Chapter35 朝食と装備支給
昨日のことを話していると、扉がノックされた。熊沢さんが開けると、メイドが立っていた。
「朝食の準備が整いましたので、お迎えにあがりました」
そう告げ、一礼するメイドに、ぼくたちは一斉に立ち上がり、後をついていく。
三十分ほど歩き、昨日と同じ大広間のような場所に着いた。案内してくれたメイドに促され、席につく。
しばらくすると、料理が運ばれてきた。皆が一斉に食べ始める。ぼくも口に運ぶ。
そのとき、低く響く男性の声が広間に響いた。
「食べながら構わない。食べ終わった者から前に出てきてほしい。装備を支給する」
声の方を見ると、金髪の騎士が立っていた。人々は次々と前に進み、騎士は確認の後、皮の防具や剣を手渡していた。鉄製の装備を受け取る者もいる。上位職なのだろうか。
観察しながらぼくも食事を終え、列に並ぶ。白銀さんと雫さんも後ろからついてきた。
■ ■ ■
ようやく、ぼくの番になった。金髪の騎士が口を開く。
「職業は?」
「剣士です」
ぼくが答えると、騎士は近くに控えていた仲間に声をかけた。
「はっ」
控えの騎士は敬礼して去り、皮の防具と一本の剣を持ってくる。金髪の騎士が手渡す。
「これがお前への支給品だ」
「ありがとうございます」
装備に触れた瞬間、ぼくは妙な違和感を覚えた。革や金属そのものではない――何か居心地の悪いものを、ぼくの感覚が敏感に感じ取ったのだ。
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