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文献調査と作戦会議

アキラ視点

アイネ・クライネ博士の自宅に案内してもらう前に、1つ確認しておくことがあった。


「往復でどれくらいかかる」


「3日モフ」


3日か。


1週間しか時間が与えられていない中で、この3日に賭けるか。


「どうするモフ?」


「他に選択肢がないんだ。行くさ」


行動しないことには落ち着いていられない俺は、荷物をまとめてウサモフに導かれるまま旅をすることにした。


アイネ・クライネの最後の棲家は、綺麗な山麓、きれいな湧き水が流れ、ハイキング客が時折行き来するような場所にあった。


留守だったが、人命がかかっている。


申し訳ないが、許可なく勝手に入らせてもらった。


鍵がかかっていたが、開錠魔法があればお茶の子さいさい。


「博士の研究の成果は書庫にあるモフ」


地下の書庫に案内してもらうことにした。


埃っぽい。


「げほげほ」


「我慢するモフ」


灯火魔法であたりを明るくする。


思えば、この世界に来るのも、長くなるものだから、ずいぶんと多種多様な魔法を覚えたもんだ。


博士の研究レポートのようなものから製本されたもの、エッチな本まで多岐にわたって置かれている。


3時間かけて、めぼしい書物を選び抜くと、学園に持って帰ることにした。


持って帰ると、アレグロ、ソナタ、ショパン、ブーレ、クララに協力してもらい、重要な情報が記載されていないか探す。


「ふむ。どうやら、探索会用ダンジョンの地下130階の魔法の蓄音機に、体と魂を固定する魔法があるかもしれない」


とショパンが言うとアレグロが驚いて見せる。


「ダンジョン地下130階!?学生の新記録を超えてるじゃないか!そんなの無理だろ」


「でも、可能性が少しだけでも、あるならやるしかない」と意気込むと


「誰と誰のペアで潜るの?」とソナタが当然の疑問を呈する。


「男声魔法は俺がやる!エリーゼのことだから俺が責任を取るんだ」


「戦力的にも男声はアキラがいいと俺も思う。実績があるしね。だけど、女声は誰がやるんだ?地下130まで潜れる女声使いって……」


「わ、私がやるわ!大丈夫!エリックと奥深くまで潜った実績があるし」


名乗り出たのはクララだった。


「よし、即席のアキラ&クララペア!いいんじゃない!」


「話は聞いたぞ。やめておけ!俺がやる!」


部屋の扉を開けたのはなんとエリックだった。


「女声魔法担当者の話をしていたんだ。残念だけど、君では役に立てないよ」


そう言って断ろうとしたが、エリックはちっちっちと指を振った。


「この体は、今のエリーゼが持ち主だった頃、ある訓練をしていたことを俺は、発見した」


「ある訓練?」


「高音男声魔法、カウンターテナー魔法さ」

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声楽学園日記~女体化魔法少女の僕が劣等生男子の才能を開花させ、成り上がらせたら素敵な旦那様に!~
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