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《【道】ノ格入》 12
時折、塔からは朝夜、夕明に、“響け響け御神楽”、と歌声が聴こえてくる。
しかしソレは、コエを聴くモノにしか聴こえんがな…。
塔の中を探しても、恋乙女の姿は無かった。
それからじゃ…。
ソノ先、 《【道】ノ格入》 の試練を受ける者の中で、試練に堕ちた者は皆一様にこう口を揃えて言った…。
紅い衣に狐面の幼い娘が、試練を課してきた。
紅い衣に狐面の幼い娘が、夜な夜な夢に現れる。
紅い衣に狐面の幼い娘が、紅い衣に狐面の幼い娘が、紅い衣に、狐面の幼い娘が…。
そうして口を揃えて、試練に堕ちた者達は皆、……衰弱、事故、病気、あらゆる理由で地位と生命を落としていった…」




