しかし、俺は一切体を動かせない。まるで全身を鋼鉄で包まれてしまったかのようだった。

「なぜ、付いてこられないのですか?」

 彼女が機体から数メートル離れた所から問い掛けてきた。

「すまん、指一本動かせない。手伝ってくれ。」

そう言うと、彼女はガクッとつんのめった。

「…それを早く言ってください。」

 数分後、俺は医務室のベッドに寝転んでいた。

あの後、彼女は手すきの人員を集め、4人掛りで俺をコックピットから下ろしてくれた。

そして、安静状態を言い渡された為、こうして寝転んでいる訳だが。

「我々が基地に帰還できない理由が分かった。なんでも、基地の航空機用エレベーターと大型扉に損傷が見つかったそうだ。修理が済み次第、基地に帰還すべしとのことだ。」

ヴェールヌイの言葉に耳を傾ける。それによると、どうやら基地の設備を点検中に故障が見つかった為、修繕期間中、基地が使えなくなるらしい。

予備エレベーターが存在している筈だが、それを使わないのは違和感が有った。

普通に考えれば不味いが、差し迫った脅威が無い為、大規模な改装も兼ねて行うとの事。

「そう言えば、隣のカーテンが閉まっていたようだが、誰かいるのか?」

 ここに入って来た時、3つほどベッドルームが見えていた。その内の一つ、左端のカーテンが閉じていたのだ。ちなみにだが、自分は中央の部屋に入っている。

そうヴェールヌイに問い掛けると、彼は首を横に力無く振った。

「分からない。だが、中からうめき声が聞こえていた。」

「うめき声?」

 そう言えば、地上部隊からの無線で負傷者を発見したと言う物が有った。恐らく保護された人物なのだろう。

起き上がろうと力を入れるが、ヴェールヌイに制される。

「何故起き上がろうとする。夕食までは眠っていろ。」

そう言われ、再びベッドに身をゆだねた。だんだんと眠たくなっていく。

 まどろむ意識に身を任せた。

 気が付くと、部屋の中は茜色に染まっていた。どうやら、部屋の中には俺一人だけらしい。ヴェールヌイは恐らく、整備士たちと話をしているのだろう。

ベッド脇の机の上には、身に付けていた拳銃(M1911)や腕時計が置かれていた。

時計が示した時間は、1700だ。つまり、4時間以上は眠っていた事に成る。

(もうそろそろ起きなければ。)

そう思い、上体を起こし、足元に置かれた靴に足を入れた。腕時計を巻き、拳銃を腰に付ける。確りと立ち、カーテンを開ける。

 そして、丁度同じタイミングで隣のカーテンも開いた。

出てきた人物は、包帯が顔や手に巻かれていて、痛々しい印象を受けた。

背の高さは自分よりも少々低く、黒髪は長い。

その人物をはっきりと認識した時、俺は叫んだ。

 「幽霊だー!」

 私―白波瀬文は困惑した。

隣から出てきた人物が、私の顔を見て開口一番。死人を見たかのように言ったのだから。

確かに一度死んではいるが、流石にその反応は無いだろう。

 しかし、彼が次に取った行動は明らかに過剰防衛のそれだった。

腰から拳銃を抜き、私目掛けて撃ち始めたのである。

(冗談じゃない!)

横に飛びながら避けるが、右頬に鋭い痛みが走った。

たたらを踏み、右手で頬を抑える。そして、指先が何か生温かい液体に触れた。

視線を右手に向けると、指先が血で赤く染まっていた。前に向き直る。

 この時、始めて相手の顔をはっきりと認識した。

(ああ、そうか。彼だったら、仕方ないか。)

彼―八重島鷹―は、酷く憔悴している様だった。

彼が私の葬儀に参加したのは知っているし、その後の事も確りと見ている筈だ。

 「来るな…!お、俺を殺しに来たんだろ!?恨みが有って現れたのか!」

彼はがちがちと歯を震わせ、拳銃を向けている。

人差し指がトリガーを引き続けているが、虚しい音が鳴るだけだった。

私は頬の痛みを堪え、彼に歩み寄る。しかし、彼はそのたびに後ろに下がる。

 ついに、彼の背は壁に張り付いた。彼はもう下がる事が出来ないと知ると、全てを諦めたように言った。

「殺せよ。お前を守れなかった人間を。」

 違う、私はそれを言いたいわけじゃない。

「有難う。私の事を大切に思ってくれて。兄の頼み事である事は私も知っている。」

自然と出てきた言葉を、紡ぎだしていく。

「だから、そんなに自分を責めないで。」

そう言うと、彼はこう言った。

「お前は死んだはずの人間だ。過去その物の筈だ。お前は幻覚か、亡霊か、答えろ。」

彼はそういう人だったなと思いだすと、私は目の前まで歩き、しゃがんで目線を合わせた。

 「私は生きている。幻覚でも亡霊でも無い。…久しぶり、鷹君。」

そう言って、私は微笑んだ。頬のひりつく痛みで、上手く笑えたかは分からない。

彼は安心した様に、瞼を閉じた。

 俺は再び、目を開けた。窓には厚手のカーテンが掛けられ、蛍光灯の白い明かりが室内を照らしていた。…長い夢を見ていたような気がする。

上体を起こすが、倦怠感が身体を支配していた。どさり、と再びベッドに寝転がる。

(確か、カーテンを開けて誰かに鉢合わせた様な…?よく思い出せない。)

考えるが、頭に霧が掛った様に思い出せない。まるで、それを思い出したら死ぬかも知れないと言う謎の恐怖が。

 不意にカーテンが開く。姿を現したのは、包帯をほぼ全身に巻かれた少女だった。

黒髪はまるで濡れた烏の羽根の様に美しく、瞳の色は琥珀色の茶色みを深くしたような物だった。右頬に貼り付けたガーゼは、真新しい物の様だ。何所かで見たとこが有るが、思い出せない。

「起きた?」

問いかけに答えようとしたが、血が滲んだガーゼを見て思い出してしまった。

「あ…。」

 拳銃の反動、硝煙の臭い、血の匂い。そして、暴言の数々。

左脇の机に手を動かし、銃を取ろうとした。だが、そこには何も無かった。

目の前に居る少女―白波瀬文―は、その机の上に食事の入ったトレーを置いた。

「取り敢えず、何か食べたほうが良いよ。」

彼女は俺の隣に有った椅子に座った。俺はそれを視界の端でとらえながら、考え続けた。

(何故彼女はそれを出来る?俺は彼女に銃口を向けた筈だ、それなのに何故。)

 ツンツンと頬を突っつかれる感触がした。

左の方を見ると、そこには僅かに不満げな表情を見せた白波瀬の顔が有った。

「はい。」

そう言った後、彼女は右の手で箸を突き出した。箸に挟まれているのはからりと揚げられたワカサギである。

「へ?」

俺が困惑していると、口の中にワカサギを突っ込まれた。

「取り敢えず、空腹を満たしなさい。」

そこから数十分、俺はひな鳥の様に飯を口の中に突っ込まれ続けた。

 「…ごちそうさま。」

俺がそう言うと、彼女はお粗末さまでしたと言った。

「私は、あの時の事は気にしない。だから、正直に話して。」

そう彼女が言った。だが、それでも。

「殺してくれ。」

自然と言葉が出た。実際に、そうされても可笑しくない仕打ちをしたからだ。

「俺は君に対してひどい事をした。故人に似ているからという理由だけで」

 しかし、彼女は言葉を被せた。

「私は白波瀬文本人だよ。地球の記録では、死んでいる人間だよ。」

そう彼女が言うが、そんな筈はない。

「転生だとしても、文字通りの奇跡だ。」

「その奇跡が起こったのだとしたら?」

そう言った後、彼女は俺の目を覗き込んだ。

「いい加減認めたらどうなの。私は確かに白波瀬文だと言っているじゃない。」

澄んだ鳶色の目には、俺の酷くやつれた顔が映っていた。

「…、それでも、認める事は出来ない。間違いなく火葬された人間が、生き返る事等あり得ないのだから。それに、俺は。」

どうしても言葉が続かず、目を逸らした。

 少女は、一つ大きなため息を吐いた。その後、椅子から立ち上り、俺に抱きついて来た。

頭部全体に、相手の胸部が当たる。頭を撫で、ゆっくりと語りかけられる。

「認めてくれなくてもいいけど、そんなに自分を責めてはだめ。」

だから、と前置きした後に言う。

「過去にしがみ付かないで。君の未来は必ず輝かしい物に成るのだから。」

 そう言った直後、カーテンが開けられた。

「失礼する。…邪魔だったか。すまない、白波瀬少尉に命令を届けに来た。」

そう言って現れたのは、総帥だった。手元には、3つに折られたA4サイズのコピー用紙が有る。

彼は紙を広げると、中に書いてある文面を読み始めた。

「本日、20350405の0000を持って、白波瀬文少尉を原隊”第6軍第1飛行隊第3小隊”に復帰。八重島鷹大尉の指揮下に入れ。」

そう言った後、彼は振り向かず言った。

「真実を認められない人間は、愚者しか居ない。八重島大尉。」

彼は乱雑にカーテンを閉めると、そのまま部屋を後にした。

 俺は再びベッドに身を沈める。もう何もかも嫌だった。瞼を落とすと、今までの事が思い出された。

例え愚者と罵られようが、認めるわけにはいかないのだ。死者が生き返るなどと言う事は。

 もう既に両親が他界して居る身だ。双方ともに不慮の事故だった。

だからこそ、早くに諦めたのだろうと思う。両親が死んで7年。ずっと抜け殻の様に過ごしていた。普段から同級生達の関係を、まるで老人が見守るかのような態度で見ていた。

 それを変えたのが、白波瀬文だった。抜け殻だった俺を、中身のある存在に変えてくれた。

けれど、出会って数ヵ月後に亡くなった。原因は高所からの墜落だとされたが、実際にはいじめっ子達による暴力が原因だった。

 そこからはほんの前に逆戻り、若しかしたらそれよりも酷く成って居たのかも知れない。

俺に関わった人間は不幸に成ると方々で噂され、周りからは白い目で見られた。

親族は誰も引き取ってくれず、かと言って施設に入ろうにも碌な事に成らないだろうとは容易に想像できた。そんな時に、田中さんが俺たちの前に現れた。

 その後は、穏やかに過ごせていた。その筈が、今ではこれである。

再び瞼を開けると、未だに蛍光灯は付いていた。部屋の中を見ても、誰も居ない。

その事に安心すると、俺の意識は落ちて行った。

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