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第三ノ火 《天空ノ塔》へ──
━━竜は飛び立った 遥かなる旅路へ
真夜中の天空に 丸く儚い月は浮かぶ──
━━嘘 か 本当 か まやかし か まこと か
ソノ姿はあまりに儚く悲しそうで まるで彼のようだと少女は感じた──
━━色とりどりの鮮やかな幻想が飛び交い 彼女を翻弄する
月光を浴びて歌う彼は 何よりも美しく 儚かった──
━━ソノ中に真実は隠れていえど 彼女は見つけられるだろうか──?
少女は反対に 強く強い意志を持って 彼の姿を追う──
━━彼──十八代目カグヤ──明の本心を──
恋焦がれて 恋焦がれて 想いを胸に抱いて──
[ - 第三ノ火 《天空ノ塔》へ── - ]
魅惑ノ扉の前に訪れた時 奴等は彼を手放しはしないとあらゆる手を出すだろう…
少女よ 飛翔べ 遥か高く
燃ゆる炎を奏でて
真実ノ扉の前で 彼女は歌うのだ
彼──明への強い想いを ソノ愛を──
「アナタを助けると決めた。
ただそれだけですわ…──」