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皆で仲良しアイドル!異種族アイドル同好会!  作者: フクキタル
第5章「夢と茸」
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第212話

もう5月になりました!30歳になってもう半年に近づいています!色々大変で考えもすごく多いのですが皆さんにもっと楽しめる作品ができるように頑張ろうとしています!

5月には翻訳者の試験がありので少し慌ただしい日々を送っています。何と言ってもちょっと受験料が高いのでいい結果にしたいんです。

遅くなって申し訳ありません!いつもありがとうございます!

「あ…みもりちゃん…」


無事に授業の前に教室に戻ってくれたみもりちゃん。先の意味の分からない服装は止めてくれて一応ほっとしましたがみもりちゃん、もしかして私の好みがああいうのではないかと思っているのでしょうか…


もしそうだったらひどい見当違いです。だって私、生まれて初めてからみもりちゃん以外の人に恋心なんて抱いてことがありませんですもの。

っというかみもりちゃんなら普通にそれくらいは知っていると思いましたけど…もしかして何か他の意図でもあったんでしょうか…


単純にかっこいい人だなって思ったことはあります。大人の人のことを見たり、素敵なものを見たりするとこんな私でも普通にそう感じますから。

でも決して相手のことをみもりちゃんへの気持ちとは全く別のもの。

あれはただの反応。恋っと呼ぶことではないということを私は断言できます。


「でも…」


それを覚えているところで何も変わらない自分が今ここにいる…自分のためにあんな格好までやってくれたみもりちゃんを見てもこの胸に感じられるのはただの虚しさと罪悪感だけ…私はまた私の知らないうちにみもりちゃんのことを傷つけてしまったんです…

私は一体みもりちゃんになんと言ったらいいんでしょうか…


「えへへ…」


そう思って少し落ち込んでいた私のところへぎこちない笑みで近寄るみもりちゃん。先のことを随分気にしているようなその笑みは見ているこっちまで気まずくさせましたが私はなんだかその笑顔がすごく心痛かったです。


「先は驚かせちゃってごめんね?ゆりちゃん…」

「あ…いいえ…私は全然大丈夫ですから…」


重い…なんだかすごく重い空気…

前だったら絶対私の方から…


「ええ♥なんですか?こえ♥みもりちゃん、もしかして今日は男の人の気持ちでやりたいんですか♥いいですよ?♥あなたのゆりが一滴残らず全部絞りきってあげますね♥」


っとみもりちゃんからすごく困ってしまいそうな反応をしたはずなのに…っというかよく考えれば随分ひどいことを言ったものですね、私ったら…


「と…とりあえずもうすぐ授業が始まりますから…」

「あ、うん…そうだね。」


っとガチガチな動きで席に着くみもりちゃん。

ん…なんだか顔合わせづらい…でも何か言わなければ…


っと悩んでいた私でしたが


「はいー皆さん。席についてくださいー」


ちょうど教室に入った今日の演技指導の特別講師である青葉さんの登場に結局みもりちゃんに何も言ってあげられませんでした。


「青葉さんだわ。」

「やっぱり素敵ね~」

「きれいー」


彼女の登場にざわめく教室。でも1年生としては当たり前な反応ではないかと私はそう思います。

何と言っても彼女はこの時代の人なら誰でも知っているスーパースター。彼女のことを憧れてこの学校に入学した生徒だって決して少なくありませんから。

彼女のことを普段あまり見る機会がなかった1年生にとって今日の青葉さんによる演技指導は彼女に会える数少ないチャンスというものでした。

みもりちゃんの場合は同好会のことやみらい先輩のことでなんだか向こうから結構気に入られてようで最近は少し慣れている様子ですが。


「皆さんもご存知だと思いますが演技指導の授業は担当の佐藤先生の産休のため当分の間、代わりの先生が来る前まで私から担当させていただくことになりました。気持ちとしては皆さんと一緒に実技の授業も行いたいと思うんですがあいにく先生から頼まれたのは映像資料を基本とした理論の授業でそれは難しいかと。」

「えー」


当たり前のようにあっちこっちから飛び出してきた生徒達のがっかりした声。

皆青葉さんとの授業のこと、すごく楽しみにしていたようですね。青葉さんによる授業ですから何か特別なものでも期待していたのではないかと思います。


「っと思って。」


っと急に話題の転換を図ろうとする青葉さん。


「皆さんがそう思うと思って残りの時間には私なりの皆さんに喜んでもらえるような企画を用意してみました。授業ばかりじゃ退屈ですから。」

「企画…?」


きょとんとした教室の皆。でも皆、なんだかすごく嬉しそうな顔をしています。


「普通科の皆さんの中にはきっと将来のため色んなことを考えている人はたくさんいると思います。このまま普通科の生徒として卒業したり、それとも自分のやりたいことを見つけて転科して勉強したり。元々この学校はそういうシステムですからどっちでもいいことだと私はそう思います。」


「多様性」を重んじる世界政府の付属校は格学校によってその性格に少しの違いはありますが皆共通的に生徒の自由意志を尊重しています。だから途中で道を変えてもうまく馴染めるように全力を尽くしてサポートしています。

だから1年生の授業はただ勉強ではなく音楽、芸術、演技などの様々なカリキュラムで組まれていて普通科の生徒でも色んな授業が可能ということです。もちろん部活の掛け持ちもまたその一環です。


色んなことを経験して自分の未来を生徒自身が選べるようにすること。みもりちゃんはこの学校のそういうところが大好きって言いました。

私はこのままみもりちゃんと普通科の生徒として卒業する予定なんですが多分この中でも他科の転科を考えている人はいるのでしょう。

少し寂しいことなんですが将来のことなんですから。


「私は自分に与えられた皆さんとの時間を全部使って皆さんのための時間にしたいです。演技のことではなくもっと色んなことに触れて自分の未来を考えて欲しいです。短い間ですがぜひ私との時間が皆さんの未来のための時間になれたらいいなっと心から願っています。

そのためならまずは自己紹介ですね。はじめまして。改めてご挨拶させていただきます。「青葉(あおば)(うみ)」です。よろしくお願いしますね?1年生の皆さん。」


っと自己紹介まできちんと決めた青葉さんの姿は本当に一個しか年が離れてないのかっと思わさせるほど成熟で大人びていました。


経験してきた時間が私達のような一般生徒とは比べ物にならないというのは承知の上でしたがまさかこれほどだったとは…到底高校2年にしかなってない女子高生が考えるものではないっと思った私は改めて彼女の積み上げてきた年季に舌を巻いてしまいました。

さすがの「伝説の歌姫」…この学校で最も生徒の数が多い魔界の皆を治めているだけのことはありますね…

それにこの教室の中には前原さんのような神界の生徒もいくらでもいるのに顔色も全然変わってない…1年生まで今回の派閥争いに巻き込みたくないという彼女の気持ちが伝わってきます。


「すごいですね。青葉さん。あの人、本当に高2なんでしょうか。」


っと感心している私の話になぜか何も答えてくれないみもりちゃん。

あ…もしかして先のことでまだ怒ってるんでしょうか…っと不安な目でみもりちゃんのところをちらっと見た私は


「みもり…ちゃん…?」


なぜか私の方に向けてスカートの裾をたくし上げてちらっと中の下着を見せているみもりちゃんの姿にそのまま固まってしまいました。


「ゆ…ゆりちゃん…!こっち見て…!」


っとこそこそ私の注意を引こうとするみもりちゃん。でも…


「は…早くこっち向いて…!」


なんかみもりちゃん…!明らかに無理しているんです…!


青葉さんの授業はもう始まっているのにみもりちゃん、あなたは一体何故に私に向けてあんな恥ずかしくて死にそうな顔でスカートの裾を見せびらかしているのですか…!?どうしてあなたみたいな優等生がこんなことを…!


ど…どうしましょう…今はあえて見ていないふりをしていますが…


「ほ…ほら…!ゆりちゃんの大好きなみもりちゃんのパンツですよ…!」


このままほっておくとみもりちゃんが死んでしまうかも知れませんよ…!もう顔もあんなに赤いし、声だってこんなに震えているんですもの…!

っというかなんかムカつきますね、その表現…!


な…なんとかしなければ…!そろそろ周りの人達からも


「虹森さん…何しているのかな…」


っと言っているような目で見られているみもりちゃんのことを早く止めなければ…!今のみもりちゃんをなんとか止めなければならないのに…!


でも…!


「みもりちゃん…なんとお可愛いパンツ…」


なぜか目が離せないのです…!!


真っ白な下着ににんじんの柄…私がこうなる前に一緒の駅前のランジェリーショップに行って買ってくれた私との色違いのお揃いの下着…

子供っぽい下着を好む私の趣味に合わせて


「でもこれ、やっぱり可愛いから。」


っと照れていたあなたのその笑顔は今もはっきりと覚えている…

みもりちゃん…私はこうなってしまったのにあなたはまだ私とのことを今もずっと大切に思っているんですね…


って何反応しているんですか!?ゆり!?つい先までは何も感じられないっとか言ったくせにまさかのみもりちゃんの下着にはそう喰らいつくんですか!?

それに今もみもりちゃん、もう泣き寸前の顔なのにあなたという人は…!


「いけません…いけません…!」


ああ…いけないということはこんなに良く知っているのに私は思わずついつい見てしまう…!はあ…♥みもりちゃん…♥あなたという人は一体…♥


その時、私は感じました。みもりちゃんの愛しい下着を見ていると私の中からこみ上げるこの鮮やかな感覚。頭はほわっとして胸は走り出した馬のようにドキドキしてもう何がなんだか自分にもよく分からないんですが私のこの感覚のことを「生の実感」っと感じました。

私がみもりちゃんへの気持ちを失われたからここ数日には味わうこともできなかったこの胸のざわめき。痒いような、それとも苦しいような私の下半身にはいつの間にか下げた私の手が行き先も失ったためらいをその苦しみを撫でさして慰める。

でもこのお腹のキュンキュン♥とした気持ちだけはどうしても治らない気がして…


「ってただの欲情したのではありませんか…!!」


何やっているんですか!ゆり!あなたはみもりちゃんへの心をそう簡単に失われたくせに今のみもりちゃんを見て欲情するんですか!?あなたがどれだけみもりちゃんを苦しませたのかもう忘れたんですか!?今のあなたにはみもりちゃんを見て欲情する資格もありません!目をそらしなさい!見てはいけません!

いかに愛しくて悩ましい下着といっても今のあなたではダメです!今でもその中に飛び込んでその可憐な匂いを思いっきり吸い込みながら自分の煩悩を払いたくても今は辛抱強く堪えるのです!


お願いです!みもりちゃん!これ以上ゆりを悩ませないでください!あなたがゆりのためにどれだけ頑張っているのか十分分かります!でもこんなことしてもゆりはもっと苦しんで悩むだけです!決してあなたが欲しがっている行動は取らないんですから!

だからみもりちゃん!これ以上は…!


でもその後、私は休みの時間にみもりちゃんと仲良く青葉さんのところに呼び出されて


「ダメじゃない。大事な授業時間にふざけちゃったら。」


めっちゃくちゃ怒られてしまいました。


当たり前だと思います。だってその後、


「これもダメか…」


っと言ったみもりちゃんが思い切って私に見せたのは


「じゃ…じゃあ、これならどう…?」


ずらしたパンツの中からちらっと見えるその桃色の中身でしたから。

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