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親知らずのボス

作者: まこも

私は歯を抜くこと自体はそんなに怖くないんですよ。

その前に打つ麻酔の注射の方が嫌なんです。

あのぐぐぐぅと押しつぶされそうな感覚、これから麻酔が効き始めるのだから当然痛い。

麻酔が効いて来たら来たで、唇大丈夫?めっちゃタラコになってない?とか思っちゃって気が気でない。


前回、下2本の親知らずをどうするのか悩んでおりました。

とりあえず抜きやすい方はあれからすぐに抜歯しました。

先生の言われていた通り、簡単に抜けました。

残るはあと1本、完全に横向きの埋没している右下親知らずのボス。

「勇気が出たら抜きましょう」

先生のお言葉に甘えて、何年の時が過ぎたでしょうか。

私は親知らずのボスが少しずつ顔を出して来ている、なんとなく気づいていました。

でも、なかなか一歩が踏み出せない。

歯を抜くこと自体は怖くないと書きましたけど、それは普通の抜歯や前回のようにまだ抜きやすい親知らずの場合に限った話。

やっぱり抜歯は勇気が要ります。


そして、とうとう ボス動きます。と言わんばかりに右下のボスの周りが化膿してしまったのです。

一度目はとりあえず消毒して、膿を出す治療で治りました。

でも、このボス、私がストレスを感じると痛み出し、化膿するのです。

歯磨きで鎮圧されることもあったのですが、ひどくなるとやはり歯医者に行くしかない。

こうなってくるとなんだか口臭もあるんじゃないか?と思い始める。

常にボスの様子が気になって仕方がない。

それがストレスになり悪循環。

数か月おきに歯医者で何度か同じ治療をしてもらうことが続き、もう流石に限界。


「抜歯してください!」

言えた、言えたぞ。

次回はこの親知らずのボスともおさらばだぜ!


上手く抜けるかな…痛いだろうな…やっぱりちょっと怖いな…

ドキドキのボスとのお別れの時が刻一刻と迫ってきていました。




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