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辺境の村の英雄、四十二歳にして初めて村を出る  作者: 岡本剛也
第2章

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第49話 質問


 翌日。

 昨日はあの後冒険者ギルドに戻り、ジーニアとアオイと合流。

 二人が待っている間に受付嬢さんと見繕ってくれた依頼をこなし、一日が終わった。


 依頼をこなしている間も、頭の中はデッドプリーストから聞いた情報で頭がいっぱいだった。

 ギルド長とも話がしたいため、もう既に落ち着いたであろうギルド長と話をするべく、一人で冒険者ギルドに向かう。


 アオイが行っていたようにギルド職員に話をし、裏にあるギルド長室まで案内してもらった。

 既に話を通してくれていたようで、特に何も聞かれることはなくすんなりとギルド長室まで来ることができた。


「グレアムさん、来てくれましたか」


 テンションは落ち着いているようだが目は腫れぼったく、昨日はあの後もかなりの時間泣いていたことが分かる。

 敬語はいらないと言ったのに敬語を使っているし、こうしてパッと見ただけでも引っかかる部分が多々あるな。


「話の途中だったし、流石に来ないという選択肢はない。それよりももう落ち着いたのか?」

「ええ。昨日は取り乱して申し訳ございませんでした。一日お時間を頂いたことで、しっかりと自分の中で整理することができました」

「それなら良かったんだが……その敬語はどうにかならないのか? 俺よりも確実に年上だろうし、敬語を使われるのはかなりの違和感を覚える」

「そんなそんな……! グレアムさんのような素晴らしいお方に、タメ口で接するなんて滅相もありません!」


 腫れぼったい目をキラキラとさせながら、まるで英雄のように扱ってくるギルド長。

 まだゴブリンを倒しただけだし、英雄扱いされることは成していないため本当に止めてほしいんだけどな。


「そんな俺からの命令ってことでも駄目か? 俺に敬語を使わないでくれ」

「――うっ! ……うぅ、分かりました。グレアムさんの頼みとあれば、敬語は使わないように努力します」

「そうしてくれるとありがたい。ギルド長に敬語なんかを使われたりした日には、また変な目で見られるからな」

「グレアムさんも変人扱いした人間がいれば、俺がボッコボコにした上で冒険者ギルドから追放しますよ?」

「本当に止めてくれ。なるべく波風立たせずに生きていきたい」


 フーロ村という小規模でも、英雄扱いされるのは大変だったからな。

 旧友がいたから何とかなっていたが、これだけ大規模な街で英雄として祭り上げられたら、普通に買い物をすることすらできなくなるだろう。


「そういうことでしたらやめさせて頂きます。――んんっ、それじゃ早速に本題に入りたいんだが、俺から質問をしてもいいか?」

「もちろん構わない。そのために一人で来たし、何でも聞いてくれて構わない。答えられない質問もあるだろうけどな」

「ありがとう。それじゃ早速いくつか質問させてもらう。まずは――どうやってその圧倒的なまでの魔法と剣術を磨いたのかを教えてほしい」


 圧倒的なまでの魔法と剣術。

 昨日のギルド長の反応である程度想像をしていたが、俺はビオダスダールでも強者の部類に入るのか。


 ギルド長は無数の冒険者を見て来た訳だし、そのギルド長が言うのであればほぼ間違いない。

 アオイが本当にBランクということを知った時に、自分で気づいても良かったな。


「昨日も話したと思うが、魔王領の隣ということで魔物が強かったんだと思う。村の周辺じゃゴブリンの通常種なんて見たことがなかったしな」

「ゴブリンの通常種を見たことがない……。フーロ村の周辺ではゴブリンが生息していなかったのか?」

「あー、いや。ゴブリン自体はいたが、ブラックキャップという種類のゴブリンがほとんどだったな」

「ブラックキャップ……? 長年冒険者もやっていたが、そんなゴブリン聞いたこともない」

「浅黒い肌に黒い帽子を被っているゴブリンで、見た目自体はほとんどゴブリンと変わりはないが……とにかく強い」


 この間、相対したフレイムオーガと同等ぐらいの強さを持っていた。

 隠密が上手いこともあって、探し出すのも苦労したことを思い出す。


「グレアムさんがそこまで言うのなら、相当厄介な魔物だったんだな。ちなみに一番強い魔物の襲撃は何だったんだ?」

「一番強い魔物? それはエンシェントドラゴンだな。俺の左腕がないのもエンシェントドラゴンにやられたからだ」

「エンシェントドラゴンも聞いたことがないが……ドラゴンといえば、一匹で大都市を滅ぼすことができると言い伝えられている魔物だよな? グレアムさんはドラゴンすら倒していたのか。……本当に今まで無名だったのが信じられない」


 普通のドラゴンはあまり苦労せずに倒せたが、エンシェントドラゴンは本当に強かったな。

 俺が死んでいてもおかしくない激闘であり、失ったのが左腕だけで済んだのもラッキーだったと今でも思う。



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