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皆で仲良しアイドル!異種族アイドル同好会!  作者: フクキタル
第2章「始まり」
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第28話

何日か体調が本当に悪かったんですね。申し訳ございません。

いつもありがとうございます!

「お疲れ様でした、みもりちゃん。」


翌日、私達も無事に学校に戻れました。

でもその前に私は午後に世界政府からの調査を受けなければなりませんでした。普通接続できない「大家」の人間、それもあの薬師寺さんから訪ねたことがその理由だと思いますが世界政府の人達は「大家」の孫娘としてではなくただの一般人と扱ってくれて特に変な質問はありませんでした。

そして私は今、ちょうどその聞き取りが終わってゆりちゃんのところに戻ったんです。


「どうでしたか?調査。何か変なことはされなかったんですか?お父様は大丈夫だから心配するなっとおっしゃいましたが…」

「おじさんが?」


あれはやっぱりおじさんなりの気遣いだったんだ…


「なんか皆いい人だったし特に変なことなかったから安心して。どこか痛いとことか聞いただけだから。後あの家のことをちょっとだけ聞かされたけど私、御祖母様とか薬師寺さんのこと全然知らないから。」

「そ…そうですか。良かった…」


っとやっと胸を撫で下ろすゆりちゃん。よっぽど心配していたようですね。


「やはりみもりちゃんの悩みは全部あの家からもたらせたものですね…「大家」という悪人どもがこの世に存在する限りあなたの悩みが晴れることはない…」

「ゆりちゃん…?」


ってあれ…?なんかゆりちゃん、暗いオーラが出ているんだけど…?


「ああ…やはり潰しておいた方が良かったです…去年あなたを迎えるためにあの家に行った時、目の前であのくそったれ薬師寺とあの鬼婆を私の手で捻り潰しておくべきでした…そうすればあなたがあの人でなしの輩に合うことなんて…」

「ゆりちゃん…!?なんかどんどんダークサイド化しているんだけど…!?」


っていうかゆりちゃん、うちの御祖母様のこと、鬼婆と呼ぶんだ…!


ぼ…暴走…!ゆりちゃん、あまりの怒りのせいでまた頭に血が上っているんです…!ゆりちゃん、普段大人しくてしとやかな分、怒った時はその倍は怖くなりますから…!


「ダ…ダメだよ、ゆりちゃん…!あの時そんなことが起きないようにおばさんが軍服を着てくれたんだから…!それにゆりちゃんが暴れちゃったらきっと国際問題になっちゃうよ…!」

「そんなことお父様がなんとかしてくださるはずです…あんなクソババアなんて私が頭を踏み潰して差し上げますから…」


ダメだ…!こっちの話が全く聞こえてない…!


子供の頃からずっとこうなんですよ、ゆりちゃん…!なんか私のことになっちゃったら周りのことが全く見えなくなっちゃって…!

でも私はゆりちゃんの幼馴染です!こういうのはいくらでも乗り切ってきましたからここはどう行動するべきかよく心得ています!今からゆりちゃんの扱い、教えますね!


「あのね、ゆりちゃん。」


まずはどんどん負の奈落に引きずり込まれているゆりちゃんを取り出します!


「私を見て。」


そしてゆりちゃんの目と自分の目を一直線に合わせます!


「え…ええ…?み…みもりちゃん…?」


ここまで来たらまず半分くらいは成功です!


「今の私のこと、どう思う?」

「どうって…急に何を…」

「いいから言ってご覧。」


その次に普段のゆりちゃんが日頃よく思っているようなことを聞きます!もし今の私が見ているようにうっとりした顔をしているのならもうすぐ終わります!


()()したいです…」


そこか!!


「そ…そんなことを聞いているのではないけどね…」

「じゃあ…()()()…」


同じじゃん!!


「そ…そうじゃなくてね…?私、今こうやってゆりちゃんの前にいるから。もうゆりちゃんの傍から離れないからそんな無茶はしないで欲しい。私、もうゆりちゃんにそんな危ないことをさせたくないよ。」

「みもりちゃん…」

「だからお願い。もうあんなこと言わないで。ゆりちゃん、こんなに可愛いのにそんな悪い言葉使っちゃうの嫌だもん。だから…ね?」


っと触れていたゆりちゃんの唇からそっと指を離す私。その一連の動きの向こうからゆりちゃんはいつものような初々しい顔で私を見つめていました。


「は…はひぃ…」

「うん。いい子いい子。」


やっといつもの自分に戻ったようなゆりちゃんは一回り気軽い顔になって私に笑顔を向けてくれました。

その真っ赤で火照った顔はどうしようもなく可愛くて愛しくて見ているだけで心が解れて…


「みもりちゃんの指…♥白くてきれい…♥しゃぶりたいです…♥赤ちゃんみたいにちゅうちゅうしゃぶりたいです…♥いいですよね…?♥いいですわよね…?♥」


って何でスイッチ入っちゃったの!?


「まあ…ちょっとくらいなら…」


っていいのか!?私!?


「本当ですか?♥やった♥じゃあ、いただきます…♥」


っと早速お口の中に私の指を入れてしゃぶり始めるゆりちゃん…!

うわぁ…!なにこれなにこれ…!ゆりちゃんのお口、とろっとしてめっちゃ温かい…!舌もぬるりと絡まって…!なんて舌さばきなの…!?

なんか…なんかこれ、めっちゃいけないことっぽい…!


まあ、でもこんなことで済んで本当に良かったです。昨日だってあの団長さんから貸してくれたハンカチのせいで昨日は本当大変だったんですよ…


「ん…?みもりちゃん…なんだか知らない女の匂いがしますね…」

「え?」


っといきなり匂いを嗅ぎ始めてゆりちゃんがついに掛けておいた私の制服のポケットから団長さんのハンカチを見つけ出した時は本当に鬼気迫った雰囲気になってもう本当に大変でしたよ…


「これ…何ですか…?何でみもりちゃん私も知らない女の私物を持っているのですか…?誰ですか…?どこの泥棒猫なんですか…?私がいるのにみもりちゃんにちょっかいを出しやがるなんていい度胸をしているのではありませんか…上等です…私が手ずから殺して差し上げますね…まずはそのクソのような悪い癖を取り除くために指から引き抜いてあげましょうか…」


って殺気に満ちたすごい目になっちゃって何を言っても全然聞いてくれなかったんです。


「違うって…!これは「百花繚乱」の団長さんから貸してくれたもので私が汗を流し過ぎたことが心配になったわけで…!」

「へえ…あの「勇者」様でしたか…それで私の愛しいみもりちゃんの艶めかしい汗を取るつもりでしたね…?」


って感じで全然聞いてくれなくて…って私の汗、なんか変なものなの!?


もうそのままほっておいたらあの時でも団長さんのところに行ってなんかすごいことをやらかしたかも知れません…

結局、


「そ…そうだ…!これ見て、ゆりちゃん…!私、今日こんなパンツ履いているんだ…!」

「みもりちゃんのパンツ…!?」


っといつものことで抑えなかったら今頃ゆりちゃんは暴力とかで退学とかになったかも知れません…


「今日はスカイブルーの縞柄のパンツですね♥とても可愛いです♥後でもらっていってもいいですか♥」

「え…?あ、うん…」

「あらまあ♥ありがとうございます♥」


っと喜んでくれたのは良かったんですが本当にそれで良かったかな…


「結局それ、どこに使ったの?ゆりちゃん。」

「決まっているじゃないですか♥()()()ですよ、お・か・ず♥」


キサマ!!


って感じでしたので…でもなんとか落ち着いてくれて本当に良かった…


「それにしても結構いい人でしたね、副会長って。」

「うん。そうだね。」


ってゆりちゃん…そろそろ指、離してくれない…?


ゆりちゃんの話によると会場の赤城さんが外の私のことを「百花繚乱」や「Scum」より早く気づくことができたのは彼女が夜の一族「吸血鬼(ヴァンパイア)」だからだそうです。

夜に限って魔界のどの種族より強くなる吸血鬼は何十キロも離れている音や気配も感じることができて私のことも多分薬師寺さんからの殺気を気づいて様子を見に来たと思われるってゆりちゃんはそう言いました。

あの時、赤城さんが持っていたでかい拳銃も世界政府から許可をもらった武装だそうです。

でも夜に強くなる分、昼になったらびっくりするほど弱まる赤城さんはいつも黒い日傘を太陽対策で身に付けなければならないようで…


「そうでもしなければ吸血鬼は日光の下から生きられませんから。」


夜において適う敵は誰一人もないっと言われている吸血鬼でもたった一つ、「太陽」だけはどうすることもない最大の弱点。普通の人はの下で何も気にせず生活できても赤城さんみたいな吸血鬼にとって太陽は決して近づいてはいけないご法度でした。

その光に当たるだけでも体は文字通りの「灰燼に帰す」って…


「だから「Fantasia」のライブはいつも日が暮れたからだったんだ…」


そういえば新入生歓迎会の時も赤城さん達の「Fantasia」のライブは一番遅い時間に予定されていました…

学校の一押しアイドルだからてっきり中間辺りに行われると思った「Fantasia」がまさかのアンカーだったって言われた時は珍しいって思っちゃいましたがそんな深い理由があったとは…

いや、よく考えてみれば当たり前なことかも…


「でもそのおかげでみもりちゃんが助かりましたから感謝するべきですね。」

「うん。そうだね。」


この後、ゆりちゃんは私と別れて生徒会室へ向かいます。生徒会の仕事もあるし、ゆりちゃんからも赤城さんのところにお礼を伝えたいって。

私はゆりちゃんから話を通した「百花繚乱」のクラスメートと一緒に百花繚乱の部室(指導室)に貸してもらったハンカチをお返ししに行きます。

やっぱりゆりちゃんって顔が広いんですね。私なんて最近になってやっと野田さんと前原さんとお話できたのに。


「あ、でも中の締りはちゃんと締め付けていますからご安心ください♥」


何が!?


「はい、みもりちゃん。洗濯して置きましたよ。」

「あ、ありがとう。」


私から洗濯のために預かっておいたハンカチを渡すゆりちゃん。でもハンカチくらいは私が洗ってもいいのに。何かごめんね、ゆりちゃん。


「いいえ。むしろ私こそ()()()()とても良かったです♥」


何を!?何でまた「うふふっ」なの!?


「そろそろ待ち合わせの時間ですね。私は生徒会の仕事がありますのでそちらに向かいます。」

「あ、そうか。待たせたら悪いもんね。じゃあ、先に行くね、ゆりちゃん。終わったら私も生徒会室へ行くから。」

「はい。お気をつけていってらっしゃい。」

「うん!」


「百花繚乱」のクラスメートとの時間になったことを教えてくれるゆりちゃんの話に従って待ち合わせ場所へ向かうことにした私。そんな私の背中から手を振っているゆりちゃん。

全部いつもと同じからなんだかほっとします。いつもの学校、いつもの放課後、いつもの時間。薬師寺さんが私の目の前に現れてあの日の夜のことがまるで嘘みたいに平和…


「やっぱりいいな…こういう普通な生活…」


先輩の言ったとおりですね。普通でも大丈夫って…

私、いつまでも大切にしたいです。こういう普通だけど心が温かくなる時間…


「あ!虹森さん!こっち、こっち!」


待ち合わせの場所のバス停から私の名前を呼ぶ声につい気がついた私。あそこから手を降って私のことを迎えているちっちゃくて可愛い女の子を見つけた時、私は今日ゆりちゃんが私のことを頼んだ人がうちのクラスの臨時委員長「高宮(たかみや)ゼマ」ということを分かりました。


「ごめんね。ちょっと遅かったかな。」

「ううん。私も今来たばかりなんだから気にしないで。」


少し遅れちゃったかなっと心配する私に平気って言ってくれる優しい高宮さん。話したことはあまりありませんが彼女がとてもいい子というのは私もよく知ってます。


短く切ったオレンジ色の髪がすごく可愛いこの子の名前は「高宮(たかみや)ゼマ」さん。同じクラスの「百花繚乱」所属でクラスからでは臨時の委員長を努めている優しくてとてもいい人なんです。

ゆりちゃんと同じく神界と人界のハーフの帰国子女でいつも明るくて元気な女の子です!もちろんクラスの中でもすごく人気者です!


「緑山さんから話は聞いたよ。団長に届けたいものがあるって?」

「うん。ハンカチを貸してもらったんだ。それをお返ししたくて。お礼でお菓子も持ってきたし。」

「そうなんだ。それなら私が代わりに届けてあげてもいいのに。」

「直接お礼を言いたくてね。あ、今日はありがとう、高宮さん。忙しいのにわざわざ付き合ってもらって。」

「いいよ、別に。私も行く途中だから。でも以外だね。」


何か不思議なものでも見たような顔の高宮さん。どうかしたの?


「いや、虹森さんがうちの団長と知り合いだったなんてね。」

「知り合いっていうかただハンカチを借りただけなんだけどね。」


知り合いなんてとんでもないよ、高宮さん。団長さんってあれでしょ?世界政府から認定した最強の逸材「勇者」。私、ゆりちゃんのお父さんが世界政府からお仕事しているから名前だけは聞いたことがあるんだ。

あ、そういえばゆりちゃんにも昔そういう提案があったような気がするかも…


「でもゆりちゃん、ズバリっと断っちゃったんだ。おばさんはめっちゃ惜しいって言ってたけどあんなことしたら私と遊ぶ時間が減っちゃうから嫌ってね。」

「す…すごいわね。緑山さん、大体のことは聞いたけど勇者候補だったというのは初めて…」

「そう?」


こんなにちっちゃくて可愛く見えてもこの高宮さん、1年生の中では結構強い方です。父が世界政府の「平和維持軍」の軍人で昔からその父に訓練されて2年生の中でも彼女に勝てる人はないと聞きましたから…

でもこの高宮さんがゆりちゃんの話をとっくに知っているなんて…ゆりちゃん、思ったよりすごく活躍しているんだ…


「でもうちの団長も結構すごいんだよ?使える技だって一つしかないのに「勇者ゆうな」とか「雷神」とかで呼ばれるいるんだからさ。まあ、たまに変なこと言っちゃうのはあれだけど…」

「あ…分かる…」


なんか汗の匂い嗅がれちゃったし…すごくゆりちゃんみたいな人でした…「勇者」ってそういう人ばかりなのかな…


でもちょっと驚きました。一つしかできない勇者なんて初めて聞きましたから。勇者とは世界政府から認められる数少ない戦闘のプロって言われたのにまさか一つしか使えないなんて…

あの団長さんって「雷神」とかで呼ばれていますから私はてっきり剣術の達人だと思っていました…


「そんなことないよ。確かに団長はめっちゃ強いけど本人は才能なんて全くないって言っているから。むしろ持って生まれた天才の方は団長の「妹」さんの方かな。」

「妹さんがいるんだ。」

「でもあの妹は()()の人だから…」


その時、余計なことまで喋ってしまったと思ったように今の話をごまかそうとする高宮さん。でも私は今の話のことを決して聞き流せなかったです。


「ご…ごめん!今の話は忘れて…!」

「え?あ、うん…」

「あ!バス来た!さあさあ、行こうか…!虹森さん!」


慌てて私をグイグイ押す高宮さん。そんな高宮さんに押されてバスに乗ってしまった私でしたが私は今の自分が思わず隠れていた真実の一つに触れたことを実感しました。

その時の私は既に今回の派閥争いの戦場に足を踏み入れたかも知れないっと少し時間が経った後の私はそう思いました。

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