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皆で仲良しアイドル!異種族アイドル同好会!  作者: フクキタル
第5章「夢と茸」
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第280話

遅くなって大変申し訳ございません。

体調不良に相まって何回の書き直しで大分遅くなってしまいました。

夏の間は仕事場も少し忙しくなってドタバタの毎日ですがこれも含めてなんとか全部乗り越えてみせたいと思います。


また新人賞にチャレンジしてみようと思います。

前回の新人賞であまりいい評価がいただけなかったのでしばらく落ち込んでいましたがここで諦めたくないのでもう一度頑張ってみようとしました。


お持たせして大変申し訳ございませんでした。

いつもありがとうございます!

「ことりちゃん。今日はマミーと一緒にお風呂入りませんか?」


夕食の後、何故か私に一緒にお風呂に入ることに誘う先輩。

それ自体は特に珍しいことではないが


「私、今日はどうしてもことりちゃんと一緒に入りたいです。」


どうやら先輩は今日ばかりはどうしても私と一緒にお風呂に入りたいと思っているらしい。


「いいですよ、別に。」

「本当ですか?やったー」


っと素直に喜んでいる先輩を見たらさすがにこっちまで嬉しくなっちゃうが


「私は未来人です。」


私はやっぱり先輩のあの言葉がまだ頭から離れなかった。


「着替えの服はこっちに置きますね?」

「あ、はい。ありがとうございます。」


私の着替えまでバッチリ用意してくれる優しい先輩。

先輩が私の服を用意して一緒に服を脱いでお風呂に入るこの生活こそ今の私の心をいっぱいにしてくれる充実で幸せな大切な日常。

きっとうみっこや会長も先輩とこんな新婚生活のような毎日を送りたがっている私はそう思う。

抜け駆けは悪いと思ってはいるが


「でも別に私が先輩のことが好きになったらいけないって決まりはないから…」


だからうみっこも、会長も今はどうか許して欲しい。


「うわぁ…いつ見てもすごいですね…先輩…」

「えへへ…そうですか?」


ちょうど服を脱ぎ終わったところの先輩の体を見て改めて驚きを感じる私。

もうそろそろ慣れてもおかしくはないと思うほど大分一緒に時間を過ごしてきた私と先輩だが何度見ても先輩のこの化け物並みのおっぱいはすごいと思ってしまう。


屈む時にその凄まじい重量でもうこんなに垂れてたぷんって揺れる大きな胸はもう暴力的と言ってもいいくらいでお尻だってめっちゃ大きくてもう色んなところから桁外れの重さを感じてしまう。

うみっこや会長、あい先輩みたいなスラッとしたモデル感丸出しの美人とはまた別のふくよかでふわふわした母性愛たっぷりの美少女って感じで本格的にデビューしたら絶対売れると私のビジネスの感がそう訴えかけている。


「先輩、もういっそ本当にデビューしたらどうですか?」

「ええ…!?どうしたんですか…!?ことりちゃん…!?」


でもそれはあくまで私だけの考えで残念ながら先輩には会長みたいに芸能界に進出する気は一切ないということを私はよく知っていた。


前々から会長の大手事務所の方から何度も先輩に接続したことがあったがその度に先輩は


「すみません。私、他にやりことがあって。」


っと全ての提案を断ったきたそう。

どうやら先輩には先輩なりのアイドルに対するこだわりがあるっぽいって会長は私にそう話した。


「まあ、私的にはみらいちゃんと一緒の方がずっといいけどあの子にはあの子なりの考えがあるみたいだから無理矢理に押し付けるわけにか行かないしね。」


っと先輩の意思を尊重する会長だったが私はなぜかそんな会長こそ先輩と一緒に活動できないことに誰よりも大きな寂しさを感じているとふとそう思ってしまった。

まあ、私だって先輩が嫌って言ったらそれ以上強要する気はないけど。


「それじゃ入りましょうか。足元に気をつけてくださいね。」


いつの間にか裸にされている私を連れてお風呂に入る先輩。

自然な流れで私の服を脱がせて手までギュッと握っている先輩は湯気で霞んでいるお風呂の中に私を連れて行った。


「まずは体を流してから入りましょうか。背中、マミーが流してあげます。」


っとシャワーを浴びてから私の背中を流してくれるという先輩の話に私は自然と自分の背を先輩の方に向ける。

まもなく泡だてのウォッシュボールが背中に触れた時、その柔らかさに思わず気持ちよく体を震わせたが


「うふふっ。ことりちゃん、プルプルするの本当に可愛いですね♥」


それが先輩には何かの小動物に見えていたようでちょっとだけ恥ずかしい気分になってしまった。


「どうですか?気持ちいいですか?」

「はい…とても…」


先輩…上手…


先輩の手が動く度に背中の汚れと一緒に心が洗われていくような気がして何度も体を震わせてしまう。

その反応に先輩は更に満足した顔でより張り切るようになって


「えへへ♥じゃあ、マミーが前も拭いてあげましょうか♥ほら♥ことりちゃん♥バンザーイ♥」


もういっそ自分の方が泡だらけになって密着してきた。


「先輩の胸、当たってる…!」


っと背中からどっしりした重みを感じた時や


「ま…前は自分でやりますから…!」

「えへへ♥そんなこと言わずに♥」


後ろから抱きかかえて私の体を先輩の手が弄っていることに気づいた時は悲鳴をあげそうになったがなんとかそれだけはかろうじて我慢できたのであった。

それになんか乳首の感覚も…


「ことりちゃんがこの家に来てから私、あまり寂しくならなかったんです。」

「先輩…?」


っと水で泡を流し落としながらふと私にあの夜、私が学校を辞めてうみっこに謝ることを決心した日、真っ先に自分を訪ねてくれてありがとうって話す先輩。

でも私はずっとそのことで自分が先輩に迷惑を掛けたと気にかけていた。


お姉ちゃんに内緒にしてせっかく普通の高校生活ができそうな学校を止めた自ら辞めた後、私に体を寄り添える拠り所は一つもいなかった。

特にお金に困っていたわけではなかったが一人だと何を何からどうしたらいいのかちっとも分からなくて、何より心が押し潰されそうな孤独感は私を死ぬほど苦しませてしまった。


お姉ちゃんやあい先輩の方には向かえなかった。特にあの時はあい先輩には絶対嫌われているって真っ先にあい先輩という選択肢を外した私はしばらく街をさまようようになってしまった。

会長に相談すればなんとかしてくれたはずだが同じ神界の人にそういう惨めな姿は見せたくなかったから結局会長のところにも行かなかった。

その時、思いついたのが去年うみっこに連れて行かれた同好会でお世話になった先輩。

昔先輩のマンションに行った記憶を辿って着いたのは良かったがいざ先輩の家の前で私はふと不安になってしばらくチャイムを押せなかった。


先輩の大好きなうみっこを傷つけるばかりか学校までめっちゃくちゃにしてしまった私のことを果たして先輩が笑顔で迎えられるのか。

そう思った急に怖くなって一度踵を返してしまったが貶されてもせめて謝罪だけはして行こうと思って思いを切ってチャイムを押した私。

そんな私を先輩は罵るところかむしろ温かい笑顔で迎えてくれてそれが私は本当に嬉しかった。


うみっこや会長は自分のことを先輩のおかげで生まれ変わったと言ったがそれは多分私も同じだと思う。

うみっこに謝ろうと決めたのは自分の意思だったが私に人の温かさを、勇気を教えてくれたのは先輩だから。

私はその二人に劣らないほど先輩のことが自分の人生においてとても大切な部分になってしまったことを身を持って実感できるようになった。


自分のために、そして先輩に元通りの平穏な日常を取り戻させるために私は何があってもうみっこに自分の過ちを謝罪する。

でも私は自分の小さな勇気が先輩にも大きな影響を与えていたことにちっとも気が付かなかったのであった。


「ことりちゃんが私に来てくれたおかげで私にももう一つの目標ができたんです。」

「目標…ですか?」


濡れた体で私をギュッと抱き込んで私の耳元に小さく囁いてくる先輩。

その声はあまりにも愛しくて温かくてまるで長風呂でのぼせた後のような恍惚なめまいを一瞬で感じてしまったが私はなんとか気を取り直して先輩の目標について聞くことにした。

そんな私の背中を更に強く抱きかかえていつものように私のほっぺに唇を触れてきた先輩は


「ただ楽しかったあの頃の時間を取り戻すだけではない。今までよりもっと楽しい未来を皆で作っていく。それが今の私の目標でその中にはことりちゃんも一緒です。」


自分が思い描いた輝かしい未来にちゃんと私も入っていることを教えてくれた。


「だからもう私達の傍からいなくなることなんてしないでください。私が、速水さんや皆がいつだってことりちゃんの傍にいますから。」


っともう一度私をギュッと抱きしめる先輩の腕を私は何も言わずそっと抱きかかえてしまった。


細くてプニプニとした柔らかい腕。

でもその中から温かくて強い気持ちが溢れ出してこんなにも心を満たしている。

ずっと自分の人生を報えない惨めな人生だと思っていた私。これからの先はどこへ行っても茨の道ばかりで二度と希望の光に当たることなんて一切存在しないと思っていた。

でもそんな私のことも決して見捨てなかった先輩は今こうやって私の傍にいる。

それが嬉しくて申し訳なくてついに涙まで出てきてしまった私は


「もう…目にシャンプーが入っちゃったじゃないですか…」


いかにも聞き苦しい言い訳で自分の涙を誤魔化そうとしてしまった。


「私、ことりちゃんにどうしても話したいことがあります。」


そして先輩は私のことを心から受け入れ、私に初めて自分の話をしてくれた。


盗み聞きではなく、先輩本人から聞く先輩の話。

私はようやく先輩と一緒に同じ目標に向けて悩んで歩くことができるようになったのであった。

その同時に私は先輩になら自分の全部捧げてもいいとそう思うようになっていた。

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