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8話 新学期(担任、ルナー・サキシアス先生)

 つ、着いた。

 なんとか教室には着いた。けど……乗り物酔いした時のように気持ち悪い。オェー……

 幸い、みんな緊張しているようで誰からも見られていない。


 ふらふらしながらも、なんとか自分の席を見つけ出し座ることができた。席は一番前の窓側だ。気分が悪い中で黒板に書いてある連絡事項はきちんと読む。



ホームルームで行うこと 

1、自己紹介

2、オリエンテーションについて(実習について)


  

 理解した上で目線を外した。

 とにかく酔いがひどい、こんなの経験したことない。


 ヴァルは、広い場所で早く走るのは得意だが校舎みたいに入り組んで狭い所は苦手のようだ。

 走ってはぶつかりそうになり急停止、を何度も繰り返した。乗っているだけだったのに、身体が左右に揺さぶられ酔ってしまった。

 ヴァルは早く走ることに特化した分遅く走るのは不得手のよう。


「すまない。これからはもっと気をつけて走る」


 しょんぼりして銀の耳をたらしている。

 かなり、落ち込んでるな。

 別に、怒ってはいないんだけど。


 ヴァルは悪くない、悪気は無かった。私がヴァルの特性をよく理解していなかったせいだ。だから、私が悪い。

 むしろ、ホームルームに間に合ったので安堵しているというのに。


「走ってくれてありがとう。でも次からは時間に気をつけて行動するから心配ご無用よ」


 ヴァルには悪いがもう校舎では乗りたくない。そもそも、廊下は走ってはいけないものだし。校則とは守らなければならないものだと思い知る。

 酔うから!!

 

 ふと、あることを思い出す。

 そういえば、私の天能は治癒のなんとかだわ。

 もしかしてその力を使ったら酔いも治るかも?治癒のゆは癒すだものね。なら、酔いも癒してくれ。


 確か、呪文は、……

「【ルイース】」

 多分、多分あってたはず。

 少し、不安だった。

 唱えるとぼんやりと身体があわく、鮮やかな黄緑色に光った。

 暖かいものが身体の中を巡って悪いものだけを取り除いてくれるような感触。感触と言えどはっきりとしてはいないが。

 光が収まって、再度体調に気を向けるとさっきまでの酔いが嘘のようにすっきりとしている。しかも、消費すると言われていた体力もほとんど減っていない。


 燃費が良さそうね。この天能というものは。

 体力も魔力も目に見えてわかる影響がない。燃費の悪さが代名詞の治癒の魔法を使うよりも効果もある。

 なんて使いやすくて便利なんだろう。

 どうやら、私は最高の天能を授かったみたい。

 もっと早く知りたかったよー。絶対、この術は役に立つ。


  ガラガラー

 天能を尊敬していたところで前の扉が開いて先生らしき人が入って来る。

 第一印象は、近づきがたそうだった。

 そして、黒。

 髪も瞳も黒だというのに、その上ローブマントも漆黒だ。どこか、月のない夜を新月を思い起こさせる。

 

「わあー」


 クラスメイトから黄色い声が聞こえている。

 おもに、女子から。瞬きすらせずグギづけられている。 


 なんというか、わたしはあまりそういうの興味無いけど世の中がいうところのイケメンというやつなんだろうな。

 印象は、黒だけど肌は日をあまり浴びていないような雪色。目は切れ長だし、鼻筋も通っている。

 いわゆる、女子から万人受けする顔というものだな。実際、女子はみんな惹かれている。私以外は。

 顔がどうよりこの人がどんな魔法使いか知りたい。

 そんな女子の反応を知ってか、知らずか、先生は自己紹介を始めた。


「私の名は、ルナー・サキシアス。君達の担任だ。教科は、実技。属性は火と闇、まあ、今年は天能を含めて闇の気配はないがよろしく」


 淡白、かつ必要最低限の自己紹介。

 みんな静かになってしまった。


 女子は先生の冷たい態度で興がさめたということだろうか?

 反対に男子はその素っ気なさに憧れたを持たされたようだが。


 それに闇か。

 闇は珍しく使える人は多くない。属性を持っていたとしても闇の賢者を連想させる印象の悪い属性のため隠すから。


「自己紹介は、これくらいで十分だろう。情報など最低限あれば良い。生徒の名は全て覚えているので、生徒同士は各自行うように。そこは、自由だが」


 自由が一番困るのだが……。

 話しかけ方が分からないもの、里ではみんな知り合いだったから。良くも、悪くも。

 初めての人への声かけかたが分からないし、友達ってどうやってつくるの?私、友達なんてできたことがないのに……。

 里では魔法の練習を始める前、同年代の人に最初にどう声を掛けたていたっけ?


「さて、オリエンテーションのことだが、これはクラスごとにする授業の一環だ。楽しむのはいいが羽目を外しすぎないように。内容については当日話す。明日は休暇日、当日とは明後日だ。集合場所、日時はこの校舎の屋上、夜明けと同時。もちろん、集合から授業として成績に入れるのでそのつもりで。えー、もう言わなければならないことはないな。では、解散」


 結局先生は、生徒に話す機会すら与えずに連絡事項だけ伝えてさっそうと去っていった。

 

 へ?それだけですか。

 もっといろいろ話すことあるでしょう。

 しかも、言いたいこと言って質問の余地も残さず去っていくとか……。

 担任の先生、よくつかめない性格で怖そうです。新学期、大丈夫かしら?ここで上手くやっていけるかしら?

 

 


 クラスメイトは先生の態度に戸惑ってザワザワとしていたが、私はもうのんびりと自分脳で思考を初めていた。 


 さて、明日は休みらしいな。

 何をしようか。

 明後日が、オリエンテーションで夜明け前には屋上に行かなくてはなくてはならないということだけ覚えておけば心配はないだろう。

 いつもより早く寝るとして、そこまで何をして過ごそうかな。

 クラスメイトと関わられる機会が少し楽しみだ。

 誤字報告、ありがとうございます。

 とても、助かります^_^

 誤字が多くて申し訳ありません。

 ですが、気を付けますのでこれからも「魔女は賢者の夢を見る」をよろしくお願いします。

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