ピアノ
ピアノの隣で立っていたアズ
その服装はとても清楚かつう
上品だった
白のカッターシャツは体のラインにフィットしておりモデル体型の線の細さを万全に生かされている
その上からは黒のベストと赤の蝶ネクタイが艶のある白い髪がまた映える
また髪型も搔き上げて顔の肌を見せるその姿は女性を更に魅了させる技となっている
「ほう。これはまたシンプルで清潔感のある衣装ですな」
感心する様にバートンはキリュウに伝える
「アズはこだわりの強い奴だから服装にも結構煩くてな…、一応女性受けは良いんだけど…なにぶん費用がな……」
困り顔で額に手を置くキリュウ
「素材が良いのか、派手な装飾品とか無いわりには高く着いて…この分はアズの顔面商売でプラスに持って行ってもらわないと…だな」
「ご友人の顔立ちを道具扱いとは…いやはやなかなかハードな関係だことで…」
若干呆れ気味に且つ慣れたようにやんわりとしたツッコミを行うバートン
キリュウ自体も慣れた関係のためお互いは笑混じりに皮肉を言い合う
若干の本気はあるだろう
アズの演奏衣装は既に10着以上を必要な物と言いキリュウに買わせている
どれも一級品の衣装をだ
いずれ元が取れるとはいえこういう事が常に続いていたら飲食店などやってはいられない
この店が継続しているのはキリュウの商売人の技があってのことだとバートンは考える
現に珍しい食材といった物がこの店には置かれている
こういった物を仕入れるとなるとそれ相応の費用が掛かってしまうが、キリュウはそういった食材は自身で採集しに行くため費用を抑える事に成功しているのだ
あとは店に入る分のお金をどうプラスに持って行くのかである
それがアズがこれから始めるピアノの演奏であった
店内は既に静寂が訪れていた
誰もがアズの演奏を聞き入れる為である
その空気に自然とキリュウとバートンも口を閉じていた
外の騒がしさが多少店内に入ってくるが、客はもうアズに意識を持って行かれている
ゆっくりと椅子に座り鍵盤を露わにする為蓋を開く
何気ないその仕草が女性客は虜になってしまっている
(…いつ見ても様になっている)
バートンも関心を持ちアズの仕草に見とれていた
キリュウにとってはいつもの事ながらだが飽きる事のない時間でもある
もともと音楽を聴くという娯楽はキリュウにとっては馴染みの無いものであったがアズの演奏を聴いてからはそういう訳にはいかなくなった
いつしかこのひと時はキリュウの娯楽に変化していた
静寂なこの空間に透き通るようなピアノの音が奏でれらる