ごくありふれたダンジョンマスター転生物(仮
よくあるように、人生を諦めて、自殺した。
暗く吸い込まれるような闇に包まれながら自分の意識が存在していることを不思議に思っていると。
これまたどっかで見たような窓が目の前に現れた。
どうやら。
ここはよくあるレベルやらスキルやらあるなろう系異世界で、ダンジョンマスターをやれということらしい。
んで、自分は魂のみの状態であり、ダンジョンコアに入っており、ダンジョンコアは高値で売れるというこれまたどっかで見たことがあるような説明が綴られているのを読んだ俺はその時点で真面目に読むのをやめた。
取り敢えず長い長い説明をざらっと流し読みしてリソースとかの確認をすると、DPというステータスで一括で管理しているとのこと。
ご丁寧に0.1/sとか書いてあるし。自然回復すんのかよ。
んで。
丁度2000あったので部屋(200消費)やらモンスター(ゴブリン、1体500消費)やらを配置していると、0.101/sと増えているのを発見。
慌てて確認してみると、どうやらダンジョン内に存在している「意識を持っている存在」によって生産されるらしいということが判明。そいつが死んでも増える。ドカンと。
これ、ダンジョン内にわざわざ危険を冒して人入れる必要無くね?と思ったが、生きている魔物は飯食べないと死ぬらしく、飯を生産するためのプラントを維持することを考えると人を入れないとDPが減っていく一方らしい。
ちなみに、飯を食べない奴もいる。所謂アンデット系の奴らがそうで、一番安いのはスケルトン(100)。
速攻でゴブリン殺してスケルトンを作れるだけ作ろうかと思ったが、どうせなので餓死する寸前まで放置しておくことにした。
そんなこんなで一仕事終えたので、時間つぶしに説明を熟読していたのだが。
悲報。俺このままだと寿命後半年ぐらいらしい。
どうやら、人間の魂は単体では存在し続けることを想定している構造ではないらしく。
肉の器に入っていない状態で4~5か月程経過すると、魂が崩れ始めるらしい。
記憶の消失、時間感覚の麻痺という症状が出始め、最終的には自我が崩壊していくらしい。
・・・こっわ・・・
幸いにして明確な対処法が存在しており、
・人間の新たな肉体を得る
・同意の上で、人間の体内に専用の器官を作り、その中に入る
以上2つが判明していると説明に明記してあった。
何というか、薄い本にありそうな設定だなぁ(現実逃避
というわけで、ダンジョンマスターとしてハーレム作るぞ!!(投げやり
この時に「なお、明確な性別を保持した状態で一定期間以上一つの肉体内に魂が1つのみ存在していた場合、以後異なる性別の肉体に宿る事は出来ません。」という1文をキチンと読まなかったことを滅茶苦茶後悔することになるのだが、それは遥か未来のお話。