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迷宮に囚われた男  作者: 火川蓮
第二章 

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23/41

chapter12 魔法について その3

「それで――ここからが本題ですが」


ぼくは、魔力を――そして“魔法”を使えるようになった理由を、自分なりの推測を交えながら話し始めた。


「魔法を使うには“魔力”を操らないと話になりません。

体内にある魔力を制御し、体外へ放出し、それを“魔法”へと昇華させる必要があります」


ぼくの言葉に、誰もが息を呑んだ。

犀田さんと海蛇田まからださんは、まるで理解が追いついていない顔だ。まあ、大人しいし、いまは放っておこう。


「体外に放出する際は、自分の“属性”に合わせて、使いたい魔法を明確にイメージし、呪文を唱えます。

……ぼくがさっき見せた魔法も、そうやって発動させたんですよ」


説明を終えると、白銀さんが手を上げた。

腕を掴んだまま、じっとこちらを見上げながら。


「ねぇ、颯哉くん。それって――誰にでもできるの?」


……いや、そろそろ腕を離してもらえませんか、白銀さん。

もう二時間はこの体勢ですよ? しかも近い。柔らかい。あと、いい匂いする。やめよう、この思考。


「努力は必要ですけど、できると思いますよ」


そう答えると、今度は低く渋い声が部屋を割った。


「ちょっといいか?」


声の主はカラスバさんだ。鋭い目が印象的な、冷静なタイプの人。


「さっき“属性”って言ってたが、どのくらいあるのか……わかるか?」


もっともな疑問が、静かな部屋に落ちた。

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