無理なことではないけれど
平和がいいなんて、
緩い感覚のまま
生きてきたと、
自分が怖くなった。
今、何にもしなくても、
平和であり、眠れる。
そうではない国があっても
今、また眠っていた。
人のすることかと、
悪霊のようなふるまいが、
世界中にあるようだ。
平和は奇跡に近い。
皆が仲良く生きて、
皆が仲良く死んで、
それは無理なことかと、
目覚めては考える。
一つ一つ、思考を
折りたたむようして、
分かり合えない人を
振り返っていた。
あなたにはあなたの、
わたしにはわたしの、
聞こえる、聞こえる、
心の奥の声。
無理なことでは
ないけれど、
すぐにはできない
ことがある。
あなたにはあなたの
日々があり、
わたしにはわたしの
日々がある。
無理なことだと
言いながら
少しも進まない
こともある。
あなたにはあなたの
指があり、
わたしにはわたしの
指がある。
それぞれの心の奥に、
どんな色があったって、
同じ景色を見ている
ことがある。
おかしなことと
言われても、
それはそれで
過ぎてゆく。
昔話はつまらない。
ちょうどいいのは、
何でしょう、
何でしょう。
あなたにはあなたの
明日があり、
わたしにはわたしの
過去がある。
昔話をしたときは、
もういいよって
言ってくれ、
言ってくれ。
あなたにはあなたの
骨があり、
わたしにはわたしの
骨がある。
それぞれの心の奥に
どんな形があったって、
同じ景色に見える
こともある。
寂しいことと
わかっても
それはそれで
過ぎてゆく。
無理に生きたら
苦しいし、
ありのままなら
つらくなる。
あなたにはあなたの
無事があり、
わたしにはわたしの
無事がある。
無理に生きて
ゆこうとして、
崩れてしまったの
かしら。
あなたにはあなたの
傷があり、
わたしにはわたしの
傷がある。
それぞれの心の奥に、
どんな願いがあったって、
同じ景色に見られて
いることがある。
信じられないと
わかっても、
それはそれで
過ぎてゆく。
一つ一つ、思考を
広げてゆくようして、
わかってくれた人も
ふと、振り返った。
あなたにはあなたの、
わたしにはわたしの、
想像する、想像する、
心の奥へ思いやり。