chapter31 未来を見据えて
食事会を終えたぼくたちは、割り当てられた部屋へ戻っていた。
それにしても、妙な雰囲気だった。
この国にいれば、ぼくたちもいずれ――あの人たちと同じ運命を辿るかもしれない。
“解呪”できたとはいえ、魔法を使える人が餌食になれば、意味をなさない。
ひとりで考え込んでも仕方がない。
ぼくは──意を決して、みんなに聞くことにした。
「さっきの食事会、みなさんはどう思いました?」
その言葉に、みんなが反応する。
「異様な雰囲気してたわね」
「周りの人たちに、不自然な人がいましたね」
「異世界に来てはしゃいでるやつもいたけど、それとはまた別な感じがしたな…」
「あの騎士らしき男に応えたようにも見えたな」
熊沢さん、鳥沢さん、犀田さん、カラスバさんがそれぞれ感想を述べた。
「はやみんは、どう思ったの?」
「なにか気になることでもあるの? 颯哉くん」
サギジマさんと白銀さんが聞いてくる。
「ぼくは、この国に居座るのは危険だと思ってね」
「危険?」
「どういうことだ、速水くん」
コンドウさんと部長が問いかけてきた。
ぼくは、自分の考えをみんなに伝える。
「つまり、君は――この国が怪しいと思っているのか」
「考えすぎじゃないか?」
鷹橋さんと犀田さんが答えた。
「ええ。魔王の話にしても、先ほどの食事会にしても、この国を信用するのは時期尚早です。
後手に回れば、取り返しのつかないことになるかもしれません。
みなさんも気をつけてください。
ぼくは隙を見て、この国から逃げ出すつもりです」
ぼくの言葉に、みんなは驚いた表情を浮かべた。
「みなさんも、“これからどうするか”考えておいてください。
火の粉が降りかかる前に、払っておかないと。後悔するのは自分ですから」
そう言って、ぼくはみんなとの話し合いを終えた。
読んでくれた方ありがとうございます
誤字、脱字などの不自然な文章があれば、指摘お願いします
他の作品も読んでくれたら、嬉しいです
面白いと感じたら、評価やブックマークお願いします




