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迷宮に囚われた男  作者: 火川蓮
Prolog

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Prolog3 揺れる心

女性の言葉を聞いた瞬間、大広間の空気はまた揺れ動いた。


「そんな……僕じゃ無理だよ……」


弱々しい声に続くように、何人もが肩を落とした。恐怖に押し潰されそうな者たち。


「ふざけるな! どうして俺たちがそんなことをしなきゃいけないんだ!」


憤りを隠さない否定派の声が響く。


「わ、私……やってみたいです!」


「この世界を救うために呼ばれたなら……応えなくちゃ!」


逆に使命感を燃やす者たちも現れた。


――救うと誓う者、無力さに嘆く者、そして拒絶する者。

その三つの声が入り混じり、再び大広間はざわつきに包まれる。


「落ち着いてください」

凛とした声が再び響き渡る。


「これから、みなさまが授かった力をお示しします。

こちらの水晶に手をかざしてください。

力を知れば、今後どうするかを選ぶ指針にもなるでしょう」


そう言って、神官服を着た女性が列を作るよう促した。

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